「さぁ、本気でそろそろハワイを考えよう!」その2
6月以降アメリカでは入国時の陰性証明が不要になり、7月からはハワイの小学校でのマスク着用義務が解除、お店やレストランでもマスク不要に。
日本でも9月からはワクチン接種3回以上終えていれば、日本帰国の際の陰性証明が不要に。
そうなれば、いよいよ「ハワイに行こう」モードが上昇中でというわけで、「さぁ、そろそろ本気でハワイを考えよう!」と題し、「ハワイに行く」を前提にコロナ期間中にハワイで変わったもの(良い方に変わったものだけ。悪い方は無視)を押さえつつ、最新現地取材から知る、アフターコロナのハワイの遊び方。
今回は「円安・物価高時代のハワイの賢い食事法」について。
テク1.仲間を集めてハワイ。人数が増えれば増えるほど割安ハワイに
2022年6月以降の急激な円安。加えてアメリカで起きているインフレ・物価高。まったくもって日本人観光客にとっては、ものすごい風速でアゲインストが吹きまくっている。ハワイでは「カップラーメンが600円!」「ハンバーガーが3000円!」などとニュースで取り上げられていたのは、多くの人が見たはず。
確かにそれはそうなのだけど、では聞きたい。ハワイまで来て600円のカップラーメンを食べるのか? と。当たり前だけど、カップラーメンは大体の場合(というかほぼ確実に)1人一個だ。カップラーメンをシェアすることなど、まずない。ハワイで滞在中ずっと1人で過ごすというケースも、ほとんどない。
「いったいなにが言いたいのか?」と思わず、聞いてほしい。話はここからが本題。
仲間が増えれば増えるほどハワイはお得になる、というそんな話だぞ。
テク2.【チャートハウス】シェアすればもっとお得に!
たとえば、チャートハウス。
窓からアラワイヨットハーバーを望む老舗のバー&レストランで、日本人にもそれなりに知られた店。ここのフライドライスは写真でもわかるように(見た目以上に)巨大。この店でチャーハン調理担当の人には心から同情しますよ。こんなにも山盛りチャーハンをフライパンで炒めていたら腕はパンパン、毎日が筋肉痛必至だろうな。
◆フライドライス&フライドカラマリ
で、気になるお値段。このボリュームでいったいいくら? 15ドルだ! しかもハッピーアワーなら15%オフ! 「たった1.5ドルしか安くならないのか?」と甘く考えてはいけない。1.5ドル=約220円。220円あれば日本でカップラーメンが買える値段じゃないか?!
そう、今までは大したことがないと思っていた割引率でも、円安なら断然お得になる。
そんな円安逆有効活用術を駆使することが、次のハワイ旅行の成否を分けるのです。
フライドライスを二人でシェアすれば… 答えは7.5ドル。3人なら? 当たり前だが5ドルだ。過去の経験からここのフライドライスは3人でも持て余す量。そこで持ち帰る。そう「ドギーバックプリーズ」。持ち帰り用のプラスチックコンテナに入れて部屋に持ち帰れば、夜中に小腹が減った際の夜食に、また朝ご飯にと使い回せば、一食あたりの値段はいったいくらになる?
え? フライドライスだけでは寂しい? それなら一緒にこちらをオーダー。同じく皿いっぱいに盛られたフライドカラマリ(イカを揚げた料理)、13ドル! こちらもハッピーアワーで15%オフ。ということはフライドライスと併せて、4.2ドル=約600円ものお得! ハワイでカップラーメンが買える値段じゃないか!?
そしてプライスレスなこのビュー。文句があるというなら聞いてみたい。
ここで覚えておきたいこと。それはテーブルに着席したら「バーメニュープリーズ」もしくは「ププメニュープリーズ」と、頼むこと。バーメニューにこそフライドライス、カラマリのほかトルティーヤチップス(6ドル)、フライドズッキーニ(12ドル。これオススメです)ほかのお手頃価格の料理がいろいろ並んでいるのです。
テク3.【サイド・ストリート・イン】ボリューム満点の食事が楽しめる=シェアができる
人数が4人以上の場合なら、サイド・ストリート・インも狙い目。理由は、先のチャートハウスよりボリュームが約2倍! だから。
◆シグネチャーフライドライス
どうよこの巨大な「シグネチャーフライドライス」! 大食い選手権ハワイ編のロケをするなら、間違いなくここを選ぶべきだと思います。実際男4人でも持て余す。女子なら5人でも完食はおそらく無理な特大ボリューム。この店がローカルに長く愛されている理由の一つ、それがこのボリュームにあるというのにも納得です。
気になるお値段は18ドル。これを4人で割れば4.5ドル、5人なら3.6ドル=約500円。ハワイでも日本でいうところの“ワンコイン”で食べられるということです。
◆シグネチャーポークチョップ
ここでシグネチャーをもう一品。「シグネチャーポークチョップ(値段失念。たしか20ドル以下)」。
フライドライスと同サイズの特大プレートに乗せられ運ばれてくる、溢れんばかり(実際溢れてます)のポークチョップ。
アルコールのお供に、持ち帰って夜のおつまみに。それでも食べきれなかったら朝食に。衣をはがしてお肉をパンに挟んでサンドイッチに。かなりイケる味だぞ。
テク4.【L&L】おひとり様にも最適! ミニサイズでもボリュームあり
とはいえ、いつも仲間と一緒に行動するわけではない。仲間とシェアできない単独ハワイ行動の場合、高い料理代を払うしかないのか? いや、大丈夫。たとえばL&L。
◆ハーフサイズのハンバーガー&プレートランチ
ローカルも大好きなハワイの老舗チェーン店。オアフ島内だけでもショッピングモールや道路沿いに、約50店を構えるプレートランチメニュー中心の店。
単独ハワイで注目したいのは、ハーフサイズのハンバーガー。ハーフといっても、先のサイドストリートインのチャーハンを食べるような人々にとってのハーフ。日本でならレギュラーサイズといってもいいくらいの大きさで、3.43ドル。サイドメニューにハワイアンのソウルフードともいえるマカロニサラダ(1ドル)を付けるというプチ贅沢をしたとしても、5ドルでお釣りがくるじゃないか!
