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2024.01.12

【多様化の実態調査】働く私たちの「キャリア×恋愛・結婚」の今。“自分にとって何が幸せか”を見極める時代へ

ここ数年でガラッと変わったライフスタイル。リモートが浸透し、働き方ひとつとっても、さまざまな選択ができるようになりました。その結果、キャリアと恋愛・結婚を必ずしも天秤にかけなくてよく、人生の選択肢に対して、これまでより自由に考えられる人が増えてきたのでは? ──そんな仮説をもとに、働く私たちの「恋愛・結婚」の今に迫ってみました。

オンラインの普及で「働き方」や「恋愛・結婚」の実態はどう変化した?

コロナ禍以降、オンラインでの仕事がすっかり定着。働き方にさまざまな選択ができるようになりました。まずは、具体的な働き方の変化や、企業の取り組みなどを紹介します。

教えていただいたのは…

▲Great Place To Work® Institute Japan 代表・荒川陽子さん

▲Great Place To Work® Institute Japan 代表・荒川陽子さん
2003年、HRR(現リクルートマネジメントソリューションズ)入社。営業職を経てマネジメント、女性活躍推進テーマの研究を行う。’20年より現職。著書に『働きたくなる職場のつくり方』(かんき出版)。

◆自分の人生にとっての〝働きやすさ〟を軸に会社を選ぶ時代

コロナ禍で、働く私たちのキャリア形成に自由をもたらした最たる例は、言うまでもなくリモートワーク。通勤時間がなくなるのはもちろん、働く場所を選ばないことで、趣味や家族との時間など、プライベートと両立させることが可能に。男女問わず、働きやすさを実感した人も多いでしょう。

一方で、「自分にはどうもリモートワークがなじまない」という人も。丸4年が経とうとしている今、各企業では「働きがい」や「働きやすさ」を実現するため、試行錯誤が始まっています

リモートワークは継続しつつ、あえて出社する日も設けるハイブリッドワークはその代表例。今後は、自分の人生にとっての〝働きやすさ〟を軸に会社を選ぶ時代がやってくるのでは。

ここ数年の働き方の変化とは?

オンラインの普及で、働き方が大きく変化してから約4年が経過しました。この数年で変化したこと、そしてこれからの働き方とは?

ハイブリッドワーク

「今後スタンダードになりそうなのは、リモートワークとオフィス勤務のどちらも取り入れ、両方のメリットを享受する働き方。出社/リモートワークを自由に選べるのを前提に、ふだんはリモートワークを行い、メンバーのアイディアが欲しいとき、直接コミュニケーションをとりたいときは出社するなど。さらに柔軟性を増した働き方にシフトしそう」(荒川さん)

【グロービス】出社とリモートワークを併用

グロービス

「仲間との相互啓発を通して自己実現を図る」ことを目的に、週3出社・週2リモートを組み合わせられる。月1回リアルで集まる機会を設け、社員交流のための補助も充実。オフィスにカフェを併設するなど、出社しやすくなる工夫も。

女性が働きやすい環境の整備

働く女性のための制度もますます充実してきています。子供が一定の年齢になるまで制限なくリモートワークができたり、育児費用の助成、家族や家庭の都合で一度退職をしても戻れたりする制度も。少子化などによる人手不足の中、ひとりひとりの働きがいを高め、できるだけ長く働けるように、各社が工夫しながら制度を独自に拡充させていっています」(荒川さん)

【レバレジーズ】育児に関するサポートが充実

レバレジーズ

子育て中は時差出勤や時短勤務が選べるほか、30分単位で働く時間を決めることが可能。また、認可保育園に子供が入園できなかった社員(一部職種に制限あり)に対し、入園した保育園の保育料の差額を支払う制度なども。

居住地不問の企業が増加

「リモートワークを推進する企業では、出社の必要がなくなったため、居住地の制限を撤廃する動きが出ています。日本国内どこに住んでも飛行機、新幹線代などの交通費を支給する企業もあり、地方への移住を叶えた人も多いよう」(荒川さん)

地方でのリモートワーク イラスト
(c)Adobe Stock

「ちなみに海外在住の人が日本の企業で正社員として働くことは、就労ビザの関係などで難しいのが現状です」(荒川さん)

転勤制度の選択肢も増加中!?

