理系男子。もしかしたら「ちょっと苦手なタイプかも…」と思っている方も多いのでは? サッパリ理解できない彼氏の言動。すれ違いばかりの同僚。理屈っぽくてイヤな上司…そんな人は必読の理系男子の取り扱い方連載です。
「専門用語」を連発する理系男子への対処法
理系男子が好むフレーズというものがいくつかあります。前回と前々回を通じて、その代表的なもののひとつが「科学的に…」であると説明しました。
さて、今回はその第2弾。理系男子がどうしても好んで使うフレーズとその背景にあるキモチを解説しましょう。結論から申し上げますと、そのフレーズとは「専門用語」です。
とにかく理系男子はこの「専門用語」が大好き。なぜか。それは、専門分野の勉強をしてきたことに対するプライドがあるからです。
たとえばわかりやすく「数学」で説明してみましょう。
「数学」は苦手意識の強い人が多い教科であり、多くの人が途中で挫折していきます。実際、私の学生時代も「数学」がどうしてもわからないので文系を選択した友人が多くいました。
そんな中で数学を勉強し続け、大学でも理系分野を選択し、専門用語に囲まれ、文系の皆さんには到底わからないような内容の勉強や研究をし続けた人にとっては、「理系」であることにある種のプライド(もちろんちっぽけなプライドです)があるのです。
「オレは難解なことを知っている専門家なんだよ」って、暗に言いたい。
これが、理系男子が専門用語を使いたがる理由。実は理系男子の心の奥底にあるほんのちょっとした欲求なのです。
たとえば私の専門であるビジネス数学にも、こんな専門用語があります。
「重回帰分析をすることで…」
「線形計画モデルで考えてみると…」
「チェビシェフの不等式によれば…」
読者の皆さんにはなんのことだか伝わらないと思います。もちろん私はプロの教育者なのでこういう専門用語を使わずに、あるいは使ったとしても必ず中学生でもわかるような表現で補足することで理解させます。
ですが一般的な理系男子は、相手に伝わらないとわかっていても、それでもこういうフレーズを言いたい生き物なんです。
はい、とてもやっかいです(苦笑)
ではこういう人が周囲にいたらどうすればいいか。実はうまい言い回しがあります。
「難しそうなこと知っててスゴイね。それって私にでもわかること?」
まずは前半のフレーズで理系男子の小さな欲求を満たしてあげてください。そのうえで後半の台詞を言うことで、気分良くあなたにわかりやすい説明をしてくれることでしょう。
もしそのわかりやすい説明をする自信がない理系男子はこういうときにどうリアクションすると思いますか?
「うーん、ちょっとキミには難しいかな」
そう言って逃げるのです(笑)。でもこちらのほうがあなたも興味ない話を聞く必要もありませんから、お互いにとってハッピーエンドかも。
理系男子。実にやっかいな生き物ですが、ぜひうまく付き合ってあげてください。
ではまた。
深沢真太郎 ビジネス数学の専門家/人材教育コンサルタント
BMコンサルティング株式会社代表取締役/多摩大学非常勤講師/理学修士(数学)
ビジネスパーソンの思考力や数字力を鍛える「ビジネス数学」を提唱し人財育成に従事。著作多数。
文化放送「The News Masters TOKYO」ニュースマスター
ラジオ『深沢真太郎のビジネス数学カフェ』パーソナリティ
パールハーバープロダクション所属(文化人タレント)
国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者
公式チャンネル「ビジネス数学TV」