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2022.09.15

「基に」は「元に」「下に」とどう違う? 意味や読み方、使い分けを解説

「もとに」という言葉は、いくつかの漢字を当てることができます。「基に」は「根拠、基準、土台」といった意味を持つ言葉です。一方「元に」は「物事の起源、始まり」という意味になります。そして、「下に」は「上下の下、影響が及ぶ範囲」という意味。本記事では、意味や使い方を解説します。

「基に」の意味と読み方

「資料をもとに再現した」・「法のもとの平等」・「火のもとに注意」など、「もとに」を使った表現は数多く存在します。漢字で書くと、「基に」・「元に」・「下に」です。どのシーンで、どの漢字を使うのが正しいのか、混乱する人もいるのではないでしょうか。

そこで、この記事では「基に」の意味や読み方の以外に、「元に」・「下に」との違いや使い分けについて説明していきます。

「基に」の読み方

「基に」は「もとに」と読みます。「基」という漢字には、訓読みで「もと」と「もとい」という2種類の読み方がありますが、「基に」では「もと」と訓読みします。

「基に」の意味

「基に」の意味は、「基礎にして」・「基準として」・「根拠にして」ということです。「基」という漢字ですが、「物事の根本、根拠、建築物の土台」という意味を含んでいます。関連する熟語には「基準」・「基金」・「基礎」などがあります。

そのため、「基に」を文中で使う時は、「根拠にして」・「もとづいて」と言い換えることができるかどうかを判断しましょう。

また、「基に」は、「基に」の前に記載された物事・現象を基礎として、「基に」に続く行動やその結果を示す接続表現としての性質があります。そのため、「○○を基にして、○○」・「○○が基になって、○○」という文体がよく見られます。

木の板で頭を押さえて身長を測る女性
(c)Shutterstock.com

「元に」との違いと使い分け方は?

「元に」の意味は、物事の起源・始まりということです。「元」という漢字には、「根源、みなもと、始まり」という意味が含まれています。「元」の熟語には、「元年」・「元祖」・「元素」などがありますね。

例えば、「火のもとに注意」という文は、「火の発生源に注意する」ということを意味します。「火のはじまり」ということなので、「火の元に注意」と書くのが正解です。

他の例も考えてみましょう。「もとに戻す」という文は、「始まりの状態に戻す」と意味を持ちます。そのため、「元に戻す」と記述するのが正解です。

合わせた両手の真ん中から陽がもれる
(c)Shutterstock.com

「下に」との違いと使い分け方は?

「下に」は字の通り、「上下の下」を意味します。また、「下」には、「統治や影響が及ぶ範囲」という意味も。上位に人や権威などがあって、自分はその下位にいるのだということになります。「下」の関連熟語には、「配下」・「影響下」・「手下」などがありますね。

例えば、「法のもとの平等」という文では、「法律が治める範囲内にある平等」ということになります。そのため、漢字では、「法の下の平等」と書くのが正しいです。

「桜のもとに花見の席を設ける」では、「桜の木の下で、花見の準備をする」ということ。それゆえに、「桜の下に花見の席を設ける」と記述します。

指で下をさしてポーズを決める女性
(c)Shutterstock.com

「基に」を使った表現と例文

次に「基に」を使った表現と例文を確認していきましょう。

「基本」としての「基に」

・「資料を基にして、プレゼンテーションを行う」
ここでの「基に」は、「基本にして」という意味です。「基本にして」、つまり資料に従う形でプレゼンテーションを行うという意味になります。

「根拠」としての「基に」

・「住民から寄せられた情報を基に、当時の状況を再現した」
ここでの「基に」は、「根拠にして」という意味になります。信頼性のあるデータや情報が集まって、それらから当時の状況を再現したというニュアンスです。

「あしがかり」としての「基に」

・「前の会社での勤務経験を基に、転職した」
文中の「基に」は、「足がかりとして」という意味です。「あしがかり」、つまり土台ということ。勤務体験を土台にして、次のステップへ上がっていこうとすることを意味しています。

「基に」の言い換え表現

「基に」を言い換える時は、どう表現するのかを見ていきましょう。

土台にして

「土台」そのものは、「建物の基礎」という意味を持ちますが、「土台にして」という文中では、「物事の基礎」という意味も持っています。そのため、建築関連以外の文章でも利用することができますよ。

・「前職の経験を土台にして、次のステップに進む」
・「既存の公用文を土台にして、文章のテンプレートを作成した」

たたき台として

「たたき台」とは、刀や刃物といった鉄製品を製造する鍛冶場に起源を持つ言葉です。取り急ぎ段階の着想やアイデアをまとめた原案のことを指します。漢字では、「敲き台」。あくまで原案なので、これを基礎にして、企画を発展させていくことを前提としています。

・「あなたの原案をたたき台にして、今後の企画を練り上げよう」
・「来週までに、この企画のたたき台を準備してほしい」

下敷きにして

「下敷きにして」の「下敷き」は、制作・創作の基礎や手本という意味を持ちます。そのため、アートや文学といった作品に対して、使われることが多いです。

・「この小説は、インドのある古い民話を下敷きにして書かれている」
・「有名な書家の字体を下敷きにして、新しい作品を創作する」

最後に

「もとに」という言葉には、「基に」・「元に」・「下に」という漢字を当てることができます。

「基に」は、「根拠、基準、土台」といった意味を持ちます。一方、「元に」は「物事の起源、始まり」という意味。そして、「下に」は文字通り、「下」という意味です。

間違わずに使いこなすコツとしては、言い換え表現を考えてみたり、文のニュアンスをイメージしたりしてみるということが挙げられます。当てはめる漢字が3種類もあって、ややこしいものです。そんな「もとに」ですが、それぞれの漢字の意味を正しく把握すれば、間違えることはなくなるでしょう。

ビジネスだけでなく、日常生活にもよく用いられる表現のひとつです。この記事を一つの参考に、ぜひ使い分け方をマスターして、活かしてみてくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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