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2022.10.07

「要するに」の多用は失礼になることも! 意味や例文、口癖の改善方法を解説

「要するに」は、会話の流れを要約する際に用いる表現です。特にせっかちな人や理屈っぽい人は口癖のように使いがちですが、多用すると周囲に失礼な印象を与えやすいため注意しましょう。「要するに」の意味や正しい使い方、口癖を改善する方法などを解説します。

「要(よう)するに」の意味と使い方を確認しよう

図書館で本を開いている様子
(c)Shutterstock.com

「要するに」は、日本人のよくある口癖のひとつです。無意識のうちに使いがちですが、正しい用法を知っている人は少ないかもしれません。ここでは「要するに」の意味や使い方、言い換え表現などを解説します。

「要するに」は話を要約する際に使う言葉

「要するに」は、主に以下の3つの意味で使われる言葉です。

1. つまり
2. まとめると
3. 要点は

「要(かなめ)」は扇子の根本部分を意味しており、要が壊れると扇子自体も壊れてしまうことから、肝心な部分を表す言葉として使われます。「要するに」は「要約する」の意味を含むため、会話の流れをまとめる際や、重要なポイントを話す際の枕詞として用いるのが適切です。

「要するに」の使い方と例文

「要するに」の基本的な使い方は、話の内容の要約です。話を締めくくる場面で「要するに」を使うと、結論を強調して伝えられます。

また、話の内容や肝心な部分をたずねる際にも「要するに」が使えます。相手の話がまとまっていなかったり、説明が不足していて重要なポイントがわからないときは、「要するに」で説明の補足を促すといいでしょう。

「要するに」の例文は以下を参考にしてください。

・説明は以上となりますが、要するに早急な対応が求められる状況です。
・要するに、今回のミスの原因はどこにあったと考えていますか?

注意点として、論文では「要するに」の使用を避けるほうが無難です。「要するに」は上から目線なニュアンスがあり、「わかりやすく教えてあげよう」といった生意気な印象を感じさせるおそれがあります。

採点者や読者にマイナスなイメージをもたれかねないため、論文では「要するに」を使わないようにしましょう。

「要するに」の言い換え表現

「要するに」の言い換え表現には、以下の3つが挙げられます。

1. 結局
2. つまり
3. 所詮

「結局」は、さまざまな経緯の末に最終的な結果や結論に至ることを表します。どちらかというと、ネガティブな結果について述べる際に使うケースが多いです。

「つまり」は、前に述べた内容を言い換えたり、結論を導いたりする際に適した表現です。「要するに」も結論を導く際に使えますが、「つまり」のようにすでに述べた内容を言い換えることはできません。

「所詮」は否定的なニュアンスが強く、大した結果が得られないことを伝える際に用いられます。「所詮は叶わぬ願いだ」のように、打ち消しの表現を伴うパターンが多いです。

「要するに」の多用は失礼にあたることも

パソコン作業をする女性
(c)Shutterstock.com

会話の中で「要するに」を頻繁に使うと、失礼な印象を与える可能性があります。「要するに」が口癖になっている人には共通点があるため、当てはまるものがないかをセルフチェックしてみましょう。

「要するに」を多用する人の特徴や、使いすぎを防ぐための改善策などを解説します。

「要するに」を多用する人の特徴

「要するに」を頻繁に使う人は、自信家で他者よりも優位に立ちたがる傾向があります。「自分の理解力をアピールしたい」「会話をリードしたい」といった気持ちが強く、まとめ役を買って出るケースが多いです。

反対に、自分に対する自信のなさが原因で「要するに」を多用する人もいます。うまく伝えられているのか不安になり、「要するに」を使って早めに話を終わらせようとするパターンです。

また、せっかちな性格で話を最後まで聞くのが苦手な場合、他者の話を早々に切り上げるために「要するに」を使う傾向があります。頭の回転が速く、相手の話を先読みしがちな人によくみられます。

物事を理屈っぽく捉えることも、「要するに」を多用する人によくある特徴です。理屈っぽい人は物事を一つひとつ結論づけたいと考える傾向があるため、話の区切りごとに「要するに」を使いがちです。

「要するに」を多用する人に対する周囲の反応

「要するに」を多用すると、周囲からはかえって話がわかりにくいと思われやすくなります。話をまとめる言葉が何度も出てくるのは、全体をうまく要約できていない証拠です。聞き手はまとまりのない話をダラダラと聞かされる羽目になるため、良い印象はもたれないでしょう。

また「要するに」で相手の話を遮ってばかりいると、周囲から嫌われやすくなります。会話の流れを整理するような使い方であれば問題ありませんが、結論を先読みして勝手に要約するなど、相手の話を横取りするのは避けましょう。

「要するに」の多用を改善する方法

「要するに」の多用を改善するためには、口にした際に周囲から指摘してもらうのが有効です。家族や友人、同僚などに指摘してもらうと、「要するに」が自分の口癖になっていることを自覚しやすくなります。

そのうえで「要するに」の正しい用法を理解し、適切な場面でしか使わないように心がけましょう。「要するに」の意味をきちんと押さえておくことで、誤った使い方をしないように予防できます。

「要するに」が口癖の人と話す際の対処法

「要するに」が口癖の人と会話する際は、話を適度に受け流すのがおすすめです。「すごいですね」「そうなんですね」などの言葉で受け流すと、無難に会話を終わらせられるでしょう。

「要するに」が口癖の人と話すことすらストレスになる場合は、相手と距離を置くことを検討するのが得策です。一定の距離を保って接することで、コミュニケーションのストレスを軽減できます。

いきなり距離を取ると相手に勘づかれる可能性があるため、少しずつ距離を置くことが大切です。

「要するに」の使いすぎに注意しよう

パソコンを見ながら爆笑する2人の女性
(c)Shutterstock.com

「要するに」は、話のまとめや肝心なポイントを述べる際に使える表現です。内容を簡潔に整理する際に適していますが、頻繁に使うと失礼な印象を与えかねません。

特にせっかちな人や理屈っぽい人などは「要するに」を多用する傾向があるため、口癖になっていないかをセルフチェックするのがおすすめです。「要するに」の正しい意味や用法を理解し、会話の中で使いすぎないように注意しましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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