王道プレートランチが食べたければ、こちらもミニサイズでOK。人気のチキンプレートランチなら(8.65ドル)。ちなみにチキンカツ、ガーリックチキン、モチコチキンほかチキンのバリエはどれを頼んでもハーフサイズ8.65ドル=約1200円。このボリュームと内容なら、日本のチキンカツセットとほぼ同額くらいか? 決して高くないはず。
テク5.【ミツワマーケット】部屋飲みをするなら日本食を扱うスーパーマーケットで
部屋飲みに欠かせないビールを買うならミツワマーケット。主にはアメリカ本土西海岸で展開している、日本食を中心に扱うスーパーマーケットだけあり、日本のビールのラインナップが充実&安い。
◆日本のビール
キリン一番搾りもアサヒスーパードライも1.29ドル。ハワイ産コナビールのほぼ半額という激安価格の理由は謎だが、とにかく安い。アメリカもしくはカナダあたりで製造されているとはいえ、日本より安い?
◆惣菜やお弁当も
ミツワには和食のお弁当や惣菜も豊富… ですが、こちらはちょっとお高め。
夕方以降の売り切りセールタイムがお得。ただし、何が残っているのかは運次第。
お土産を安く済ますならロングスのメンバーズカード。カードというより札? レジでその場ですぐに作ってくれてその日から割引OK。割引率は商品や日によって変わり、各商品棚の値札に割引率が書かれているのでそちらをチェック。
テク6.ワヒアワなどローカルエリアで遊びも食事するのもアリ!
円安&インフレ物価高を乗り越えるヒントをもうひとつ。それは、遊びも食事もローカルエリアに行くのが正解、ということ。コンクリートだらけのワイキキとは異なり、そこにはハワイ本来の自然と住民の皆から愛されている=ローカルプライスなお店が見つかるはず。
中でも注目したいエリアが、以前このコラムでも紹介したワヒアワ。
ノースエリアの手前にあるこの街、多くの観光客にとっては素通りしてしまうだけの街。ところが近頃は家賃の高くなってしまったハレイワを避け、サーフカルチャーをウリにしたカフェや、ビンテージショップを扱う店も登場しはじめ、今後が期待できそうなエリアになりつつあるんです。
◆【シゲズサイミンスタンド】ハワイのローカルフード「サイミン」が楽しめる
そんなワヒアワに古くからあるサイミンの人気店が、シゲズサイミンスタンド。
このエリアがプランテーション時代だった頃からの人気店。ワヒアワという不便な場所にあるにもかかわらず、過去何度もハワイのベストサイミンに輝く。
そんな秀逸なサイミンの中、おすすめがワンタンサイミンSサイズ7.75ドル(Sで十分。ちなみにレギュラーは11.50ドル)。約1000円なら、日本の街中華の金額と変わらない、円安ハワイにおいてはかなりリーズナブルな金額だといえるじゃないか!
◆【タンヤズパイ&グリル】シンプルメニューでも大満足!
ワヒアワからもう一つ、タンヤズパイ&グリル。
店名に“パイ”を押し出しているものの、プレートランチ、サンドイッチ、ハンバーガーといろいろあり。
ハムエッグサンドイッチ2.95ドル、ツナサンドイッチ4ドル、マカロニサラダ2.95ドル… まさにローカルプライス! お皿も金額も料理も、潔いほどのシンプルさが好きです。
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ということで、円安・物価高ハワイでもお得で豊かな食生活が可能だとわかりましたね。これをケチと呼びますか? いいえ違います。ケチではなく、賢い旅行者の正しい姿です。
仲間の結束が強まり、いろいろな料理のバリエをシェアでき、しかも割り勘でお得。
これこそ、以前から著作で言い続けてきた「金はあるけど金にはうるさい」賢い消費者の模範的行動でございます。
次のハワイ、仲間を一緒に知恵と工夫で楽しいハワイに!
※さらに詳しいハワイ最新現地取材情報はこちらにも
山下マヌー Manoue Yamashita
雑誌編集者を経て旅行コラムニスト/作家に。渡航回数350回超、最新刊『 山下マヌーのランキンハワイ最新版』で著作は62冊に。
Travel columnist&writer after a magazine editor.
Over 350 times to foreign travel, and over 60 books of the copyright so that work.