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LIFESTYLE

2025.05.06

1000年以上の歴史をもつ「夏越の祓」とは? 意味・行事・旬の食べ物などもご紹介

夏越の祓とは「なごしのはらえ」と読み、毎年6月30日に執り行われる神事(しんじ)。年越の祓とともに大祓(おおはらえ・おおはらい)のひとつで、自身の穢れや災厄を祓うことを目的としています。本記事では、夏越の祓に関する行事やその風習について詳しく解説していきます。

「夏越の祓」とは? 時期や年越の祓についてもご紹介

(c)Adobe Stock

「夏越の祓」をご存知ですか? 夏越の祓とは、毎年6月30日に執り行われる神事であり、年越の祓とともに大祓(おおはらえ・おおはらい)のひとつ。自身の穢れや災厄を祓うことを目的としています。今回の記事では、夏越の祓に関する行事や風習について詳しくご紹介します。

◆夏越の祓の意味や由来

夏越の祓(なごしのはらえ)とは、1年を半分にした6月の晦日(みそか)、旧暦6月30日に執り行われていた神事のこと。

夏越の祓は、心身の穢れ(けがれ)や、災厄の原因となる罪や過ちを、祓い清める儀式です。また「名越の祓(なごしのはらえ)」「夏越神事(なごしのしんじ)」「六月祓(みなづきばらえ)」とも呼ばれています。

応仁の乱で京都市街が荒廃してからは、神仏習合の影響もあり、宮中の年間行事だった夏越の祓は一旦中止されます。しかし1871年の太政官布告で復活し、新暦となった現在でも6月30日に各地の神社で夏越の祓が執り行われています。

夏越の祓は、年間ふたつある神事「大祓(おおはらえ)」のひとつです。大祓とは、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓(みそぎはらい)を起源とする神事です。701年には、既に宮中の年中行事として定められていました。心身の穢れや災厄を祓い清める儀式である大祓は、毎年6月30日と12月31日に執り行われます。

このふたつのうち、6月30日までの半年間の災厄を祓い清める儀式が夏越の祓です。

◆年越の祓との違い

「年越の祓」とは、年間ふたつある大祓のうち、12月31日の大晦日に執り行われる神事のこと。夏越の祓の対となる神事です。夏越の祓は1月1日~6月30日までの、年越の祓は7月1日~12月31日までの半年間の災厄を祓い清めます。

夏越の祓の特徴的な行事をチェック

(c)Adobe Stock

夏越の祓の意味・由来が分かったところで、夏越の祓の特徴的な行事について見ていきましょう。毎年、夏越の祓では、災厄を祓い清めるために、大祓詩(おおはらえのことば)が唱えられますが、ほかにもさまざまな行事が行われます。

◆茅の輪くぐり

夏越の祓の代表的な行事として知られている「茅の輪(ちのわ)くぐり」。茅の輪くぐりとは、参道の鳥居などの結界内に、茅(ちがや)という草で直径数メートルの輪を作り、それをくぐることで災厄を祓い清めるというものです。

茅の輪くぐりは、日本神話のスサノオノミコトに由来すると言われており「水無月の夏越の祓する人は、千歳の命延ぶというなり」と唱えながら、8の字に3度くぐり抜けるのがしきたりとされています。

◆人形代(形代)

人形(ひとかた)とは、人の形をした紙の形代(かたしろ)のこと。この人形に名前などを書き、自身の調子の悪い箇所を撫でて穢れや災厄を人形に移し、自分の身代わりとして神社に奉納して厄払いするのが人形代です。

奉納された人形代は、川に流す、かがり火で燃やすなどで厄払いされます。地域によっては、藁の人形を使ったり、自身が直接川や海に入り清める場合もあるようです。

夏越の祓の食べ物やごはんとは?

(c)Adobe Stock

夏越の祓には、特に決まった行事食などはありません。しかし、地域によっては昔から受け継がれている食べ物やごはんがあります。みなさんも今年の夏越の祓に、機会があれば食べてみてくださいね。

◆夏越の祓の食べ物

京都では、白いういろうの上に小豆をのせた、三角形の「水無月(みなづき)」という和菓子が食されることが多く、夏越の祓の行事食として愛されています。京都で水無月が食されるようになった由来は、宮中で行われていた「氷の節句」だと言われています。

6月1日に行われていた「氷の節句」。人々は氷を口に含み、暑気を払って、夏を無事に乗り切れるように祈願していました。しかし、当時氷はとても高価なもので、一般の人が簡単に手に入れることの出来るものではありませんでした。

そのため、氷をイメージした三角のういろうに、邪気を払う小豆をのせた水無月が作られ、食されるようになったと言われています。

◆夏越ごはん

水無月がそれほど浸透しなかった関東では、夏越の祓に決まった行事食はありません。しかし、近年になって東京を中心に話題になっている「夏越ごはん」。

夏越ご飯とは、雑穀ごはんの上に、緑や赤の旬の野菜で作られたかき揚げをのせ、おろしだれをかけた丼のことです。かき揚げは「茅の輪」をイメージしており、米穀安定供給確保支援機構が米の普及を目指して「夏越の祓」の行事食として推進しています。

夏越ごはんは、東京を中心とした全国330店舗で期間限定提供されるほか、東京・赤坂の日枝神社、氷川神社など、都内の多くの神社で夏越ごはんを無料提供しています。

最後に

「夏越の祓」にまつわる行事や風習、食べ物などについてご紹介してきました。はるか昔から、1000年以上も続けられてきた「夏越の祓」。祝日には定められていないため、知らなかった! という方もいるかもしれません。

これを機に今年は少し足を運んで、自身の災厄を祓いに神社へ行ってみてはいかがでしょうか。時代の流れとともに次々と新しいものが生まれ、古いものが軽視されてしまいがちですが、昔から受け継がれてきたものを敬い、大切に思う気持ちは忘れずにいたいですね。これからも、古き良き日本を来世へと繋げていきましょう。

TOP画像/(c)Adobe Stock

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