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2022.03.29

「ですが」は正しい敬語? 意味やビジネスでの注意点、言い換え表現を解説

日常会話では欠かせない「ですが」は、直前の言葉を否定する時に使われる接続詞。「だが」の丁寧な言い方ですが、目上の人に使うと失礼になる可能性も? そこで今回は、「ですが」の意味や職場での使い方、「しかし」「けれども」などの言い換え表現を解説。ビジネスシーンにおける「ですが」の正しい使い方をチェックしてみて。

日常生活で当たり前のように口にしている「ですが」という言葉。目上の人との会話をする時に「ですが」を使っていいのか迷ったことはありませんか? 便利な言葉だからこそ、ビジネスシーンで使う際には注意すべきポイントも! そこで今回は、話し言葉で欠かせない「ですが」を取り上げて、その意味や使い方、「しかし」「けれども」などの言い換え表現などを解説します。

「ですが」の意味とは?

(c)Shutterstock.com

「ですが」とは、直前の言葉を否定する時に使う接続詞です。会話や文章中では「兄は神経質ですが、時間にルーズなところがある」というように使います。「ですが」の後に反対の内容が続くことがポイントです。

接続詞には、「順接」「逆説」「対比」「補足」などがあり、「ですが」は「逆説」に分類されます。同じ「逆説」である「しかし」は、完結した文章の後につくのに対して、「ですが」は、文章の途中に使われることが特徴です。「ですが」は「だが」の丁寧な言い方ですが、人によっては失礼に感じることもあります。ビジネスシーンでは、「大変恐縮ですが」というように使われます。

ビジネス等で使う時の注意点

「ですが」は、馴染みのある否定の表現なのでついつい多用してしまいがち。しかし、ビジネスシーンで使う際にはいくつか注意点も! あらかじめ理解しておきたいポイントをお伝えします。

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1:目上の人にはなるべく控える

「ですが」は丁寧語ではありますが、尊敬語や謙譲語ではありません。その上、「ですが」は「そうですが」の略語とされ、目上の相手に使うのに適切な表現とはいえないのです。社内の上司に対して使うこともあるかもしれませんが、取引先などの目上の相手には使わない方が無難ですよ。

ちなみに口癖になってしまいがちな「なのですが」「なんですが」も、適切な表現とはいえないためフォーマルな場面では控えたいところ。もし、意見を述べたい場合は、「しかし」「しかしながら」などの丁寧な言葉に言い換えましょう。

2:文頭では使用しない

「ですが」は、接続詞であるため文頭では使用できません。会話の中で突然「ですが、帰宅中に雨が降らなくてよかったです」というように使う人もみられますが、「何に対する“ですが” なんだろう?」と聞き手を悩ませる可能性も。「ですが」は文頭ではなく、「〜ですが」と文中に使用するよう心がけましょう。

使い方を例文でチェック!

カジュアルな否定の表現である「ですが」は、様々な場面で使用されます。ここでは、職場での定番の使い方を例文で紹介しましょう。

(c)Shutterstock.com

1:人前で話すことは苦手ですが、プレゼンに挑戦しようと思います。

直前の言葉を否定するのが、定番の使い方です。「ですが」は書き言葉でも使用することはできますが、どちらかというと話し言葉で使いやすい表現。会社の先輩など親しい目上の相手に使うことが多いでしょう。

2:先輩の意見はもっともですが、参加者が集まらなければ開催できません。

「ですが」は、相手の意見に反論する時にも使用します。ただし、目上の相手に使うと生意気に感じられることもあるので、「しかしながら」などのより丁寧で柔らかい表現を使った方がいいでしょう。

3:営業部の佐藤ですが、○○の件でご連絡いたしました。

「ですが」は、電話対応の際にも使います。自分から電話をかける時だけでなく、「はい、○○ですが…」と電話に出る時にもよく使われますね。電話対応の定型句のようになっているため、特に失礼にあたりません。

類語や言い換え表現とは?

「ですが」は丁寧語ではありますが、取引先や目上の人に使うと失礼にあたる可能性も。より丁寧な言い換え表現を覚えておくと、いざという時に役立ちますよ。

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1:しかし・しかしながら

「しかし」も、「ですが」と同じ逆説の接続詞。「イベントは今週行われます。しかし、天候によっては延期される可能性もあります」というように前の言葉を否定する時に使われます。「しかし」はやや硬い表現なので、会話よりもメール文書で使いやすい表現です。目上の人との会話で意見を述べたい時には、「しかしながら〜だと思います」というように使うと、柔らかい表現になりますよ。

2:けれども

「けれども」も「しかし」「ですが」と同じく逆説の接続詞。「実験は成功したけれども莫大な費用がかかった」などというように使います。「しかし」に比べるとカジュアルな表現なので、ビジネスシーンで目上の人に対して使うには適切ではありません。ある程度親しい間柄の人に対して使いましょう。

3:でも・そうですけど

さらにカジュアルな言い換え表現が、「でも」「そうですけど」です。話し言葉として便利ですが、ビジネスの場面で使うにはやや幼稚な印象も。なおかつ丁寧な印象も与えないため、親しい友人同士で使うのが無難でしょう。

英語表現とは?

英語での否定の表現も合わせて覚えておきたいところです。「ですが」の英語表現で基本の単語が「but」です。英語でも逆説の接続詞として、カジュアルなシーンで活躍します。

・I am poor, but happy(貧乏だけど、幸福だ)
・True, he is young, but he is well read(確かに彼は若いけれどなかなか博学だ)

また、「しかしながら」「けれども」という意味を持つ「however」も適切です。「but」よりもやや丁寧な言い方になります。

・I really think it is interesting; however, some people may not like it(私はとてもおもしろいと思うがそう思わない人もいるだろう)
・They haven’t arrived. They will, however, soon(彼らはまだ着いていないがやがて来るだろう)
・We have not yet won. However, we shall keep trying(まだ勝ってはいないけれども努力を続けよう)

最後に

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ついつい職場でも「ですが」を多用していた! という方も多いのではないでしょうか。「ですが」は、親しい人と話す時に使われる口語表現。ビジネス文書として書き言葉にする場合や、お客様対応、取引先の人との会話では「しかし」「しかしながら」などのより丁寧な言葉を選びましょう。たとえ相手と意見が違う場合でも、失礼にならない言い方で自分の意見を伝えられるようになりたいですね。

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