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2023.10.19

微睡むとはうとうとする様子のこと|意味や由来、類語、同様に読み方がわかりにくい言葉

うとうとする様子を指す「微睡む」は、読み方がわかりそうでわからない言葉だといわれています。今回は微睡むの詳しい意味や語源、類語、使い方・例文を解説します。さらに、同様に読み方を間違えやすい言葉もあわせてご紹介するため、ぜひ参考にしてください。

「微睡む」の読み方など、基礎知識を解説

「微睡む」は、文学作品などで目にすることの多い、美しい響きの言葉です。日常生活でも使える表現で、うとうとする様子を指します。

微睡むの読み方は、読めそうで読めない人が多いといわれているようです。微睡むは、<まどろむ>と読むのが正しい読み方です。

言葉を理解して正しく使えるように、まずは微睡むという言葉の詳しい意味や由来、類語・言い換え表現、使い方・例文を確認していきましょう。

微睡むとはうとうとする様子のこと

微睡むとは、「少しの間だけうとうとする様子」「眠気をもよおして短い時間浅く眠ること」を意味します。眠そうにしているのではなく、基本的には実際に眠っている状態を指す言葉です。「気づいたら眠ってしまっていた」「寝る気がなかったが浅く眠ってしまった」「少しだけ仮眠をとった」といった場合に使います。

また、微睡むには、「眠る」「寝入る」「熟睡する」という意味もあります。ただし、少しの間うとうとする様子など、浅く眠っている状態を指すことが一般的です。

眠そうな猫

微睡むの由来・語源

古くから日本で使われてきた大和言葉である微睡むは、さまざまな詩や文学などに取り入れられてきました。

もともと、微睡むは「目(ま)どろむ」と表記されていた表現です。目どろむの由来は、眠くなって目がとろんとする様子からきています。しかし、目どろむという文字を見ても意味が伝わりにくかったため、微睡むと表記されるようになったようです。

なお、微睡むの「微」は「少し」、「睡」は「眠る」という意味の漢字が当てられました。

微睡むの類語・言い換え表現

眠りを表現する言葉は、微睡むのほかにも多くあります。そのなかでも、微睡むと似た意味で使える類語・言い換え表現は、以下のとおりです。

・うたた寝
・居眠り
・半醒半睡

うたた寝とは、「眠るつもりがないのにその場でうとうと眠ってしまうこと」を指します。「うたた寝」の漢字表記は「転寝」です。

居眠りとは、「無意識に眠ってしまうこと」「眠ってはいけない状態で不意に眠ってしまうこと」などを意味します。読み方は<いねむり>です。

半醒半睡の読み方は、<はんせいはんすい>です。なかば目覚め、なかば眠っていることを意味します。

眠そうな犬

微睡むの使い方・例文

それでは、簡単な例文で微睡むの使い方をチェックしましょう。

・先ほど少し微睡んだため、頭がぼんやりとしたままだ。
・微睡んでいる子どもの様子がかわいらしい。

微睡むを使うときに、「今にも眠りそうなぼんやりした状態」を指す場合があります。しかし、「眠りそうで眠っていない状態」は、微睡むの正確な意味とは異なることを理解しておくと良いでしょう。

微睡むのように読み方を間違えやすい3つの言葉

微睡むと書いて<まどろむ>と読むのは、漢字固有の読み方ではないこともあって読み方を間違えてしまいやすいです。微睡むの読み方は、「熟字訓」という、二字以上の漢字に本来とは異なる読みを与える用法が用いられています。

読み方を間違えやすい言葉は、「熟字訓」だけではありません。ここでは、微睡むのように読み方を間違えやすい「質す」「柔弱」「象る」という漢字の読みを、詳しく確認していきましょう。

1.質す

「質す」は、「しつす」と読んでしまいそうな漢字です。この場合、「質」という字は音読みである「シツ」や「シチ」ではなく、訓読みで読みます。「問い」をプラスして「問い質す」と書くと、読みやすくなるかもしれません。

「質す」の正しい読み方は、<ただす>です。質すとは、不明な点を聞いて明らかにすることを指します。

なお、「問いただす」という言葉を「問い正す」と書いているケースがありますが、これは誤りです。問い質すと書くことを、あわせて覚えておきましょう。

2.柔弱

「柔弱」も、読み方がわかりにくい言葉です。「柔」の字は、「柔道(じゅうどう)」などのように<じゅう>と読むケースが多くあります。

そのため、<じゅうじゃく>と読んでしまいやすいようです。これも間違いではないものの、一般的な読み方ではありません。

「柔弱」と表現する場合には、「柔」の字を<にゅう>と読みます。つまり、<にゅうじゃく>と読むのが正しいです。柔弱は、「体や精神が弱々しいこと」「はっきりしないこと」「気力に欠けていること」を指します。

3. 象る

「象る」も、読み方がわかりにくい言葉だといわれています。「象」というと「ぞう」や「しょう」と読むことが多いため、「ぞうる」「しょうる」などと読み間違えやすいようです。「葉っぱを象る」「雪の結晶を象った模様」と書くと、少し読み方がわかりやすくなるかもしれません。

「象る」の正しい読み方は、<かたどる>です。「写し取る」「似せて作る」などを意味します。間違えて「かたどる」を「型取る」と書いてしまうケースもあるため、象るという言葉を覚えておきましょう。

微睡むや関連する言葉を正しく理解しよう

寝起きの女性

微睡むとは、「少しの間うとうとする様子」「眠気をもよおして少しの間浅く眠ること」を意味します。気づいたら眠ってしまっていたときや、少しだけ仮眠をとったときなどに使います。

「眠る」「寝入る」「熟睡する」という意味もありますが、一般的には浅く眠っている状態を指すことが多いです。微睡むの類語・言い換え表現は、「うたた寝」「居眠り」などがあります。

微睡むは、<まどろむ>と読みます。微睡むの読み方は、「熟字訓」という、二字以上の漢字に本来とは異なる読みを与える用法が用いられています。漢字本来の読み方ではないこともあって、読み方を間違えてしまいやすいといわれています。

言葉の詳しい意味や語源、類語表現、使い方、関連する表現などをあわせて確認し、多くの言葉を正しく使えるようになりましょう。

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