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2022.03.14

「ニッチ」とは? 分野別の意味や、ビジネスでの使い方、類語などを解説

「ニッチ」とは、「市場で大企業が進出しない小規模な分野」のこと。日常生活では「ニッチな趣味だね」といったりしますが、間違った使い方をしている可能性も? そこで今回は、「ニッチ」の意味や使い方、マイナーやマニアックとの違いなどを解説します。

分野別の「ニッチ」の意味

「ニッチ市場」や「ニッチ商品」などビジネスシーンでも度々登場する「ニッチ」という言葉。日常生活でも「あなたの趣味はニッチだね」というように使われますが、正しい意味を知っている人は少ないかもしれません。そこで今回は「ニッチ」という言葉を取り上げて、その言葉の意味やシーン別の使い方、類語などを解説します。

日本ではカタカナで表記される「ニッチ」は、元々英語で「niche」と書かれ、「奥まったところ、へこんだ隙間」などを表す言葉です。ビジネス用語や建築用語、生物学用語として様々な分野で使われ、それぞれの場面で意味合いも異なります。ここでは分野別に「ニッチ」の複数の意味を紹介しますので、参考にしてみましょう。

(c)Shutterstock.com

1:ビジネス用語

日本で「ニッチ」という言葉が最も使われる場面は、ビジネスシーンでしょう。先述したように「ニッチ」は、「隙間」という意味を持つことから「市場で大企業が進出しない小規模な分野」のことを指します。例えば、「ニッチ市場」は「大企業がターゲットにしていない市場」のこと。「ニッチ産業」は、「これまで注目されていない分野の産業」です。

「ニッチ商品」は、「万人受けはしないものの、価格が高くても購入する人がいる商品」のことをいいます。大企業が関与しない分野は市場開拓の穴場でもあるため、中小企業にとってはいかに「ニッチ」な市場で成果を出すかがカギとなるでしょう。

2:建築用語

建築の世界では「西洋建築で、厚みのある壁をえぐって作ったくぼみ部分」のことを指します。住宅の壁面にくぼみを作ることで、オブジェや花瓶などを飾ったり、収納棚を取り付けたりすることも。また、橋・トンネルなどの脇に設けられる非常用の退避空間のことも「ニッチ」と呼びます。

3:生物学用語

「ニッチ」は、生物学において「ある生物が生態系の中で占める位置。生態的地位」という意味です。動物には、肉食や草食、また昼行性や夜行性など種類によって生物学的な特徴があります。つまり、その種に応じた生態的位置のことを「ニッチ」というのです。

「ニッチ」とマイナー・マニアックは違う?

「ニッチ」と意味を混同されやすい言葉に、「マイナー」「マニアック」があります。あなたも日常生活で、マイナーやマニアックというような意味合いで「ニッチな好みだね」などといってはいませんか? 両者の意味をおさらいしておくと、「マイナー」とは、「小さいこと」「あまり知られていないさま、有名でないこと」。「マニアック」は「あることに極端に熱中しているさま」を表します。

「ニッチ」のビジネス用語には「価値はあるもののまだ注目をされていない分野」という意味はありますが、完全に同義語ではありません。「ニッチな人にはウケるかもしれませんね」というように、「マニアック」と同じ意味で使うのは間違いになります。

「ニッチ」の正しい使い方とは?

「ニッチ」はどのように使うのが正しいのでしょうか? 例文をあげるのでチェックしていきましょう。

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1:起業したばかりの我が社では、ニッチ市場こそターゲットにしていきたいと考えています。

中小企業などのあまり認知度のない会社が、大企業が大半をシェアしている分野に参入していくことは極めて難しいことでもあります。誰もやらなかったビジネスに着目し、新たな価値を創造することができる点は、中小企業だからこそ挑戦できる強みでもありますね。

2:インターネットの普及で、ニッチなサービスを提供する会社が増加した。

「ニッチなサービス」という言い方をすることもできます。今まで誰も注目してこなかったサービス、という意味合いを持つ言葉ですね。

3:この商品はあまりにニッチ過ぎるから売れないのかもしれない。

あまりにターゲットや市場を絞り過ぎているために、売れないのではないだろうかという意味合いで使うのは正しい表現になります。ただし、「ニッチ」分野でも高い収益を上げている企業もあるため、「ニッチであること=売れないこと」ではありません。ビジネスで使う際には注意しておきたいポイントです。

類語や言い換え表現とは?

「ニッチ」には、「隙間」「ブルーオーシャン」「傍流」などの類語があります。それぞれの意味を理解して、適切な場面で使い分けられるようになりましょう。

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1:隙間

日常的によく使われる「隙間」には、「物と物との間の、わずかにあいている所」という一般的な意味の他にも「普通には気づきにくいところ、盲点」「空いている時間」などを表します。マーケティングでは「隙間産業」「隙間市場」という言葉もあり、「ニッチ産業」「ニッチ市場」と同じような意味合いで用いられることも。「ニッチ」の言い換え表現として覚えておくと便利ですよ。

2:ブルーオーシャン

「ブルーオーシャン」とは、経営学用語で、「競争のない未開拓市場」のことです。他社が気付いておらず、なおかつ高利益を生む商品が生まれるなどの特徴があります。「ニッチ」のビジネス用語と意味が似ていますね。ちなみに反対語には「レッドオーシャン」がありますが、こちらは「競争の激しい市場」のことです。

3:傍流

「傍流」とは、「主流からはずれた系統や流派。傍系」のこと。ビジネスの場面では、大企業が参入しない「ニッチ市場」や、これまで誰も注目してこなかった「ニッチ産業」は、主流から外れた傍流といってもいいでしょう。その点で、傍流は「ニッチ」の類語といえそうです。

4:差別化

完全に同義語ではないものの「差別化」も、「ニッチ」と似た表現といえるでしょう。「差別化」とは、「他のものとの違いを際立たせること」。「他者とはサービスで差別化をはかる」というように使います。「ニッチ」が、ライバルの少ない小規模な市場を狙うのに対し、「差別化」はライバルとの違いを作り出す戦略を指します。

最後に

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普段何気なく口にしていた「ニッチ」という言葉。実は、ビジネスシーンや建築用語、生物学用語などでもあったとは意外でしたね。今まで、マイナーやマニアックと意味を混同して使っていたという方は、これを機に正しい使い方を覚えておきましょう。ビジネス会話で「ニッチ市場」や「ニッチ産業」などのワードが出てきた時には、すぐに反応できる優秀なビジネスパーソンを目指したいですね。

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