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BEAUTY

2020.11.25

更年期症状を遠ざけてくれる!?「若返り菌」の正体とはいったい…

そろそろ、気になりはじめるのが更年期症状、予防策はあるのでしょうか? 腸活先生として知られる文教大学健康栄養学部教授・笠岡誠一先生の著書「炭水化物は冷まして食べなさい。」(アスコム)から、更年期症状改善につながる「若返り菌」についての話題をピックアップ!

「若返り菌」女性ホルモンの代わりになるすごい成分とは!?

更年期といえば、女性ホルモンの低下が思いつきますが、女性ホルモンを自分で増やすことができるのでしょうか?

そこで今回は、「炭水化物は冷まして食べなさい。」(アスコム)の著者であり、腸活先生として知られる文教大学健康栄養学部教授・笠岡誠一先生に更年期症状の改善につながる話を伺いました。

笠岡先生には、炭水化物は冷ますとスーパー食物繊維=レジスタントスターチに変わり、このレジスタントスターチが腸全体をくまなく掃除しながら、腸内細菌に栄養を与え、腸を隅から隅まで元気にしてくれるものだと言うお話を以前の記事で伺っています。

▶︎参考記事:痩せない人必見!「炭水化物を冷まして食べるだけ」簡単腸活でダイエット!

スーパー食物繊維であるレジスタントスターチは、更年期症状改善につながるのでしょうか?

■腸活先生に質問! 更年期症状を誘発する女性ホルモンの低下と腸活は関係がある?

笠岡先生:女性は閉経を迎えると、エストロゲンなどの女性ホルモンの分泌が急速に低下します。すると、ほてりや発汗、冷え、イライラにめまい、頭痛や疲労、憂うつ感などの更年期症状に悩まされる人が多くなります。また、肌や髪のハリや潤いが失われるなど、心身にさまざまな変調をきたすことがあります。

そんなお悩みをお持ちの方に、ぜひ知っていただきたいことがあります。腸内細菌の中には、大豆のダイゼイン(イソフラボンの代表的なもの)から、エクオールという物質を生み出す細菌があります。このエクオールは、女性ホルモンのエストロゲンとよく似た働きをしてくれて、若返り効果があるため、私はエクオールを生み出す腸内細菌を「若返り菌」と呼んでいます。そしてこの「若返り菌」は、レジスタントスターチを「エサ」にして増やすことができます

(c)Shutterstock.com

エクオールは、メリハリのあるボディラインを作ったり、美肌や美髪効果をもたらすなど、女性の美しさや若々しさをキープするのに役立ちます。エストロゲンは閉経や加齢によって減少してしまいますが、エクオールの場合は何歳になっても機能してくれます。

更年期症状にお悩みの方も、レジスタントスターチの摂取で「若返り菌」とエクオールを増加させれば、症状の緩和が期待できるでしょう。また、骨粗しょう症についても、エクオールによって進行が抑制されると考えられています。このようにエクオールは、女性の美と健康を維持する上で、頼もしい味方なのです。

■腸活先生に質問! 誰でもレジスタントスターチの摂取で女性ホルモンのエストロゲンの代わりとなる物質≒エクオールが増えますか?

笠岡先生:実は「若返り菌」を持つ人は、日本人の2人に1人といわれているのです。それでも、炭水化物を多く食べる人や、脂質をあまり食べない人は、より多くのエクオールを作ることができる、という研究結果もあります。

(c)Shutterstock.com

自身が「若返り菌」を持っているかどうか、どうしても気になる方は、尿検査によって調べる方法もあります。「エクオール検査」とネットで検索していただくと、実施している医療機関が見つかります。「若返り菌」がなくても、腸を整えることは最高のアンチエイジング法となりますので、レジスタントスターチを摂取して健やかな腸を目指してください。

* * *

なるほど、女性ホルモンのエストロゲンは加齢とともに減少することは避けられないけれど、エストロゲンの代わりとなる物質≒エクオールを生み出すためにエサとなるレジスタントスターチを摂取することが重要なのですね!

TOP画像/(c)Shutterstock.com

お話を伺ったのは…文教大学健康栄養学部教授・笠岡誠一先生

1967年、広島県生まれ。文教大学健康栄養学部教授。管理栄養士。食品栄養学修士(東京農業大学)。博士(農学)(愛媛大学)。
山之内製薬(現・アステラス製薬)健康科学研究所研究員、文教大学専任講師、アメリカ国立衛生研究所客員研究員を経て現職。専門分野は栄養生理学、食品化学。
レジスタントスターチに早くから注目し、レジスタントスターチを増やした「ハイレジ食」の開発なども行う。テレビや雑誌などメディアでの解説も多い。

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