銀歯をセラミックに変える人はいる?
みなさんの口の中に被せ物がある歯はどのくらいありますか? 最近では虫歯をセラミック治療する歯科医院も多く、いまの銀歯をどうしたら良いか気になっている方も多いと思います。
今回は、銀歯はセラミックに変えた方が良いのかについて書いていきます。
まずは銀歯のメリット・デメリットから。
銀歯のメリットはなに?
銀歯にするメリットは、安く済むことです。保険診療の範囲で治療を行うことが出来ます。
また、力が加わっても割れることは少ないとされています。特に奥歯は噛む力のほとんどを負担しているため、強度の面で安心です。
銀歯のデメリットはなに?
個人的な感想ですが、デメリットを挙げるとしたら、見た目でしょうか。以前、海外の方とお話していたときに、海外では金属の被せ物は入れないから、日本人の歯を見ると不思議な気持ちになると言われたことがあります。確かに考えてみたら、口の中に銀のものがあるって奇妙かもしれません。
銀歯の耐用年数は5〜7年と言われ、10年経っているものは一度メンテナンスしてみてください。
なぜなら、金属の被せ物は金属イオンが溶けだして歯茎が黒くなることもあり、金属アレルギーを生じてしまうこともあるから。銀歯は銀だけで作られているわけではありません。金、銀、パラジウムなど合金なのです。
見た目が綺麗なセラミックにもデメリットはある
セラミックは、見た目が綺麗ですが、もちろんデメリットも存在します。
まず、強度が金属よりは弱いです。強い歯ぎしりや食いしばり、硬い物による衝撃などで割れてしまうことがあります。
また、歯の切削量が多いことも挙げられます。
金属は厚みがなくても強度があるため、それほど削らずに済みますが、セラミックはある程度の厚みを持たせなければ強度が弱いため、削る量は多くなるのです。
そして、セラミックは保険適応ではないため料金がかかってきます。病院によって料金は異なる、自由診療です。
セラミックを選ぶときは、自身のお口の中の状態をふまえて治療してください。口の中の虫歯リスク、歯周病進行リスクが高いまま、高価なセラミックを入れても、口のトラブルが生じて被せ物を外さなければいけなくなるためです。歯科医とよく相談してみてくださいね。
被せ物の変更を行う患者さんは増えています
銀歯からセラミックへの変更を行う患者さんは近年多くなっています。セラミックは高価な分、治療が終わった後に満足度も高いと患者さんから感想をいただきます。
しかし、高価な歯を入れたのだから大丈夫、ではありません。セラミックでも銀歯でも、治療後にまた二次的な口のトラブルを生じることが多くあります。
被せ物を被せたらより歯磨きを頑張ること、メインテナンスに通院することは必須だと思います。歯科医とよく相談して、自身の納得する選択をおこなってください。
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Oggi.jp's 野尻真里
日本審美歯科学会所属の歯科医師。朝日大学を現役卒業後「うずら歯科」に勤務。写真集『美人女医図鑑』を発売中。華道脇教授の資格を持つなど充実した趣味と、美容やファッションにもこだわっているインスタグラム@nojirimari も要チェック!
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