【目次】
・「疎外感」の意味
・疎外感を抱くシチュエーション
・疎外感を抱く心理と孤独を感じやすい人の特徴
・職場や友達などで疎外感を感じない方法とは?
・最後に
「疎外感」の意味
まず、「疎外感」の正しい意味を解説します。
疎外感の意味
「疎外感」の「疎外」とは、嫌ってのけものにすることをいいます。
「疎外感」とは、通常、「人から疎外されている」と感じた人が感じる感覚のことです。何らかの要因で「嫌われている」「避けられている」と感じるのです。
「疎外感」を抱くシチュエーション
では、どんなときに「疎外感」を感じるのでしょうか。30~45歳の女性を対象に行われたアンケートをもとに、「疎外感」を感じるシチュエーションを挙げてみましょう。
人の輪に上手に入れない
たとえば職場での雑談や、公園でのママ友トークなど、何ということもない話なのに、上手に輪に入れないとき、人は「疎外感」を感じるようです。みんなの会話がわからなかったり、上手に一緒に笑えなかったりすると、「もしかして、私って避けられている?」と感じてしまうのかもしれません。
立場の違いを感じるとき
たとえば職場などで、正社員とパートが混在して働いているとしましょう。普段は立場に関係なく一緒に仕事をしているつもりなのに、ふとしたときに自分だけが違う立場であると気づき、「疎外感」を感じることがありませんか?
ほかにも、自分だけが既婚者だったり、自分だけが親と同居だったり…。ちょっとした立場の違いが、突然際立ってくると「疎外感」を感じる原因になることがあります。
無視されたとき
これは結構グサッときますね。会話をしていて、自分の話を聞いてくれないばかりか、無視をされると「疎外感」を感じます。「嫌われているのかしら?」という心配のレベルを軽く越えて、不安の域に達します。
誰からも連絡がない
SNSを覗けば、みんな楽しそうな日々を過ごしているのに、自分にはまったく声がかからない…。そんなとき、社会からの「疎外感」を感じてしまうこともあります。
「疎外感」を抱く心理と孤独を感じやすい人の特徴
ただし、同じシチュエーションでも、「疎外感」を感じる人とそうでない人がいます。「疎外感」を感じやすい人にはある種の共通点があるようです。「疎外感」を感じやすい人の心理的な特徴を挙げてみますね。
心配性
「疎外感」を感じやすい人は、些細なことにも心配してしまう傾向が強いようです。話すタイミングが悪く、ちょっと聞き流されただけでも「無視された? 今の無視なの?」と心配してしまうのです。
人の輪に入れないと感じているのも、本人が勝手に思っているだけの場合も。「疎外感」を感じやすい人は、何かとネガティブに心配してしまうことが多いのです。
おとなしい
一概にはいえませんが、「疎外感」を感じやすい人は大人しい性格の人が多いです。おとなしいので、自分の意見をなかなか言い出せず、モジモジしているうちに取り残されてしまうということがあるのです。
大人数が得意でない
「疎外感」を感じやすい人は、大勢で何かをするのが苦手な人が多いといえます。大勢だと、気にしないといけないポイントが多く感じられてしまい、無駄に疲れてしまうのです。なので、一対一の関係を好む人が多いように思います。
自己肯定感が低い
「疎外感」を感じやすい人は、自己評価が低めです。「私なんて」といつも思っています。「おしゃれじゃない」「かわいくない」「おもしろい話もできない」などと、いつも自分を卑下している人は「疎外感」を感じやすいといえるのです。
人に好かれたい願望が強い
「疎外感」は、人に好かれたい気持ちの裏返しだともいえます。「疎外感」を感じやすい人は、できるだけたくさんの人に好かれようとするあまり、心配しすぎて、結果として「疎外感」を感じることになる場合があります。
人に好かれようと思わなければ、人の行動をいちいち気にする必要もありません。「疎外感」を感じやすい人は、どうもその辺りを気にしすぎるようです。
職場や友達などで「疎外感」を感じない方法とは?
「疎外感」を感じるのは辛いことです。誰しも感じたくないものですよね。しかし、これまでに述べてきたように、「疎外感」は主に感じる側の問題のようです。「疎外感」を感じにくくなるにはどのように行動すればいいのでしょうか。
趣味を見つける
「疎外感」を感じやすい人は、いつも周囲にばかり目を向けています。周りを見ては、そこに自分が加われていないのではないか、それは嫌われているせいなのではないかと心配しているのです。
そんな心配を遠ざけるには、周囲ではないものに目を向けること。やるべきことを持つことで、周囲を気にすることがなくなります。
「みんな、いい人」だと思う
周りの人を見ては、「この人は自分をよく思っていないのではないか」「この人は、自分を嫌っているのではないか」と考えている人は「疎外感」を感じやすくなります。
ここで視点を変えてみましょう。自分が嫌っている人は、相手もあなたのことが嫌いです。逆もしかり。自分が好きな人は、相手も好きになってくれるものです。一気に好きになるのはちょっとハードルが高いので、まずは「みんな、いい人だなあ」と周囲に向けて好意的な目を持つようにしてみましょう。
オドオドして見ていた世界が違って見えてきますよ。
無理をしなくていいと言い聞かせる
「疎外感」を感じたら、それを何とか払拭しようと無理に明るく振る舞ったり、無闇に人に合わせたりしてしまいがち。でも、そんなことを続けていると疲れてしまいます。「疎外感」を感じやすい人は繊細な心の持ち主。やさしい人なのです。
無理をして自分を偽らず、そのままでいれば、あなたの良さに気づいてくれる人はきっといるはずです。
最後に
「疎外感」は辛いものですが、自分自身が勝手に生み出している感覚かもしれません。すべての人に好かれるなんて無理。割り切って堂々としてみてください。案外、人は他人のことなんて気にしていないものです。それに気づくことができれば、毎日がとても楽になると思いますよ。
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