「裏目に出る」の意味と語源
よかれと思ってやった行いによって、かえって事態が悪化した際に「裏目に出てしまった…」と表現することがあるかもしれません。この「裏目に出る」の「裏目」とは何を指しているのでしょうか? まずはこの慣用句の意味や語源について、詳しく解説します。
意味
「裏目に出る」とは、良い結果になると期待して行ったことが、かえって不都合な結果となってしまうこと。日常生活でもよく使う慣用句ですね。「あの場面で選手交代を行ったことが裏目に出た」とか「好きな人を振り向かせようと計画したのに、全て裏目に出てしまった」というような例文が挙げられるでしょう。よかれと思ってやったことが、反対に悪い結果を招いたり失敗に終わってしまった時に使います。
「裏目」と辞書で引いてみると、3つの意味が紹介されています。1つ目は、サイコロを振って出た目の反対側にある目のこと。2つ目は、曲尺(かねじゃく)の裏側の目盛りのこと。そして3つ目の意味は、裁縫などで裏側に出た縫い目のことです。
このうち「裏目に出る」の「裏目」は、最初に紹介したサイコロで出る目の反対側を指しているのだそう。このサイコロこそが「裏目に出る」の語源となっているのです。語源については、次で詳しく解説していきますね。
ちなみに、「裏目に出る」の英語表現として最も適切なのは「backfire」でしょう。逆効果になる、予期に反した結果をもたらす、という意味の自動詞です。「This project backfired(この計画は裏目に出てしまった)」というように、projectやplanなどと合わせて使うことが多いでしょう。他にも、「bring about(引き起こす、生じさせる)」と「unfortunate result(残念な結果)」を用いて「My mother’s good intentions brought about unfortunate results(母の善意が裏目に出た)」というような例文も作れます。
語源
先ほども少し触れたように、「裏目に出る」はサイコロが語源となった慣用句なのです。実はサイコロの面って、表裏で偶数と奇数になるように作られていると知っていましたか? 例えば、サイコロを振って1が出ればその反対側は6、2が出ればその裏は5になります。
サイコロ賭博をする際に、奇数が出ることを期待してサイコロを振ると偶数が出たりすることから、期待した結果と反対の結果になることを「裏目に出る」というようになったそうです。
やることが裏目に出る人の原因とは?
良い結果を目指して行動しているのにもかかわらず、何をやっても裏目に出てしまう時ってありますよね。そのままではモチベーションも次第に落ちてしまい、悪循環となってしまいます。まずはなぜ自身の行動が裏目に出るのか、原因を考えることから始めましょう。
1:視野が狭い
目先のこと、または身近なことだけに視点を置いていると、どこかでつまずいてしまいます。自身の行動が裏目に出てしまう時というのは、後々何が起こりうるかを予測できていなかった時とも言えるでしょう。つまり、先のことを考える力や周りを見る力が必要なのです。広い視野を持つことはどんな場面でも重要となってきますよ。
2:準備不足
行動が裏目に出てしまう原因として、準備が中途半端である可能性も考えられます。たとえ何か失敗を犯してしまったとしても、柔軟な対応力で解決に導くことができれば問題ありませんよね。何か起こった時に臨機応変に対応できるかどうかは、事前の準備をどれだけ入念に行っているかにかかっています。結果を得たいと思ったら、まず準備を丁寧に行うことが大切ですね。
3:自分中心の考え方になってしまっている
よかれと思って行動したのに、結果が伴わないことってありますよね。そんな時は、一度自身の考えを客観視してみると良いでしょう。あなたが良いと思っていることが必ずしも他の人と同じとは限りません。自分の概念や価値観だけで物事を考えるのではなく、他の人の立場になって考えてみる必要があります。
全てが裏目に出る時のスピリチュアル的考え方って?
何をやっても上手くいかない…。と心折れてしまうのはまだ早いです! スピリチュアル的に見ると、ツイてない時というのは今後良いことが起こる前兆なのかもしれません。以下では、全てが裏目に出る時に考えられるスピリチュアルサインを紹介していきます。
1:これから良いことがたくさん待っている
何をやっても失敗続きだったり、不運な結果になってしまう時ってありますよね。「ツイてないなあ」なんて思ったりしますが、これはスピリチュアル的に考えると、この先の良い運気を溜めているとも言えるのです。人生には必ず実にならない時期が存在します。しかし、その時期があってこそ成功が存在するするわけです。
スピリチュアル的な考えの中に「正負の法則」というものがありますが、そこでは人生において良いことと悪いことが同じだけ起こるとされています。つまり、たとえあなたが今不幸な状況であっても、その分必ず幸せを感じる時がいずれ来るのです。
2:あなたがやるべきことは他にあるのかも…
あなたが今やっていることは、本当に自分のやりたいことなのでしょうか? いやいや行動しているから、身が入らないということもあります。もちろん、気合いが入っているからこそ空回りすることもあるのですが…。何事も裏目に出てしまう時は、一度立ち止まって自分の気持ちに素直になることも大切ですよ。
3:この先大成していくサイン
何事も失敗した経験があってこそ、成功へと導くことができるのです。裏目に出てしまった経験は、あなたが今後大きく成長するための試練だと考えましょう。例え自身の行動が裏目に出てしまったとしても、そこで落ち込んでしまうだけでなく、次にどう活かせるかを考えていきたいですね。
最後に
「裏目に出る」の意味や語源について理解していただけましたか? 何をやっても裏目に出てしまう時は、なぜそうなってしまったのか原因を考えることから始めましょう。失敗した経験は必ず何かの役に立つはず。切り替えて前向きに取り組んでいれば、目に見える結果がついてきますよ。
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