相手に何かをしてあげたときに、見返りを求めてしまうことってありませんか? 「〜してあげたのに、どうして感謝してくれないのだろう…」などと不満を感じてしまうことはよくあるものです。どうしたら見返りを求めない人になれるのでしょうか? そこで今回は、見返りを求めない人の特徴や寛容な心を持つポイントを紹介します。
そもそも「見返り」とは?
「見返り」とは、「相手がしてくれたことに答えて何かをすること」。お返しには、担保や保証、代償などがあります。恋愛面で言えば、愛情を与えてくれた人にそれ以上の愛情を与えることをいうでしょう。大抵の人は、自分が何かをしてあげれば、その分同じことを相手にも期待してしまうもの。しかし、見返りを求めない人は、感謝やお返しを求めず、ただ相手のことを思って行動することができるのです。
見返りを求めない人の特徴
見返りを求めない人には、具体的にどのような特徴があるのでしょうか? 性格や行動の特徴をみていきましょう。
1:損得勘定で動かない
見返りを求めない人は、損得勘定だけで動きません。あくまで、自分が得をするよりも相手のことを思って行動します。損得勘定で動く人は、それが自分にとって得になるかどうかを優先させてしまいがち。結果、相手の気持ちや要求を二の次にしてしまうことも。しかし、見返りを求めない人は、自分が得をしなくても構わないと考えています。相手が幸せになることを考えているので、周囲からの信頼も厚いでしょう。
2:人を喜ばせるのが好き
見返りを求めない人は、人を喜ばせるのが好きです。相手の喜ぶ姿を見て、自分の心も満たされているので、それ以上に何かを欲しいとは思いません。報酬やプレゼントなどの対価よりも、相手に喜んでもらえたことで十分だと感じているようです。見返りを求めず、ただ相手の喜ばせることが好きな人は、異性にも人気が高いでしょう。
3:してあげたことを自慢しない
見返りを求めない人は、基本的に謙虚な性格です。中には、相手にしてあげたことを自慢したり、アピールする人もいます。しかし、見返りを求めない人は、相手が喜んでもらうことで満足しているので、自分をよく見せるためのアピールをしません。無欲に人に尽くすことができるので、どんな人からも好かれやすいのです。
類語や言い換え表現は?
「見返りを求めない」ということは、「無償の愛」や「慈悲深さ」とも繋がる部分があります。ここでは、その二つの言葉の意味や使い方をみていきましょう。
1:無償の愛
「無償」とは、「対価や報酬を求めないこと」。つまり、「無償の愛」とは、「相手に見返りを求めない愛情をもつこと」と言えるでしょう。恋愛関係の相手に対して、「お金持ちだから付き合う」「この人と付き合えば、周囲から羨ましがられる」とは考えません。無条件に相手を受け入れることが無償の愛です。
・母親は無償の愛で子供を包み込んだ。
・この間観た舞台のストーリーに無償の愛を感じた。
2:慈悲深い
他者を慈しみ、あわれむ気持ちが深いことを「慈悲深い」と表現します。慈悲深い人は、困っている人や悩んでいる人に対して、救いの手を差し伸べられます。自分自身も悩み苦しんできたからこそ他人の痛みもわかり、優しく接することができるかもしれませんね。
・数々の困難をくぐり抜けてきた彼女は慈悲深い顔をしています。
・住職の慈悲深いお人柄からか、寺にはたくさんの人が集まってくる。
3:献身的
「献身的」とは、「自分のことを顧みず、心身ともに捧げるほど他人に尽くすこと」を言います。ときには、自分の健康や利益を犠牲にするほど、何かに力を尽くすような人に対して使われます。「献身的な看病」「献身的に看護する」など誰かの世話をするときに使われる表現です。
・母は自宅で祖母の介護を献身的に努めた。
・妻の献身的な看病のおかげでなんとか回復できました。
見返りを求めない人になるには?
「どうして何もしてくれないの!」と相手に見返りを求めてしまうと、イライラしたり気持ちが乱れてしまいますよね。見返りを求めず寛容な気持ちでいるにはどうしたらいいのでしょうか? 頭に入れておきたいポイントをお伝えします。
1:心に余裕を持つ
見返りを求めない人になるためには、自分自身に余裕を持ちましょう。余裕を持っていないと、相手に見返りを求めてしまいがちです。例えば、「あんなに忙しい中仕事を手伝ってあげたのに」などと不満が募りやすくなるでしょう。自分が充実していると感じられる生活を送ることで、自然と心に余裕が生まれます。自分なりの目標を持って取り組んでいれば、相手に過度に何かを求めることもなくなるでしょう。
2:相手に期待しない
「〜してあげたのに」と考えてしまうのは、大抵何か見返りを期待して行動した時です。相手に何かをしてもらったらお返しをするのは当たり前という考えを持っていない人もいます。相手からの見返りを期待しすぎてがっかりすることが多い場合は、あえて何もしないほうがいいこともあるかもしれません。
3:してあげたことに満足する
相手を手伝った自分に対して満足することができれば、それ以上にお返しが欲しいという気持ちがなくなるでしょう。相手を手伝うのが想像以上に大変だったときには、「損をした」などと感じてしまいがちですが、「今日はがんばったから好きなものでも買って帰ろう」などと考えることで、自分自身を満足させることができるはず。自分にご褒美を用意することで、他人に何かしてもらいたいという感情がなくなっていくでしょう。
最後に
今回は、見返りを求めない人の特徴や類語などをみていきました。相手に何かをした後に、思ったような言葉やお返しが返ってこないと、ネガティブな気持ちを抱いてしまうこともあるでしょう。相手に対して、自分が期待しすぎてしまうと余計に苦しくなる原因にもなります。本記事で紹介した方法を実践して、自分自身を満足させるコツを身につけてみてください。
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