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2023.10.21

「振替」「振込」違いは何? 知っておきたい銀行の手続きについて紹介

入出金や両替、納税などができる銀行。さまざまな手続きがありますが、「振替」と「振込」の違いを知らない人は意外と多いもの。似たイメージを抱きがちですが、実は内容が異なる2つの手続きについて紹介します。

「振替」「振込」2つの違いは

銀行で行う手続きにはさまざまなものがありますが、違いがわかりにくいのが、「振替」と「振込」かもしれません。イメージや手続き名が似ているため、区別しにくいということも。しかし、この2つはまったく異なるものですから、違いをわかっておきたいですね。

特に「振替」は、2種類の手続きがありますので、その点も把握しておくといいでしょう。まずは「振替」「振込」とは何かを紹介します。

「振替」は、同一名義間でお金を移動させること

利用している口座間で、お金を移動させることを言います。振替ができるのは、同一銀行にある同一名義の口座間のみ。他行や、違う名義の口座間で振替をすることはできません。

「振込」は、異なる銀行や支店、違う名義の口座にお金を入れること

違う銀行にお金を移動させる、もしくは同じ銀行の違う名義の口座にお金を移動させるのが「振込」です。違う銀行の違う名義の口座にお金を払い込みたい場合も、振込を使うといいですね。

振替と振込はどちらも、取引銀行窓口、ATM、ネットバンキングなどで手続きが可能です。

ATMに銀行カードを挿入
(c)Adobe Stock

「振替」についてくわしく紹介

ここからは振替と振込について、もう少し掘り下げながら見ていきましょう。それぞれのメリットとデメリットも紹介します。

【振替】メリットとなるのは

振替のメリットは、手数料が発生しないこと。同一銀行・同一名義口座なら、他店であっても手数料はかかりません。また、即時移動が可能なため、着金までに時間を要しないのもメリットと言えます。

《例》
A銀行A支店にある「佐藤花子」名義の口座から、A銀行B支店にある「佐藤花子」名義の口座にお金を移動

【振替】デメリットは

上述したように、振替が可能な口座は限られます。同一銀行・同一支店でも、口座の名義が異なる場合は、振替をすることができません。また、契約口座によっては、振替が使えないというケースもあります。

「振込」についてくわしく紹介

振込についても見ていきましょう。

【振込】メリットとなるのは

大きなお金を移動させたい場合、現金を引き出して持ち運ぶのは不安ですよね。多額の現金を持ち歩くのは、盗難や紛失のリスクもあり、想像以上に気を使います。しかし、振込を使えば、安全にお金を移動させることができますから、これは大きなメリットと言えるでしょう。

また、第三者の銀行口座にお金を払い込めるのも、メリットです。商品やサービスの購入でクレジットカードや電子マネーが使えなくても、振込を使えば購入することができます。

《例》
・A銀行A支店にある「佐藤花子」名義の口座から、B銀行B支店にある「佐藤花子」名義の口座にお金を移動

・A銀行A支店にある「佐藤花子」名義の口座から、A銀行A支店にある「株式会社Oggi」名義の口座にお金を移動

【振込】デメリットは

ほとんどの場合、振込は手数料が発生します。特に銀行の窓口は手数料が高め。手数料を抑えたい人は、ATMやネットバンキング、アプリなどで振込をするといいですね。

また、銀行によっては、条件を満たすことで振込手数料が無料になるということも。各銀行により条件が異なりますので、気になる人は各銀行のホームページで確認してみてくださいね。

通帳を見る女性
(c)Adobe Stock

「口座振替」についても知っておこう

振替と似ている「口座振替」についても見ていきましょう。振替と口座振替は、異なる点がたくさんあります。

「口座振替」とは

銀行口座から自動で代金の引き落としがされることを「口座振替」と言います。「自動振替」や「自動引き落とし」とも言われ、利用している人も多いでしょう。

口座振替は、公共料金やクレジットカード利用代金、税金、学費などの支払いなどでよく使われています。

【口座振替】メリットは

たとえば電気料金を払う際、毎月コンビニもしくは金融機関で払込みをしなければなりません。しかし口座振替を利用すると、自動で引き落としがされますので、時間や手間を省くことができます。払込み忘れや誤送金が起こりにくいのも、口座振替のメリットでしょう。

また、ユーザーに手数料は発生しません。

【口座振替】企業側にもメリットがある

ユーザーから料金を徴収する企業側にとっても、口座振替を利用するメリットがあります。その一つが、料金未回収の防止になるということ。また、誤徴収を起こしにくいことや、事務作業の手間やコスト削減につなげられるのもメリットでしょう。

加えて、クレジットカードがないユーザーでも、口座振替で契約できるというのもメリットになるでしょう。

【口座振替】デメリットは

口座振替の手続きは、いくつかのプロセスを経なければならず、複雑です。今はインターネットで手続きを完了できるようになり、煩雑さは軽減しつつありますが、すんなりと行かないケースも見受けられます。また、入金確認まで時間を要するのも、デメリットと言えるかもしれません。

口座振替日はあらかじめ企業側が決めています。ユーザー都合での変更はできず、ユーザーが自由に選ぶことも基本的にはありません。それが不都合と感じるユーザーにとっては、デメリットになるでしょう。

もし「振込」を間違えたら?

振替を間違えた場合は、再度振替をし直せばOK。どちらも自分の口座のため、再振替は容易です。しかし、振込を間違えた場合は、どうすればいいのでしょうか? 口座番号を間違えて違う人に振込をしてしまった、振込金額を間違えたなどの場合について紹介します。

銀行に「組戻し(くみもどし)」の手続きを依頼

振込が成立してしまうと、自分で取り消すことはできません。そのため「組戻し」の手続きをすることになります。

組戻しとは、振込依頼をした人の都合により、その依頼を撤回する手続きのこと。振込操作をした銀行に依頼しなければなりません。

組戻し依頼は、各銀行で定めている手数料がかかります。また、お金が戻るまでに時間がかかる、お金が戻らないというような可能性もありますので、注意したいところです。

ATMやネットバンキングで振込をする際、最後の確認画面に詳細が表示されます。この時、内容に相違がないかをしっかりとチェックするようにしてください。

微笑む女性
(c)Adobe Stock

最後に

「振替」「振込」この2つは似ていますが、実は異なるもの。その違いについてしっかりと把握しておくことをおすすめします。また「振替」と「口座振替」の違いについても知っておきましょう。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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