肌やおなかの不調… 自律神経が乱れているサインかも?
近頃、肌のハリやツヤがいまいちだったり、おなかの調子が悪いことが続いたり、眠りが浅くて朝起きたら疲れ顔だったり、なんてことはありませんか? じつはこれ、すべて「自律神経」が乱れているからなのです。もし現在、なんらかの不調を感じているとしたら、それは「自律神経を整えよう」という体からのサインです。
今回は自律神経研究の第一人者であり『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム刊)の著者、順天堂大学医学部教授・小林弘幸先生に伺いました。
若い女性に更年期障害に似た症状が増えています
更年期とされる時期は、平均的に閉経する年齢のプラスマイナス5歳、つまりは45~55歳ごろと考えるのが一般的です。
ところが最近は、より若い年齢の女性にも、更年期障害のような症状が増加しているという話を聞きます。30代、あるいは20代でも女性ホルモン「エストロゲン」の量が減ってしまう例があるというのです。
女性ホルモンを分泌しているのは卵巣ですから、20代や30代の女性が、卵巣から出る女性ホルモンが減ってしまっているという状況は考えにくいのですが、同時に、自律神経との関係で読み解いていくと、説明がつくのではないかと考えられます。
若年性更年期障害とされる女性は、多くの場合、強いストレスを受けています。つまりは、自律神経を乱されている状態にあるのです。
ストレスを受けると自律神経が乱れ、卵巣にも悪影響
卵巣がストレスに弱い臓器であることは確かです。したがって、ストレスによって女性ホルモンが減少することは起こりえます。
一方で、前項でも説明したとおり、女性ホルモンが減少したからといって、必ずしも「更年期障害」を起こすわけではありません。ということは、なんらかの理由で強いストレスを受けている若い女性のなかにも、更年期障害のような症状を訴える人もいれば、そうでもない人も存在しうると考えられます。
私はむしろ、強いストレスを受けていることによる「自律神経失調症」のケアをしてほしいと思います。なぜなら自律神経の乱れによって、卵巣も影響を受けるからです。
女性ホルモンも、自ら意識して出しているわけではありません。自律神経が司っている脳の「視床下部」と呼ばれる場所から、「脳下垂体」という場所を経て司令が行き、その結果、分泌されるわけです。ということは、ストレスを受けて自律神経が乱れることで女性ホルモンは減少しますし、「若年性更年期障害」として認識している症状も同時に起きている可能性があるということです。
若い世代の方で「まさか、もう更年期?」と感じるような症状があったら、まずは自律神経を整えることから考えたほうがよいでしょう。
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日々ストレスを感じていて疲れ気味… そんな人は、ぜひ小林さんの『結局、自律神経がすべて解決してくれる』をチェックしてみてください。
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