「リモートワークが可能になった今、転勤制度を見直そうとする機運が高まっています。最近では転勤を廃止する企業や、転勤のない条件で求人を募集する企業が増加。転勤の辞令は受けても、東京から転居せず大阪の仕事をするなど、転居を伴わない方法で仕事を続けるケースも。将来的には、各企業の海外転勤なども減っていくと予想しています」(荒川さん)

【JTB】転居をせずにテレワークが可能

JTB

’20年10月に「ふるさとワーク」という制度を制定。転居を要する事業所への異動の辞令が出た場合でも、生活の拠点を変えずにテレワークをベースに働くことが可能。転勤・転居ができなくてもキャリアを継続する一助に。

Oggi世代の「恋愛・結婚」にはどのような変化があった?

働き方が変わることで、恋愛や結婚といったプライベートの生活にも変化が起こります。働くOggi世代には、いったいどのような変化があったのでしょうか。

教えていただいたのは…

社会学/ジェンダー論研究者・高橋 幸さん

▲社会学/ジェンダー論研究者・高橋 幸さん
石巻専修大学准教授。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。専門領域は社会学理論、ジェンダー理論。著書に『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど』(晃洋書房)。

◆働き方の多様化が、「自分にとって何が幸せか」を改めて考え見極めるきっかけに

働き方と同様、Oggi世代の恋愛・結婚の選択肢は、オンラインツールの普及によって確実に増えています。今はその選択肢を前に、働く女性がどう行動に移そうかと考えている段階。

オンラインの恋愛 イラスト
(c)Adobe Stock

ステイホームが叫ばれたころ、さみしさや会えない時間の長さから、世間での結婚願望の高まりが見えた時期もありました。でも今は、必ずしも結婚が全員にとってのゴールではなく、「自分にとって何が幸せか」を改めて考え、見極める時期がやってきているのではないでしょうか。

それは推し活でもいいし、遠距離恋愛でも、別居婚でもいい。恋愛・結婚に望む形は人それぞれ。少なくとも、働き方の多様化によって、自分が望む恋愛・結婚を実現しやすい時代は、すぐそこまで来ています。

働き方の多様化で「恋愛・結婚」はこう変化した

恋愛・結婚はオンラインでも成立する⁉

イラスト

「コロナ禍は、Zoomなどのオンラインツールを使って恋愛・結婚が〝会わずにどこまでいけるか〟を世界の人が挑戦した期間。『オンライン合コン』『オンライン同棲』『オンラインプロポーズ』など、オンラインに適応した恋愛・結婚の形態が生まれる一方、『やっぱり一緒にいたい』と早々に結婚する人も。

恋愛・結婚における心理的な結びつきをどう築くか、個人差が見えてきた段階だと考えています」(高橋さん)

職場恋愛が増加の兆し⁉

「これまでの出会いは、マッチングアプリや合コン、友人からの紹介などが一般的でしたが、コロナ禍で激減。一方、仕事ではオンライン会議が増え、仕事関係の人とモニター上で顔を合わせる機会が増加」(高橋さん)

職場で会話する男女
(c)Adobe Stock

「何度も顔を合わせると好意を抱きやすい心理的な作用と、リモートワークなどで周囲に知られずに交際を続けやすい環境も手伝って、’90年代以降減少傾向だった職場恋愛が、ここにきて増えてきています」(高橋さん)

夫婦関係は深まるor崩壊の二極化に…

「リモートワークにより、パートナーや家族と一緒にいられる時間が増えた人は多いと思います。一緒に過ごす時間が増えると、パートナーとの関係が良好だった人はより親密になることが明らかになっている一方で、なんらかの問題を抱えている関係の場合、どんどん歯車が狂い、最悪の結果に…というケースも。

リモートワークがパートナーシップによくない影響をもたらすことは、残念ながらないとはいえません」(高橋さん)

「ときめき個人主義」時代の到来

男女のイラスト

「恋愛や結婚の何にときめきを感じるかは、人によって違うことを、リモートを余儀なくされた期間に気づいた人も多かったのでは? 会話が大事な人はオンラインでも十分ときめくし、スキンシップにときめく人はオンラインじゃ物足りない。

『自分は何に満足するのか』を自分に問い直し、本当にときめくものだけを選びとる傾向はしばらく続くでしょう。今後、画一的な恋愛・結婚の枠組みは取り払われ、恋愛の自由化・多様化もますます進んでいくのでは」(高橋さん)

2024年Oggi2月号「オンラインの普及で『キャリア』×『恋愛・結婚』の実態は変わった?」
イラスト/Hi There 構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部

TOP画像/(c)Adobe Stock

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