この記事のサマリー
・手練手管とは、人をだまして意のままに操るための技巧を指します。
・手練手管は「手練」と「手管」という同義語を重ねて意味を強めた語で、いずれも人を欺く策略を含む点が特徴です。
・手練手管は恋愛や交渉の成功術ではなく、相手を欺く意図を伴うため、ポジティブな意味で使うと誤用になります。
「手練手管」という言葉、なんとなく「うまく立ち回ること」だと思っていませんか? 日常会話でも見かける表現ですが、その意味をきちんと説明しようとすると、意外とあいまいになりがちです。似たような言葉との違いや、使い方に迷う場面も少なくありません。
この言葉が持つニュアンスを丁寧に見ていくと、普段の理解とは少し違った一面が見えてきます。まずは、その本来の意味から確かめていきましょう。
「手練手管」の意味や由来とは?
まずは「手練手管」の意味と由来を確認していきましょう。

意味
手練手管とは、人を操りだます技巧を指す言葉です。
辞書では次のように説明されています。
てれん‐てくだ【手練手管】
《同義の二語を重ねて意味を強めたもの》「手練」に同じ。「―を弄(ろう)する」「―にたける」て‐れん【手練】
人をだましてあやつる技巧・方法。手管(てくだ)。
「娼妓(うかれめ)に―あるは当然にして」〈逍遥・当世書生気質〉
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
「手練手管」は、単なるテクニックや交渉術ではなく、「人を欺くための策略」という否定的なニュアンスを持つ語です。
由来
手練手管は、「手練」と「手管」という同義語を重ねた表現で、意味を強めた言葉です。「手練」は人をだまして操る技巧を、「手管」も同様に策略や手段を指します。
いずれも相手を欺く行為を含意しており、それらを重ねることで「人を欺くための巧妙な手段」という意味が強調されています。
使い方を例文でチェック!
人をだます・操るという意味を持つ「手練手管」は、基本的にはあまり良い意味では使用されません。ここでは、具体的な例文とともに「手練手管」の使い方を確認していきましょう。
彼は巧みな話術と手練手管で、相手を自分の思い通りに動かした。
「手練手管」は、人をだましたり、うまく操ったりする技巧を意味します。この例文では、話術を使って相手を誘導する様子を表しています。
その商人は、手練手管を弄して客に高価な品を買わせた。
「手練手管を弄する」は、巧妙な手段を使って人を操るという意味でよく使われる表現です。この文では、商人が客をうまく言いくるめて商品を買わせたことを示しています。
彼女は恋の手練手管にたけており、相手の心をつかむのが上手だった。
「手練手管にたけている」は、相手を思い通りに動かす技巧に優れているという意味です。この例文では、恋愛において相手の気持ちを巧みに引き寄せる様子を表しています。

類語や言い換え表現とは?
「手練手管」のように、人を操りだますことを意味する言葉はいくつもあります。それぞれ言葉の意味や違いに着目して見ていきましょう。
権謀術数(けんぼうじゅっすう)
「権謀術数」とは、「人を欺くためのはかりごと」。相手をだますために様々な作戦を立てることをいいます。あまり見慣れない言葉ですが、「権謀」とは「臨機応変なはかりごと」のこと。「権謀術数にたける」「権謀術数に富む人」などと表現されます。
虚虚実実(きょきょじつじつ)
「虚虚実実」とは、「相手の隙を狙い、互いにはかりごとをして戦うこと」です。「虚」は、「備えに隙があること」。「実」は、「備えが堅いこと」を意味します。
一方的に自分が騙すのではなく、互いに相手を陥れようとしていることがポイントです。このような様子を「虚虚実実の駆け引き」と表現します。
悪巧み(わるだくみ)
悪い計画や計略のことを「悪巧み」といいます。どうしたら相手を罠にはめることができるだろうかと考えていたり、人をあざむく計画に思いを巡らせていることに使われます。ビジネスでの悪質な計略から子供の悪戯など広範囲に使える表現です。
ちなみに、悪巧みがバレることを「悪巧みが露見する」といいます。
参考:『デジタル大辞泉』(小学館)

「手練手管」に関するFAQ
ここでは、「手練手管」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q. 手練手管とはどういう意味ですか?
A. 手練手管とは、人をだまして意のままに操るための技巧や方法を指します。単なるスキルではなく、欺く意図を含む点が特徴です。
Q. 手練手管の読み方は?
A. 「てれんてくだ」と読みます。「手練」「手管」という語を重ねた表現で、意味を強めています。
Q. 手練手管はどんな場面で使われますか?
A. 主に、人を巧みにだまして有利な状況を作る場面で使われます。ビジネスや人間関係の中でも、策略的な行為を指す際に用いられます。
最後に
「手練手管」とは、人をだまして操る手段のこと。ビジネスシーンや政治の場面などでも用いられることがありますね。
「手練手管」には、あらゆる手をつくしてだますことを表すので、いい意味ではあまり使われません。見事に組み立てられた儲け話や、甘い話が多い世の中、くれぐれも「手練手管」に惑わされないよう、お気をつけくださいね。
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