相手のココロをつかむ「第二印象」
第二印象は、会話の受け答えや相槌、気使いなど、相手とのコミュニケーションの過程で判断されるもの。自分をよく見せるためではなく、相手が心地よくいられるように、自分を信頼してもらえる振る舞いが大切です。
Oggi読者へのアンケートでは、「自分の第一印象に自信がない」人は50%超という結果に。第一印象に自信がない人ほど、自分の印象は、今からでも、何度目でも、十分挽回できるんです!
第二印象について教えてくださったのはこちらのお二人
ビジネスイメージコンサルタント・西松眞子(にしまつ・まこ)さん
大学教員を経て、イベントプロデュース会社でビジネスマナーの指導にあたる。その後、心理学、色彩学を学び、企業でイメージアップのための講演・研修を行う。著書に『第二印象で好かれる技術』(講談社)など。
心理学者・内藤誼人(ないとう・よしひと)さん
社会心理学をベースに、ビジネスの場で使える実践的なテクニックを紹介。『第二印象で取り戻せ「挽回」の心理学』(毎日新聞出版)、『人に好かれる最強の心理学』(青春出版社)など著書多数。
まずはココから始めよう! 第二印象をよくする6つの習慣
「第二印象」が大切なことは分かったけど、第二印象美人になるには何から始めたらいいの? 考え方のコツと、今すぐ試せるアクションをまとめました。
自分のことより、「あなたはどう?」の気持ちを大切に
「まずは〝相手を立てる〟思考&会話力の強化から。簡単なのは、主語を『私は』から『あなたは』に換えて、相手に対する質問から始めること。『あなたはどう思う?』『今日雨すごかったけど、どうやって来たの?』など。相手に関心を向けることが第一歩です」(西松さん)
自分のコンプレックスや弱みは早い段階で開示する
「コンプレックスを隠しておどおどするより、先に『私、背が高いのが悩みで』と伝えて。堂々としていれば相手もすんなり受け入れてくれます」(内藤さん)
「むしろ、隠しているほうが相手に『この話題に触れられたくないのかな?』と気を使わせることに」(西松さん)
〝最初〟より、〝最後〟の挨拶や表情に気をつける
「人に対する印象は、より直近の記憶が残りやすいもの。たとえば打ち合わせの最初のうちはモゴモゴしていても、最後の挨拶がハツラツとしていれば第二印象はアップします。テンションのピークを最初ではなく、別れ際にもってくるよう意識してみてください」(西松さん)
コミュニケーションは〝実直で丁寧に〟が大前提
「第二印象は、相手とじっくり向き合い、自分の魅力を理解してもらうことが大切。なるべく長く人間関係を続けていくうえで必要なのは、やはり相手に誠実であることです。噓をつかない、打算的にならないなど、人づきあいの原則を忘れずに」(内藤さん)
人からどういう印象を持たれようと自分が大事にしたい言動は一貫させる
「笑顔を心がけている人がいたとして、『いい人ぶってる』と揶揄されても、それを10年貫けば立派な『いい人』。自分が大切にしたいことであれば、曲げる必要はありません」(西松さん)
「相手の反応がイマイチだからと急にキャラを変えても、不信感を抱かせるだけです」(内藤さん)
最終的な印象は「仕事ぶり」と「人柄」で判断してもらう
「職場やプライベートでいい印象を持たれ、『一緒に仕事をしたい』『友達/恋人でいたい』と思われるには、内容が伴っていなければなりません。つまりは真面目な仕事ぶりや性格がモノを言うということ。焦らず、長い目で自分を育てていってください」(内藤さん)
2023年Oggi11月号「『第二印象』をよくするとすべてがうまく回っていく!」
イラスト/市村ゆり 構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部