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「ミレニアム」とは?
日常生活でもビジネスシーンでも「ミレニアム」という言葉を聞いたことのある方も少なくはないでしょう。アニメのタイトルや国連の開発目標など、いろいろなシーンで「ミレニアム」は使われているようです。
しかし、とっさに「ミレニアム」の意味や由来を聞かれた時に正しく答えることができますか? 意味を正しく理解しておくと、会話の中で言葉の表現の幅も広がるでしょう。ここからは「ミレニアム」の正しい意味と由来について説明していきます。
意味と由来は?
日本の暦の表現は「和暦」と「西暦」があります。「ミレニアム」とは、西暦でいう「1000年単位」「1000年紀」のこと。0~1000年、1001年~2000年と1000年単位で区切った期間のことです。
言葉の由来は、キリスト教ととても深い関係があります。キリストが誕生した年を0年として、その年からの1000年の期間が「ミレニアム」と言われるのです。そして、その1000年間が終わりを迎えると、キリストがまた新たに世の中を統治して新しい1000年が始まるという思想に由来するとも言われています。
「ミレニアム」の言い換え表現と使い方
「ミレニアム」は、歴史に関する話題や現代の若い世代のことに関して何かを論じる時に使われていることが多い言葉。そのような場面で「ミレニアム」のほかに使うことができる表現はあるのでしょうか。ここからは、「ミレニアム」の言い換え表現をみていきましょう。
どのような言い換え表現がある?
「ミレニアム」の言い換え表現を聞いたことがある方は、そんなに多くはないでしょう。しかし、知っておくと会話で役立つこともあるかもしれませんよ。
1:「ゼロゼロ」
一般的には、特定の仲間内だけで使われる俗語のようですが、聞いたことのある方もいらっしゃるのでは? 意味は「2000年」と表記した時の下2桁をとって「ゼロゼロ」と呼ばれるようになったようです。
ビジネスシーンで使われることは少ないようですが、若い世代をターゲットにしたファッション誌やメディア・ネットニュースなどで使われていることが多いでしょう。ただし、違う意味として、不動産用語として使われることもあるので使い方には注意が必要です。
2:「ポスト・ポスト・コールドワー(Post Post-Cold War)」
「ポスト・ポスト・コールドワー」は「2001年以降の時代」を指すカタカナ言葉です。「ポスト」は「以降・以後」という意味があり「コールドワー」は「冷戦=cold war」のこと。「ポスト・ポスト」と2回繰り返されているのは、「冷戦の続いた後の、後の時代」のことを表現しているため。2001年の同時多発テロを境に、世界情勢も様々な変化を遂げてきていることから「2001年以降の時代」のことを指しているようです。
過去の歴史をたどって、現代の世界情勢を知る上でも大切な表現です。教科書などでも取り上げられている表現なので、知っておくと役立つかもしれませんよ。
使い方を例文でチェック
意味や言い換え表現を知っていても、咄嗟に使うことができるでしょうか? いざという時に使える言い方を例文と一緒に見ていきましょう。
1:「イギリスに旅行に行ったら、ミレニアムブリッジを見に行きたい」
「ミレニアムブリッジ」とは、ロンドンのテムズ川に架かる橋のこと。観光名所としても有名な橋です。イギリスの2000年記念事業として建設され、2000年6月に開通したので「ミレニアムブリッジ」として称されています。
2:「我が娘は、ミレニアムベビーだ」
2000年に生まれた子どものことを、メディアや雑誌では「ミレニアムベビー」と呼ばれています。様々な似た表現があり、例えば「ミレニアム婚」は2000年に結婚したカップルのことです。このように2000年に起こったイベントなどを「ミレニアム〇〇」と表現されることも。
3:「今回の企画で西暦2000年を記念してミレニアムグッズが販売されることが決まった」
ミレニアムは「1000年単位の区切りのいい年」という意味合いで使われる表現でもあります。西暦が2000年になる頃には、2000年を記念したグッズを「ミレニアムグッズ」と称して、様々な商品が販売されました。
「ミレニアム」と「ミレニアル」の違いとは?
「ミレニアム」と似た言葉に「ミレニアル」という言葉があります。「ミレニアム」と「ミレニアル」の違いについて、チェックしていきましょう。
「ミレニアム」と「ミレニアル」の違い
「ミレニアル」とはmillennialと表記し、他の語について、「千年の、千年間の」という形容詞になります。「ミレニアム(millennium)」は名詞なので、その点が異なりますね。
「ミレニアル世代」とは?
ミレニアルを使った言葉で、「ミレニアル世代」という言葉をご存知でしょうか? M世代、ミレニアルズ(Millennials)とも呼ばれます。これは、アメリカで2000年代初頭に成年期を迎えた世代のこと。1000年間という意味を持つ「ミレニアム」が語源になった造語です。
この世代は、10代からスマホに親しんだデジタルネイティブの最初の世代。社会に出たのはリーマン・ショック以降になるため、経済停滞に直面した世代でもあります。そのため、特徴としては「シェアリングエコノミー」の考え方や、上昇志向よりも「ワークライフバランス」を重視する傾向が強いと言われていますよ。
最後に
2000年前後には、よく「ミレニアム」という言葉を見聞きしました。キリスト教に関係している言葉だということは、初耳だった方もいるのではないでしょうか…? 言葉を紐解くと新しい知識が身につくのも楽しみのひとつですね。
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