【不倫の重みがわかっていなかった26歳女性のケース】
沙由里さん(仮名)は、アプリで知り合った38歳の山本さん(仮名)と不倫関係に。山本さんは、沙由里さんがハマっていたゲームアプリで有名なプレーヤーで、ゲームの攻略法を教えてもらったりゲーム内でサポートしてもらったりするうちにダイレクトメールでやり取りをするようになり、そのうちに実際に会ってデートをするようになったそうです。
「知り合ったのがゲームアプリだったせいかもしれないけれど、山本さんと会ってごはんに行くようになってからも、彼が“生身の既婚者”という感覚があんまりなくて。デートのときも本名ではなく、お互いをゲームで使っているニックネームで呼び合っていたから余計かもしれません。彼はゲーム内では高額課金者で知られていて、とにかくかっこいい存在だったんです」
2回目のデートでは、もう体の関係をもってしまった沙由里さんと山本さん。そのうちにデートの頻度が増え、だんだんとズブズブの不倫関係に……。
「この人は既婚者なんだな」と思い知ってからも、彼を嫌いになれなくて
「私がコロナにかかってかなり体調が悪かったとき、頼りにしたいのは彼だったんですけど、彼は既婚者。だからお見舞いにも来れないし私の体調が悪化しても気づいてもらえず……。
それどころか、私が『コロナだった』と伝えたら『俺にうつってたらやべー。家族に不倫がバレる』と言って心配してくれなくて。そのとき『あぁ、私たちは所詮、不倫関係なんだな』と思い知りました」
それでも山本さんへの気持ちを断ち切ることができなかった沙由里さんは、この出来事をきっかけにさらに山本さんに執着するようになってしまったとのこと。
「もうコロナのときみたいな寂しい思いはしたくない! と思って、早く彼に離婚してほしいと思うようになったんです。それで彼にも、何度も離婚をするよう話したんですけど……。私がそう言うたびに彼が引いて、どんどん私と距離を置かれるようになってしまいました」
ある日、彼はいきなり音信不通に
「それから1ヶ月弱が経ったときに、彼はいきなり音信不通になりました。私たちが出会ったゲームアプリからも前触れなく姿を消し、電話番号も変えたみたいで連絡がとれなくなりました。
もしかして私との不倫が家庭にバレたのかもしれないけれど、彼と話ができていないので真相はわかりません。
まさか、なんの前触れもなく私の前から彼が消えるなんて思っていなくて。それから私は、毎日がパニック。ネットを駆使して彼のことを色々調べようとしたけれど、有益な情報はどこにも載っていませんでした。もしかすると彼に聞いていた名前すら、偽名だったのかもしれないなと思います。今でも彼のことが好きですが、もう何をどうしても連絡を取ることができません。
彼が私の前から消えてもうすぐ3ヶ月です。でも今でも彼との楽しかった毎日を夢で見ますし、朝起きるとLINEがきていないかなとスマホを見てしまいます。大好きだったから、こういう裏切られ方をすると思っていなくて……。
今でも彼に会いたくて仕方ありません。友達と遊んでいても彼のことばかり考えてしまうし、他の男性と会っても彼と比べてしまってばかり。どうしても彼に会いたいけれど、不倫だったから追いかけてはいけないし未来もない。本当にしんどいです。なんで安易に既婚者と付き合ってしまったのか……、自分の甘さに呆れます」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。