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2022.12.12

【1on1ミーティング】仕事ができる人は使い分けている「対話」と「議論」はどう違う?

仕事にもプライベートにも役立つ、リーダーシップやコミュニケーションの考え方をご紹介する連載の第7回。今回は、最近注目されている「対話」によるコミュニケーションについて考えます。企業向けの人材育成サービスに携わる、リクルートマネジメントソリューションズの児玉 結さんが解説します。

リクルートマネジメントソリューションズ 児玉 結

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面談場面や相互理解に有効な「対話(ダイアローグ)」

最近、1on1ミーティングなどの面談制度を導入する企業が増えています。皆さんの会社でも、上司と、または部下や後輩と、定期的に面談するような機会があるでしょう。リモートワークが増えてお互いの状況が見えにくくなったこともあり、このような面談の機会を利用して相互に理解し合うことが、とても重要になってきています。「対話」は、そんな場面で役に立つコミュニケーションのスタイルです。1対1のコミュニケーションだけでなく、複数の人が集まって話し合う際にも有効です。

実は対話は、ビジネスの世界だけでなく、社会の様々な分野で近年注目度が高まっているキーワードでもあります。なぜ対話が注目されているのでしょうか? それは、対話が「誰にも正解がわからないこと」を話し合うのに適したコミュニケーションのスタイルだからです。

会話をする女性と男性
(c)Shutterstock.com

「正解がわからない」世の中だからこそ、お互いの考えを聞き合うことが重要に

社会全体が複雑になり、速いスピードで変化している現在、何が正解かは誰にもわかりません。また、多様な価値観の人たちが関わり合うことが増え、価値観の違いによる対立や分断が、問題の解決を難しくするケースも増えています。

対話とは、そのような社会の変化の中で注目されるようになったコミュニケーションのあり方です。

対話は、自分の考えと相手の考えとを出し合い、お互いの考えを深めながら共通の理解を見いだしていくコミュニケーションです。ポイントは、どちらの考えが正しい/正しくない、どの考えが良い/悪いといった評価を一切しないということ。どんな意見・考えも、平等に大切にするという考え方が大元にあります。

また、意見そのものよりも、その人がどんなことを見て、何を感じたからその意見をもつに至ったのか、「背景」や「その人にとっての意味」に注目するのも対話の特徴です。

「議論(ディスカッション)」は問題を迅速に処理する場面で有効なコミュニケーション

一方、「議論」は多くの企業で日常的にたくさん行われているコミュニケーションのスタイルです。問題を解決するために、どうしたらいいか? を検討し、何をやるかを決める時に役立ちます。皆さんの会社でも、普段の会議では議論モードで話すことが多いのではないでしょうか? 問題を迅速に処理していくことが必要な場合には、議論が有効です。

ここで改めて、対話と議論とを比較してみてみましょう。

◆対話

自分の考えと相手の考えとを出し合い、お互いの考えを深めながら共通の理解を見いだしていくコミュニケーション

〈有効な場面〉
正解がないテーマについて話すとき/関係者間に対立や葛藤があるとき/まったく新しいものを生み出したいとき

◆議論

問題について意見を戦わせ、分析し、説得して結論を出すコミュニケーション

〈有効な場面〉
スピーディな問題処理が必要なとき/優先順位を決めるとき/理屈で割り切れるとき

(c)Shutterstock.com

場面によって意識的に使い分けることが重要

こうして見てみると、対話と議論とはそれぞれ異なるコミュニケーションのスタイルであることがわかります。どちらも重要で、場面によって意識的に使い分ける必要があるのです。

例えば、部下や後輩から仕事の相談をされたとき、相談の内容や問題がハッキリしていて、「どう対処すればいいか?」ということを話し合うなら、議論モードで対処方法を比較検討するのが良いでしょう。でも、「何となくモチベーションが下がっている」「将来に漠然とした不安がある」というような相談だった場合、議論モードで対応しても、良い結果にはつながりません。むしろ、相手は「話したかったことが話せなかった」といったモヤモヤを抱えたまま、さらに悩んでしまう可能性もあります。

また、一見議論をすべきだと思われる場面であっても、関係者の間に根深い対立や不信がある場合は、対話モードでコミュニケーションしてみることがおすすめです。根本的な価値観の違いや、感情的な対立があると、いくら議論をしても平行線をたどることが多いためです。

明日からの一歩

会話をする女性
(c)Shutterstock.com

最後に、対話と議論を使いこなすために、明日からすぐに実践できるアクションを紹介します。

【1】1日の終わりに、今日の自分のコミュニケーションは対話と議論がそれぞれ何%ずつだったか考えてみる

【2】重要な面談や会議の前には、その場の目的や実現したいことに照らして、対話モードでいくか議論モードでいくかを予め考えてみる

【3】1on1など決まったテーマのないミーティングや雑談では、対話モードを意識的に使ってみる

<対話のコツ>
・相手の話について、正しい/正しくない、良い/悪いなどの評価・判断をしない

・相手の話の背景に注目し、質問をする(なぜそう考えるんだろう? 何を大事にしているんだろう?)

対話と議論の意識的な使い分け、ぜひやってみてください。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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リクルートマネジメントソリューションズ 児玉 結

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ HRDサービス開発部主任研究員。広告業界などを経て2008年に同社に入り、以来一貫して企業向け研修など人材育成サービスの企画に従事。新入社員~管理職まで、幅広い領域の企業研修の企画を担当。マネジメントやリーダーシップ、学習や成長といったテーマでの調査・研究も行っている。


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