病院に行っても解決しない謎の不調の正体とは?
「最近、疲れが抜けないし、なんだかしんどい……。」「病院で検査してもわからない謎の不調がある……。」そう感じている方も多いのではないでしょうか。
もしかしたらその疲れや辛い症状は、「自律神経」の乱れが原因かもしれません。でもそもそも自律神経とはどういうものかご存じですか。
自律神経とは、端的に言えば、自分の意思で動かせない心臓や血の流れなどの動きを司る神経。
「交感神経」と「副交感神経」から成り立ち、健康な人なら昼間に交感神経が強く働き活発に動いて、夜は副交感神経が優位になりぐっすりと眠れるようになっています。
そしてこの自律神経が乱れることで、冒頭に挙げたような不快な症状を招く可能性があるのです。
そこで、書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』の中から、自律神経が乱れる仕組みや改善方法などについてご紹介。計4回にわたるプチ連載形式でお届けするので、ぜひ健康な体、心へと導くヒントを見つけてみてくださいね!
前回の記事はこちら>>え、そうなの…「病気」のネット検索が新たな「病気」をつくる!?
ガムを噛めば心が穏やかになり脳も活性化!
よく噛んで食べることで、脳が活性化することはご存じでしょうか。さらに、咀嚼のリズムや表情筋が緩むことで副交感神経の働きが高まり、自律神経が安定することが知られています。
つまり、ガムを噛めば、脳は活性化しつつも、心は穏やかで平常心を保てるのです。
メジャーリーグの選手たちがよくガムを噛んでいるのは、まさにこのため。私たちも、緊張する会議の前、イライラして怒りを抑えられないときなどにガムを噛むと、不思議と平常心を取り戻すことができ、心身のパフォーマンスがアップします。
事実、最近の実験や研究ではそれが明らかになっています。チューインガムを使った実験では、ガムを噛むことで脳の血流がよくなり、小脳や前頭葉の運動野ではなんと10~40%も血流が増加していることが認められました。
また自律神経においても、ガムを噛むと深い睡眠や瞑想の際に見られる脳のアルファ波が増加するという結果が判明。これは副交感神経の働きが高まり、心身が非常にリラックスしたためだと考えられます。
ちなみにガムを噛む効能は、脳を活性化して心を落ち着ける以外にもあるのです。
たとえば、加齢によって起こる歯槽膿漏予防。咀嚼によって歯槽骨髄の血流がよくなることから予防が期待できることがわかっています。さらに、よく噛むと咀嚼筋から脳に刺激が伝わり、内臓脂肪を分解する効果のある「ヒスタミン」が分泌。つまりはメタボ予防にもなるのです。
さまざまな効果をもたらしてくれる咀嚼。今日から、よく噛んで食べることを意識してみてはいかがですか。
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今回お届けした内容について詳しく知りたい方は、ぜひ書籍でチェックしてみてくださいね! 次回は、「自律神経を整える運動」についてお届けします。
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『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』
著者:小林弘幸 /日本文芸社
シリーズ累計発行部数110万部突破! 心身ともに健康であるために最も重要な「自律神経」をテーマに、健康・実用ジャンルで制作する図解シリーズ最新作! これまでも注目を浴びてきた自律神経。人間の生命活動における働きの中で重要な“自律神経”とは、そもそもどういうものなのか、また、“乱れてしまう”と出てくる症状の話や、即効性もある超カンタンな整え方、さらに最近多い「ネットで自分の症状を調べると不安になる」という悩みの対処法まで、初心者にもわかりやすく、専門医が全て解説。原因不明の頭痛、肩こり、腰痛、不眠、過呼吸、めまい、動悸、息切れ、吐き気、慢性的な倦怠感など、病院で検査しても血液検査は正常だし、原因がよくわからない…… という不安を抱える人の症状の改善にも貢献できる一冊。
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