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「蒟蒻」の読み方や意味は?
蒟蒻の読み方と解説
蒟蒻は「コンニャク」と読みます。念のため、辞書でも確認しましょう。
こん‐にゃく【×蒟×蒻/×菎×蒻】
小学館『デジタル大辞泉』より
1. サトイモ科の多年草。地下茎は大きい扁球 (へんきゅう) 形で、高さ約1メートルの葉を1枚伸ばす。葉は二股状に分かれ、さらに不規則に裂けている。葉の出ない年の初夏、高さ約1メートルの花茎を伸ばし、仏炎苞 (ぶつえんほう)をもつ花をつける。インドシナの原産で、古くから栽培。こにゃく。《季 花=夏》「—の咲く薬園のきつねあめ/蛇笏」
2. 1の地下茎を粉にしたものを水で練り、石灰液を加え、ゆでて固まらせた食品。成分のほとんどは水分で、グルコマンナンを含む。
元々は植物の名である蒟蒻。家庭でもよく使われる食材とあって、読み方はご存知という方が多いのではないでしょうか。CMのフレーズが印象的なマンナンライフの「蒟蒻畑」も人気商品ですね。
「蒟」「蒻」それぞれの意味
「蒟」は「コン」「ク」「グ」などの読み方があります。「蒟醤(きんま)」という熟語も存在し、これは植物や香川県に伝わる漆芸のことを意味します。「蒻」は「ニャク」「ジャク」などの読み方があり、“ガマの芽”や“むしろ”といった意味を持っています。
「蒟蒻」の主成分とは? 栄養素も紹介
「蒟蒻」の原料と主成分
蒟蒻の原料は、サトイモ科でインドシナ原産のコンニャクイモの球茎です。球茎を粉にしたものを水で練り、石灰液を加えて茹でたあとに固まらせたものが蒟蒻です。主成分は「グルコマンナン」と呼ばれる食物繊維。
「蒟蒻」の栄養素
蒟蒻には食物繊維、カリウム、カルシウムといった栄養素があります。板蒟蒻100gあたり、およそ2.2gの食物繊維が含まれています。内2.1gが不溶性食物繊維、0.1gが水溶性食物繊維です。
主成分で紹介した「グルコマンナン」は水溶性の食物繊維。しかし板蒟蒻を凝固させる過程で、水に溶けにくい不溶性食物繊維に変化します。不溶性食物繊維には水分を吸収し便の容量を増加させ、大腸を刺激して排便をスムーズに促す効果が期待できます。
板蒟蒻の場合、カリウムが100gあたり33mg含まれています。体の浸透圧調整をして一定にキープする働きのあるカリウムは、ナトリウムを排出しやすくし塩分の取りすぎを防ぐ効果が期待できるミネラルです。歯や骨の形成に関わるミネラルのカルシウム含有量は、板蒟蒻100gあたり43mg。筋肉や血液、神経にも関与しており、多くの年代で不足しがちな栄養素であるため、積極的に摂取してみるのもよいでしょう。
「蒟蒻」のカロリーや糖質量ってどれくらい?
100gでわずか5kcal
蒟蒻は100gあたりわずか5kcalと、非常に低カロリー。一般的に売られている板蒟蒻は300g前後であることが多いため、丸々一枚食べても15kcalとかなり低いのが特徴です。加えて食物繊維も豊富とあって、ダイエット食品としての人気も高い食品です。
【種類別】蒟蒻のカロリー比較
蒟蒻にはさまざまな種類がありますよね。よく見る板蒟蒻から、お鍋や煮物で大活躍する糸蒟蒻など… 蒟蒻の種類によってカロリーも変化するのでしょうか? 種類ごとに比較しました。
蒟蒻のカロリー(100g)
・板蒟蒻… 5kcal
・糸蒟蒻… 7kcal
・玉蒟蒻… 7kcal
・刺身蒟蒻… 5kcal
商品によって変わる可能性はありますが、蒟蒻の種類が違ってもカロリーにそれほど大きな差は出ないことがわかります。
糖質量は100gあたり0.1g
板蒟蒻の糖質量は、100gあたりなんとたったの0.1g。糸蒟蒻の糖質量も、100gたったの0.1gです。原料である「コンニャクイモ」は、でんぷんが多いじゃがいもや里芋などの芋類とは異なり、グルコマンナンという食物繊維を多く含むもの。
主成分が食物繊維だから、同じ芋でも糖質量に大きな差が出るのです。また、蒟蒻はおよそ97%が「水」。糖質やカロリーを含まない水が大部分を占めるため、蒟蒻自体が低糖質であり低カロリーなのです。
