まだまだ不思議なことだらけの“日本語”
「日本」の読み方に、なぜ「ニッポン」と「ニホン」の二通りの読み方があるのか、また、「貴社」と「御社」にはどのような違いがあるのか…… など、何気なく使っているけれど、実は意味がわからないものが山ほどある“日本語”。
そこで、書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』の中から、日本語と漢字にまつわる興味深い話や、正しい知識をご紹介。計8回にわたるプチ連載形式でお届けするので、ぜひ日本語のおもしろさに触れてみて!
前回の記事はこちら>>そうだったのか…「貴社」と「御社」の使い分けって?
「安心」と「安全」の使い分けとは?
「安」という言葉を分解すると「ウ(うかんむり)」と「女」という字になります。「ウ(うかんむり)」は家という意味があるので、家の中で女性が暮らすさまを表したのが「安」という字なのです。
「安」という漢字が完成したのは紀元前1500年頃の中国、殷王朝時代といわれています。当時の高貴な女性はあまり外出をしない風習でした。
つまり「安」という漢字は、外出しなくても不自由なく女性が暮らしていくという意味があるのです。
「安心」は「安」に「心」がつながるのですから、女性がなんの心配もなく暮らしていける穏やかな精神状態にいることを表しています。
一方、「安全」の「全」はすべてという意味があるので、女性が穏やかな生活を続けられる、すべての状態を意味します。
言い換えれば、心の「状況」を指すのが「安心」であり、具体的な「環境」を指すのが「安全」なのです。
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今回お届けした内容について詳しく知りたい方は、書籍にて確認を!
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『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』
山口謠司 監修/日本文芸社
「ニッポンとニホン使い分けは?」、「なぜ緑色なのに青信号?」、「十二支の本当の意味とは?」、「間違って使うと恥ずかしい敬語は?」日本語と漢字にまつわる、とことん面白くてためになる話。
単なるうんちくにとどまらない、使える日本語、生きた日本語から、日本人が覚えておきたいしきたりや文化、マナーまで幅広く紹介。図解でよりイメージができ、面白いほどかんたんに、日本語の興味深い「なぜ」と、正しい日本語の知識が増える1冊!
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