【目次】
・「損得勘定」の意味とは?
・「損得勘定」での人間関係
・「損得勘定」で動く人の特徴
・使い⽅を例⽂でチェック
・類語は?
・英語表現とは?
・最後に
「損得勘定」の意味とは?
日常生活や職場で、ついつい「損得勘定」で動いてしまうことはありませんか? 「これに参加したら自分は得をするか?」「損したら嫌だからやめよう」なんて気持ちで、つい物事の判断をしてしまうものです。今回はそんな「損得勘定」について解説をしていきます。さらに、人間関係や恋愛の傾向をご紹介します。
意味
「損得勘定」とは、「自分にとって得か損かを打算的に判断すること」を意味します。こうした考え方は、仕事の場や人間関係の中で起こりやすいものです。相手への気遣いや優しさ、正義感からではなく、「自分にとってメリットがあるかないか」を優先的に行動するため、相手に“自分勝手”という印象を与えてしまうことも…。
「損得勘定」での人間関係
「損得勘定」で動く人は、どんな人間関係を築くタイプが多いのでしょうか?
友人関係の心理
「損得勘定」で動く人は、「自分にメリットのある人」としか付き合おうとしません。そのため、友人を分け隔てなく付き合わない傾向にあります。社会的地位がある人と過剰に仲良くして、「こんな社会的地位のある人と友達である」というステータスをゲット。友人を“自分の魅力を上げてくれる武器”にしてしまいます。
また、「感謝を求めずに親切をする」「好きだから尽くす」といった非合理的な行動を認められません。「損得勘定」で動く人は、女性であっても男性であっても、そうしたドライな感情を持つものです。
恋愛関係の心理
恋愛において「損得勘定」で動く人は、恋人と長続きしない傾向にあります。自分にとって損な部分を目の当たりにすると、相手が悪く見えてきてすぐに冷めてしまう、なんてことも。自分勝手に約束をドタキャンしたり、遅刻をしたりと信用を失くしがちなのも、長続きしない要因と言えます。
「損得勘定」で動く人の特徴
「損得勘定」で動く人には、共通の特徴があります。主な3つをご紹介します。
1:人よりも得したい
「損得勘定」で動く人は一般に、「人よりも得したい」と常に考えていています。または、利益に目がないともいえます。先を見据えて「ゆくゆくは自分にプラスになる」という考えは持っておらず、目先の利益に固執しやすい所が特徴です。
2:自分の気持ちに素直
他人の感情よりも自分の利益を優先させます。例えば、気乗りしないお誘いを受けた場合、きっぱりと断るのが「損得勘定」で動く人の特徴です。多くの人は相手の気持ちを考慮し、申し訳ないという気持ちから嫌だと思っていても誘いに乗ってしまうでしょう。その分、「損得勘定」で動く人は、自分の気持ちに素直に生きています。
3:他人に借りを作ることを嫌う
「損得勘定」で何事も考えてしまう人は、他人に借りを作ることを嫌う傾向にあります。相手に見返りを求めるがゆえに、自分が他人から助けてもらった場合にも「対価を払わなければいけない」と思ってしまうからです。1人で解決できることならば、他人の手を借りず対処してしまったほうが楽だと考えています。
使い⽅を例⽂でチェック
「損得勘定」を使った例文をもとに、使い方をチェックしていきましょう。
1:「損得勘定で選んだ人生をやり直したい」
損か得かだけで様々な選択肢について決定してきた結果、自分が歩んでいる人生を悔いている、という内容の文章になります。「損得勘定」ではなく、「やりたいかどうか」「好きか嫌いか」などの判断基準も大切です。
2:「損得勘定抜きにもう一度考えてみよう」
「損得勘定」の使い方の一つとして、「損得勘定抜きに」という表現があります。「損か得か」という判断基準を取り払うことで、物事の本質を捉えることができるのです。
3:「損得勘定で結婚する相手は、本気で好きになれない」
自分にとって損か得かで結婚を考えた相手を、心の底から愛することは難しいといえます。恋愛感情は心の問題であるため、「損得勘定」とは切り離した方がいいのかもしれません。
類語は?
「損得勘定」の類語を3つご紹介します。
1:「打算的」
「打算的」とは、「何事をするにも損得を考えて行うさま」という意味の言葉です。「打算」とは、利害や損得を見積もること。そうした態度で行動することは「損得勘定」で動くのと同じになります。
2:「現金な性格」
「現金な性格」とは、「目先の利害損得によってすぐに態度や主張を変えるさま」を指します。「現金」という言葉は「お金」という意味に加えて、「損得勘定」で動く性格のことも意味するのです。
3:「計算尽く」
「計算尽く」とは、「損得を考えたり、結果を予測したりした上で行うこと」。「~尽く(ずく)」という接尾辞は「~をした上で」という意味を持っています。そのため、「計算尽く」という言葉は、「損得勘定」を持って動くことを表しているのです。
英語表現とは?
最後に、「損得勘定」で動く人の英語表現を見ていきましょう。損得を基準に動く人は、得になる行動しかしないため、「自分の利己的な基準で動く」という意味の英語を当てることができます。例えば、「計算高い人」という意味の「calculating person」です。他にも「金銭や報酬目当ての人」を意味する「mercenary person」が挙げられます。
最後に
いかがだったでしょうか? 「損得勘定」の意味や使い方、その特徴などをご紹介しました。「損得勘定」は、基本的にネガティブな意味合いで用いられます。ビジネスの場などでは必要となる感覚ですが、人間関係など、プライベートの場においては信用を失う危険も…。自分の利益ばかりにとらわれることの無い、広い心を持ちたいですね。
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