「大言壮語」とは?意味と読み方
「大言壮語」の読み方は、「たいげんそうご」。読んで字の如く、「大げさに言うこと」という意味です。口では大きなことを言っても実力が伴わない、といった意味で使われますが、「できそうにもないことをいう」や「大ぼらを吹く」など、すこし強い意味合いで使われることもあります。
「大言壮語」の由来
「大言壮語」は、「大言」と「壮語」の二つの熟語が合わさりできた四字熟語です。「大言」とは「大きく言う」という意味で、物事を誇張することや大きく膨らませて伝えることを指します。また、「壮語」の壮の字は「男らしい」や「血気盛ん」などの意味があることから、「威勢のよい言葉」や「偉そうなことを言う」などのニュアンスも含んでいるようですね。
似た意味を持つ「大言」と「壮語」の二つの言葉を重ねて使うことで、より強い意味を持たせた言葉とされています。
「大言壮語」の正しい使い方
「大言壮語」はどのような場面で使われるのが一般的なのでしょうか。例文も含めてご紹介します。
正しい使い方
「大言壮語する」といったようにそれ自体を動詞として使ったり、「大言壮語を吐く」といったように動詞を伴って使われるのが一般的です。
「大言壮語」を使った例文3つ
大言壮語は以下のように使われます。
(1)無茶とは分かりつつも大言壮語を吐いてしまった
(2)彼は大言壮語ばかり言う人だ
(3)大言壮語のつもりはなかったが、そういった印象を与えてしまった
「大言壮語」の類義語
「大言壮語」とよく似た意味で使われる言葉に「針小棒大」や「豪語」などがあります。それぞれの詳しい意味と使い方を見てみましょう。
針小棒大
「針小棒大(しんしょうぼうだい)」は、「針ほどのことを棒ほどに言う」ということわざが語源になった四字熟語です。針のように細くて小さいものを、棒のように大きく言うことを表した言葉で、物事を大げさに主張するといった意味で使われます。
<例文>
・針小棒大なことばかり言っていると、信じてもらえなくなる
豪語
「豪語」とは、自分の能力や強さについて自信たっぷりに主張するという意味を持つ言葉。いかにも自信ありげに大きなことを言うといった意味では、「大言壮語」に非常に似た言葉と言えます。
<例文>
・彼は「自分に限って負けるわけがない」と豪語した
「大言壮語」の対義語
「大言壮語」の対義語にあたる言葉として、「不言実行」や「訥言敏行」などがあります。こちらも、それぞれの意味や使い方を例文と併せてご紹介します。
不言実行
「不言実行(ふげんじっこう)」は、あれこれと理屈を言わずになすべきことを黙って実行するという意味の言葉。孔子の「論語」に由来される言葉ともいわれています。多くの方に馴染みのある「有言実行」という言葉は、「不言実行」から派生したという説もあるようですね。
<例文>
・私の父は常に不言実行を心がけている
訥言敏行
「訥言敏行(とつげんびんこう)」とは、「徳のある人は口数は少なく行動は敏速であるものだ」という意味の言葉です。「訥言」とは口べたを意味し、「敏行」は行いを敏速にすることを意味します。
<例文>
・兄は口下手だけど訥言敏行な人です
・訥言敏行な上司は、口数が少なくて朴訥だけど皆の憧れです
まとめ
「大言壮語」という言葉の意味合いは、日常でもよく使われるのではないでしょうか。読み方や意味だけでなく、類義語や対義語も合わせて覚えておくと言葉のバリエーションが広がって良いかもしれません。
日常でもビジネスでも、つい大きなことを言ってしまう場面があるかもしれませんが、しっかりと実行すれば大言壮語とは言われませんので、しっかりと対応したいものですね。
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コマツマヨ
WEBサイトライティングをメインに、インタビュー、コラムニスト、WEBディレクション、都内広報誌編集、文章セミナー講師など幅広く活動。