健康的なダイエットを成功させるには、腸内環境を改善する必要がある
薬剤師の坂田武士です。私は、薬をすすめない薬剤師として、生涯、太らずキレイと健康を保ち「価値ある生き方」をするための予防医学をお伝えしています。これまで15年間で10,000名の体質改善のサポートをさせていただきました。根本的な健康を取り戻すために全ての方に介入してきたことは、食事指導と栄養指導です。
「私たちの身体は、食べたもの・摂取した栄養素で作られている」これは、どんなに医療・美容業界が進歩しても人間の変わらない原理原則です。人間は、食べたものを消化し、吸収し、輸送し、代謝し、排泄をします。様々な臓器がそれぞれの役割を担いながら、生命活動を維持しています。
その中でも近年注目を集めている臓器が「腸」です。「腸」は、身体の中にとり入れた食べものを消化し、栄養素を吸収する働きと、便として毒素を排泄するというふたつのまったく逆の働きがあります。また、免疫力を高めたり、「第二の脳」と言われていて自律神経を整えるという面でも大きな役割をはたしています。
現代の食生活では腸内環境を悪くして太りやすい体質の方が増えています。1日3回の食事の内容は、糖質や脂質中心のカロリー過多になり、消化に負担がかかっています。さらには定期的に糖質や脂質中心の間食をして1日中、消化器官は休まず働いています。
その結果、食べたものを上手に消化できず、脂肪として蓄積しやすくなるというメカニズムが作用します。長期的に健康的なダイエットを成功させるには、腸内環境を改善する必要性があるのです。
健康的なダイエットに役立つ腸内フローラとは?
腸内フローラを知れば、人生は変わります。私たちの腸内細菌の数は100兆個以上とも言われています。腸内細菌たちは、私たちが食べたものをエサにして、互いに競い合い、助け合いながら生きる“生態系”を作っています。これを「腸内フローラ」と呼びます。
私たちが毎日出す便は、水分を除いた3分の1は腸内細菌でできているので、便は「腸内フローラ」の一部ということになります。
では、理想的な腸の状態とはどのようなものでしょうか。腸内フローラは、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌、大腸菌やウエルシュ菌などの悪玉菌、善玉菌や悪玉菌の優勢な方に加担する性質を持っている日和見菌の3種類の菌で構成されています。
自分自身の食生活や生活習慣の改善に努め、意識して善玉菌を増やすような生活を送ることが大切です。
次回は、健康的なダイエットを成功させる理想的な腸内環境についてお伝えしていきます。
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予防医学マイスター 坂田武士
薬剤師。予防医学士。スポーツファーマシスト。「サムライフ」代表。昭和大学薬学部薬学科を卒業後、薬剤師免許を取得。
大手製薬会社勤務や、特別養護老人ホームの施設長などを経て、予防医学やエイジングケアの重要性を感じ、2006年に独立。2009年に「サムライフ」を設立し、薬をすすめない薬剤師として、これまでに1万人以上のオーダーメイドカウンセリングを行う。
著書に『4日間で脂肪だけをキレイに落とす本』(学研プラス)がある。