身の回りに、場にそぐわない発言をしたり、何かとタイミングが悪い人はいませんか? こうした人は、「間が悪い」と言われます。「間が悪い人」は、周囲の人をイライラさせて、うっとうしく思われることも。今回は、「間が悪い」の意味や例文、類語、英語表現を紹介。「間が悪い人」の特徴もあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
「間が悪い」とは?
「間が悪い」には、「決まりが悪い」「運が悪い」という2つの意味があります。「決まりが悪い」とは、気まずいことや、場違いで居心地が悪いことをあらわす言葉です。噂話をしていて、ちょうどその人が近くにいたときなどに「間が悪い思いをした」などと表現します。
「運が悪い」の意味として使われるシーンとしては、タイミングが悪いとき。例えば、お店がその日に限って臨時休業だったり、友人宅に訪れたらたまたま留守だったりするときに、「間が悪い」を使います。
「間が悪い人」の特徴とは?
いつもタイミングが悪く、発言や行動がズレている人のことを「間が悪い人」と言います。そんな「間が悪い人」は周りの人をイライラさせることも。ここでは、「間が悪い人」の特徴をいくつか紹介します。
1:空気が読めない
「間が悪い人」の特徴として挙げられるのは、空気が読めないこと。その場の雰囲気を感じ取ったり、状況を把握することが苦手なため、場違いな発言や行動をしてしまいます。相手が忙しそうにしているのに、雑談をしたり、その場にそぐわない話題を始めたりすることも。自分のことしか考えておらず、相手の気持ちや状況を無視することが多いようです。
2:突発的に行動する
「間が悪い人」は、計画的に行動することが苦手。事前にお店の営業時間を調べなかったり、相手の予定を聞かず、思い立ったら行動します。そのため、いざお店や家に行ったとしても、定休日だったり、留守だったりと、タイミングが合わなくなってしまうのです。
3:コミュニケーションが苦手
人とのコミュニケーションが苦手なことも「間が悪い人」の特徴です。喋ることが苦手で、言葉足らずだと思えば、たまに口にした言葉で相手を傷つけてしまうことも。
また、自分では喋ることが得意だと思っていても、自分の話したいことを一方的に話すばかりで、会話のキャッチボールができないケースもあります。会話のテンポが合わず、相手からは「間が悪い人」と思われてしまうでしょう。
「間が悪い」の使い方を例文でチェック!
では、「間が悪い」は、どのように使えばいいのでしょうか? ここでは、「決まりが悪いとき」と「運が悪いとき」の2つのシーンに分けて、それぞれ例文を紹介します。
決まりが悪いとき
「間が悪い」は、恥ずかしいときや、引け目を感じるときなどに使うことができます。この場合は、「間が悪い思いをする」といったフレーズで使われることが多いです。場違いで、居心地が悪い気持ちのときに「間が悪い」を使ってみましょう。
・同僚の悪口を言っていたら、当の本人がそばにいて、間が悪い思いをした。
・デートをしているときに、会社の上司にばったり遭遇し、間が悪い思いをした。
・名前を言い間違えてしまい、間が悪かったので、必死にごまかした。
運が悪いとき
「間が悪い」は、タイミングや都合が悪いときにも使われます。ちょうどタイミングがズレてしまったときに、「間が悪い」を使うことで、その運の悪さを表すことができます。
・お土産を持って行ったのに、ちょうどその日は先方がお休みで、間が悪かった。
・テレワークでオンライン会議をしているときに配達が来るなんて、間が悪い。
・間が悪いことに、息子が風邪を引いているときに義両親が訪ねてきた。
類語や言い換え表現とは?
「間が悪い」の類語には、「ばつが悪い」「折が悪い」などがあります。それぞれの言葉の意味や、例文を解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
1:ばつが悪い
「決まりが悪い」という意味の言い換え表現としては、「ばつが悪い」があります。「ばつが悪い」とは、「気まずい」こと。その場に合わず居心地の悪い状態をさします。なお、「ばつ」とは「場都合」を略した言葉とされており、「罰が悪い」と書くのは誤りです。
例文:会社をズル休みして遊んでいたら、後輩にばったり会って、ばつが悪い思いをした。
2:折が悪い
「折が悪い」とは、「時機が悪いこと」。「折」とは、機会や場合などを表します。つまり、「折が悪い」で、「タイミングが悪い」という意味になるのです。「折が悪い」は、「決まりが悪い」という意味の言い換え表現としては適していませんが、「運が悪い」という意味の言い換えにはぴったりでしょう。
例文:トイレに入っているときにインターフォンが鳴って、折が悪かった。
英語表現とは?
続いて、「間が悪い」の英語表現を見ていきましょう。「決まりが悪い」「運が悪い」それぞれの意味に適した表現を紹介します。
1:be embarrassed
「be embarrassed」は「決まりが悪い」という意味の英語です。「feel embarrassed」と言い換えることもできます。なお、「決まりが悪そう」は、「look embarrassed」という英語で表すことができます。
例文:I was embarrassed when my mistakes were pointed out.(間違いを指摘されて、決まりが悪かった)
2:bad timing
「bad timing」は、「タイミングが悪い」という意味です。なお、「不適切な」を意味する「wrong」を使って、「wrong time」という表現にしても、同じようなニュアンスで使えます。
例文:It is bad timing for her.(それは彼女にとってタイミングが悪い)
最後に
「間が悪い」のは、その人自身に原因があることも考えられますが、たまたま運が悪かっただけという場合もあります。また、何をしてもタイミングが合わないとき、スピリチュアル的には「一度立ち止まるべきとき」という意味でとらえることもあるようです。
いずれにせよ、自分の力ではどうしようもないときには、運に任せるしかありません。しかし、自分に原因がある場合には、計画性を持って行動したり、相手の表情を読んでコミュニケーションをとる練習をしたりすると、「間の悪さ」を改善していけるでしょう。
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