冬が終わった!高揚感に包まれるロンドンに花のシーズン到来
風薫る5月。そんな言葉がぴったりの爽やかなロンドンです。暗く寂しく長ーい冬がやっと終わり、陽射しのさす日が増え、マグノリア、桜、藤、チューリップ、バラ…と美しい花が咲き始めると、ホント「生きている喜び(大袈裟)」を感じて、高揚感に包まれます…♡
花といえば、恒例の花の祭典「Chelsea in Bloom(チェルシー・イン・ブルーム)」が5月19日から25日にかけて開催されました。ロンドン屈指のシックなエリア、チェルシーを舞台に参加者がそれぞれ独自のテーマを解釈したフラワーアレンジメントを披露する、無料イベント。


毎年テーマが異なり、今年は「Flowers in Fashion(フラワーズ・イン・ファッション)」。アイコニックなファッションシーンや伝説のデザイナーにインスパイアされたフラワーインスタレーションが展示され、フェスティバル20周年を記念するにふさわしいイベントとなりました♡
5月にロンドン来るなら絶対みて!おしゃれ過ぎる花の祭典「チェルシー・イン・ブルーム」

2025年のチェルシー・イン・ブルームでは、130を超える地元企業、ショップ、レストラン、ホテルがフラワーフェスティバルに参加。ラルフローレン、RIXO、ブルネロ・クチネリ、テンパリー・ロンドンといったお馴染みのアパレルや、イソップ、トリニー・ロンドンなどのコスメ、そのほかジュエリーのモニカ・ヴィナダー、ジェシカ・マコーマックなどがラインナップしました。

イベントの楽しみ方はお好みで自由。チェルシーのメインストリート、King’s Roadを中心に、公式サイトからダウンロードしたマップを片手に点在するデコレーションを鑑賞したり、記念写真を撮ったり。レストランやバーで期間限定のコラボメニューを楽しむのもいいかもしれません。

ロンドナー風に思いっきり気分に浸りたいなら、おすすめのファッションが。それは、フローラルプリントのワンピースにスニーカー(またはキャサリン妃風にカスタニエールのウェッジなエスパドリーユ)のスタイル。もう、花のディスプレイに道ゆく人に、開催期間はチェルシーの街じゅうが百花繚乱な状態です(笑)そう、イギリス人は花柄が大好き。ニューヨークでは「ニューヨーカーは黒が制服」なんて言われるほどだし、東京もパリも大都市はシックなスタイルがメジャーだったりしますが、ロンドンはフローラルプリントが大得意。そりゃ一年を通じて雨や曇りで暗い日が多い街、たまの爽やかなシーズンを華やかなプリントを纏って思いっきり晴れやかに楽しみたい気持ち、痛いほどわかります…。
人気投票一位はこちら!あなたのお気に入りはどれ?
実はこのチェルシー・イン・ブルーム、コンテストでもあるんです。今回は7万5000票を超える投票が集まり、驚異的な一般投票数を記録。…とはいえ、国民性なのかそれほど順位にこだわってるムードはありません。参加者ほとんどにゴールドやシルバーなどの賞が授与され「みんな優勝!」的な穏やかさ。私自身、上位に選ばれているものより、賞がつかなかったものが好きだったりしたので、それぞれの感性で楽しむのが正解かもしれません♡

記念すべき20周年の今年、ベスト・フローラル・ディスプレイ賞でその頂点に立ったのはダイヤモンドジュエリーのジェシカ・マコーマック。アンティークレースの繊細な花柄にインスピレーションを受け、手作業で丁寧に仕上げられたレースの繊細な美しさと、植物の儚い野性味を表現しています。


イギリスのフラワーカルチャーをさらに深掘りしたい人には、同時期にチェルシー王立病院で開催される「チェルシー・フラワー・ショー」もおすすめ。ロイヤルファミリーがパトロンなので、チャールズ国王はじめデヴィッド・ベッカムやケイト・ブランシェットなどセレブリティが多数視察に訪れます(こちらは有料)。

まさしく「花の命は短くて」なロンドンの気候、ベストシーズンはあっという間に終わります。もしご旅行をプランしていたら、ぜひ街じゅうに”キュン”が溢れるこの時期を逃さないで!
2025年のチェルシー・イン・ブルームを華やかに彩ったデコレーションのベストショットをお届けします。






ライター 神田朝子
ロンドン在住。得意分野はファッション、ラグジュアリーホテル、クラシック音楽。
Instagram:@asako_kanda