「七五三」ってどんな行事?
そもそも七五三とは?
子どもの成長を氏神さまに報告し、無事に大きくなったことへの感謝と、その後の健やかな成長を願う行事、それが七五三です。
男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳の11月15日に、氏神さまをまつる神社で行うのが通常です。
近年では11月15日にこだわらず、11月中、あるいは、その年のどこかでお詣りに行くという人も多い様子。また、もともとは数え年で行っていましたが、最近では満年齢で、という家族もよく見られます。
七五三にお祝いをするの?
七五三は本来、身内で行うもの。周囲からお祝いをいただくことは少ないと思いますし、また、お友達の子どもが七五三だからといって、お祝いをしないといけないということはありません。
「七五三のお返し」の相場・期間・渡し方
一般的なお返しの金額
とはいうものの、友人や親戚からご好意でお祝いをいただいたら、お返しはしたいものですね。「七五三のお返し」だけでなく、お祝いをいただいたら、いただいた金額の3分の1から半額くらいのものを送るのが一般的です。
注意したいのは親からのお祝い。かわいい孫にと高額なお祝いが届くこともあるでしょう。親は身内ですから本来はお返しの必要はありませんが、喜びを示すためにお祝いをする場合には、大袈裟にならないように。律儀に半額程度のものを贈ったりすると、逆に気を使わせてしまうかもしれません。
「七五三のお返し」はいつまで? 気になる時期
「七五三のお返し」は、いただいてから1〜2週間の間に。もし、お詣り前にいただいたら、お詣りがすんだら速やかに。おじいちゃん、おばあちゃんには、晴れ着姿の写真などを添えてお返しをすると喜ばれることでしょう。
七五三のお返し品には、メッセージや“のし”も付ける?
「七五三のお返し」の“のし”は、紅白の蝶結びののし紙に「内祝」と書いて、下段には子供の名前を書きます。
内祝いとは、身内におめでたい気持ちを分かち合うときに用いる言葉ですが、近年では、お祝いのお返し全体に使える言葉になってきています。七五三だけでなく、結婚や出産・入学・卒業・新築・引っ越しなど、幅広く使えるので覚えておくと便利ですね!
ちなみに、お祝いを送る場合に“のし”は、単に「御祝」「祝七五三」などでもかまいませんが、3歳の場合は「賀御髪置」「御髪置御祝」、5歳では「賀御袴着」「御袴着御祝」、7歳では「賀御帯解」「御帯解御祝」と記載することもできます。
「七五三のお返し」で人気があるもの
では「七五三のお返し」には、どんなものを贈ればいいでしょうか? 人気の高いものを紹介しますので、参考にしてくださいね!
千歳飴・赤飯
「七五三のお返し」の定番といえば、この2つ。千歳飴には、「長生き」の願いが込められています。子ども用とは別のものを用意して贈りましょう。
赤飯は手作りでなくてもOKです。お祝いの気持ちがダイレクトに伝わりますね。
タオル・ハンカチ
どれだけあっても困らないアイテムは、お返しの品としてとても重宝します。食べ物だと賞味期限や好みに気を使わないといけませんが、タオルやハンカチならその必要もありません。
お菓子の詰め合わせ
見た目のかわいいお菓子の詰め合わせは、「七五三のお返し」にぴったり。おめでたいものがモチーフになっていたりするとなお、おめでたい感じがしていいですね!
焼き菓子やゼリーなどは、日持ちもするのでおすすめです。
おうちごはんに役立つもの
「炊き込みごはんの素」や「パエリアの具」、「アヒージョセット」など、おうちごはんの役に立ちそうなものも人気です。
もらった側も、「自分ではなかなか買わないけれど、もらったからやってみようかな」という気持ちになるようですし、もらった家族全員で楽しめるところもGOOD! 相手の好みを考えながら選ぶのも楽しいですね。
カステラ
お返しの品として、幅広い年代に受け入れられるのがカステラです。どんな人にも好かれる味わいですよね。子どもの名前の焼印を押してくれるサービスなどもあるので、ぜひ利用してみてください。
石けん・消毒用アルコール
時節柄、石けんやハンドソープ、抗菌グッズなども人気です。重いので、詰め合わせてもらうと重宝しますね。最近では、種類や素材もさまざまなものが登場しているので、じっくり選んでみましょう。
入浴剤・バスタブレット
七五三は11月に行う家が多いので、ちょうど寒くなる時期に合わせて、お風呂に関するものもいいですね。入浴剤やバスタブレットは、贈られた側の家族みんなで楽しめるのも人気の理由。お馴染みのものから、健康効果の高いものまで、いろいろなものがありますよ!
フォトブック
晴れ着を着た子どもの写真や、お詣りの様子などをまとめたフォトブックはいかが? お友達にはちょっと不向きかもしれませんが、おじいちゃん・おばあちゃんが一緒にお詣りできなかった場合などにはとてもおすすめです。
写真を選んで送るとフォトブックに仕上げてくれるサービスを使用すれば、簡単に素敵なものが作れますし、申込時に送付先を指定すれば、出来立てすぐを祖父母に届けることができます。逆に自宅に届けてもらい、メッセージを子どもと一緒に手書きして、デコレーションしてもいいですね。親類一同の、いい思い出になりそうです。
「七五三のお返し」に不適切なものとは?
「七五三のお返し」はお祝いなので、ハサミや食器など、「切れる」や「割れる」を想像させるものは向きません。「4」や「9」という数字も避けたほうがいいでしょう。
また、現金をそのまま贈るのもNG。日本には贈り物に関するお金の金額を伏せる文化があるので、現金を贈るのは目上からに限られます。
あまり知られていないのが下着。「下」の付くものを贈ることが失礼。また、直接肌に触れるものを贈るのは失礼など、さまざまな考え方があります。
ちょっと困った例としては、子どもの名前の入ったお皿やカップ・置物など。悪いわけではないのですが、もらう側との関係性によってはちょっと微妙。お菓子などは消え物なので適切ですが、食器や置物だと捨てるわけにもいかず、相手を困らせることもあるので、注意したいところです。
最後に
最初にお伝えしたとおり、七五三は身内のお祝いなので、基本的にはお祝いをいただいてもお返しをする必要はありません。ですから、お返しをする場合にも、そんなに堅苦しく考える必要はないでしょう。親子や親戚で、子どもたちの成長を分かちあいたいという気持ちが伝われば十分なのではないでしょうか?
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