「蒟蒻」がダイエットに向いているワケ
低カロリー・低糖質
これまで解説してきた通り、蒟蒻は低カロリーかつ低糖質な食品です。板蒟蒻を一枚食べても、カロリーはたったの15kcal、糖質もわずか0.3g。
もちろん、調理法や使用する調味料、合わせる具材によってはカロリーや糖質が一気に増えてしまうおそれがあるため注意は必要。しかしながら、糸蒟蒻をパスタの代用にしたり、乾燥蒟蒻を肉の代用にしたりと、太りやすい食事をヘルシーにチェンジするといった工夫も可能な食材です。
便秘解消効果が期待できる
蒟蒻はグルコマンナンという食物繊維が豊富です。ダイエットの大敵である便秘解消だけでなく、血糖値の上昇を抑えてくれる働きも期待できます。ただし、食べ過ぎには要注意! 不溶性食物繊維をとりすぎると、お腹が張って逆に便秘を誘発させてしまう可能性が。
腹持ちがいい
蒟蒻は歯ごたえがある食品。しっかり噛んで食べることで満足感が出やすくなります。また、蒟蒻に含まれる食物繊維がお腹の中で水分を吸収して膨らむため、満腹感も持続します。いくらダイエット中とはいえ、食事をすべて蒟蒻だけで済ませるのは栄養が偏ってしまうのでおすすめできませんが、小腹が空いたときの間食や高カロリー食品の代用として、ちょっともの足りないときの副菜としてなど、幅広く活用できますよ。
「蒟蒻」の効果的な食べ方
食事の最初に食べる
ダイエット効果を高めるためのより効果的な食べ方として、蒟蒻を「食事の最初に食べる」といいでしょう。はじめに食べることで食べ過ぎを防ぐだけでなく、血糖値の急上昇を抑えることにも繋がります。
水溶性食物繊維も一緒に摂取する
蒟蒻は不溶性食物繊維が多い食品ですが、便秘を解消し腸の調子を整えるためには、不溶性食物繊維だけでなく「水溶性食物繊維」もバランスよく摂取する必要があります。海藻類や大豆類、果物や野菜類など、水溶性食物繊維を多く含むものと一緒に食べることで、ダイエットにも健康にも役立ちます。
「蒟蒻」を使ったおすすめレシピ
低カロリーなのに満腹感◎「炒り蒟蒻」
【材料】
・板蒟蒻:1枚(250g)
・ごま油:大さじ1
<A>
・醤油:大さじ1.5
・みりん:大さじ1
・輪切り唐辛子:少々(お好みで)
【作り方】
1. 手またはスプーンで蒟蒻を食べやすい大きさにちぎったら、湯(分量外)を沸かした鍋に入れて3分ほど茹でる。
2.[1]をザルにあげて水を切り、フライパンに入れたら弱めの中火で乾煎りする。
3.[2]にごま油をまわし入れ、[A]をすべて加えて煮汁がなくなるまで炒めたら完成!
内臓脂肪蓄積の抑制が期待できる「糸蒟蒻のヤムウンセン風」
【材料】
・糸蒟蒻:200g
・いか:50g
・干しえび:大さじ1
・セロリ:1/2本(50g)
・紫玉ねぎ:1/4個(20g)
・塩:少々
・デシケイテッドココナッツ ロング:少々(なくてもよい)
<A>
・ナンプラー:大さじ1(12g)
・レモン:大さじ1(10g)
・鷹の爪:1本
・リキッドココナッツオイル:大さじ1
【作り方】
1. イカを食べやすい大きさに切ったらサッと茹でる。
2. 糸蒟蒻を茹でてザルにあげ、冷めたら3等分にカットする。
3. セロリと紫玉ねぎを薄切りにする。
4. ボウルに[A]をすべて入れて混ぜ、具材も加えて和える。
5. 最後に塩で味を整えたら、ローストしたデシケイテッドココナッツ(ロング)をかけて完成!
ダイエット中におすすめ! ヘルシー食材を使った料理レシピ5選
ヘルシー副菜「トマトと蒟蒻の炒め煮」
【材料】
・トマト:2個
・生いも蒟蒻:1/2枚
・長ねぎ:1/2本
・豆板醤:小さじ1
・トマトケチャップ:大さじ1
・顆粒中華だし:小さじ1
・酢:小さじ1
・ガーリックパウダー:少々
【作り方】
1. 蒟蒻を一口大にちぎったら、湯がいておく。トマトはざく切りに、長ねぎは粗めのみじん切りにする。
2. フライパンにごま油と調味料を入れたら、蒟蒻を加えて2分ほど中火にかける。
3. トマトと長ねぎを加えて2〜3分混ぜ合わせ、塩とこしょうで味を整えたら完成!