健康面・ダイエット面で効果発揮!「おからヨーグルト」のメリット
おからパウダーとは、豆腐や豆乳をつくる際に残る「おから」を特別な機械を用いて短時間で乾燥させたもの。日本人に不足しがちな食物繊維が豊富で、糖質も少なく、常温保存可能という保存性の高さから、近年手軽なヘルシー食材として注目されています。
一般社団法人 日本乾燥おから協会と、一般社団法人 大人のダイエット研究所は、おからパウダーにヨーグルトのホエイを吸わせてつくる「おからヨーグルト」のダイエットモニター試験を実施。
20代~50代女性18名を対象に、普段の食生活(3週間)と「おからヨーグルト」生活(3週間)を比較したところ、排便日数の増加と腹囲の減少に有意差が出ました。
食品と腸の関係に詳しい静岡大学応用生命科学科教授・医学博士の森田達也さんによると、「今回、おからヨーグルト生活を送った多くの方の腹囲が大幅に減少しましたが、これは便通改善によるものと考えられます。
ヨーグルトが善玉菌を増やし、おからパウダーの食物繊維によって善玉菌が短鎖脂肪酸の産生を促すことで悪玉菌の増殖を抑え、同時に善玉菌が棲みやすい環境をつくります。」とのこと。
また、栄養メリットについては、「大人のダイエット研究所」代表理事で管理栄養士の岸村康代さんが次のように解説。
「おからパウダーはその約半分が食物繊維でできており、約1/4は大豆たんぱく質という栄養たっぷりの食品。女性ホルモン様(よう)作用をもつ大豆イソフラボンも含むほか、おからパウダーに多く含まれる不溶性食物繊維は、水分を吸って膨らむ性質を持つため、食べ過ぎも防ぎます。
また『おからヨーグルト』を普段の生活にとり入れることは、栄養面、ダイエット面、そして健康維持の面でもとてもよい組み合わせです。
おからに含まれる食物繊維やヨーグルトに含まれる乳酸、そして双方に含まれるたんぱく質は、食後血糖値の上昇を緩やかにする働きが先行研究からもわかっているため、食事の初めに食べることで、生活習慣病予防にもつながります」
【試験概要】
・調査対象:20~50代の女性18名(BMI=23~27) ※排便習慣が週3~5日の方
・摂取方法:おからパウダー15gとプレーンヨーグルト100gを混ぜた「おからヨーグルト」※を毎朝食時に摂取
・摂取期間:2018年6月9日~6月30日まで(3週間)
・調査方法:アンケート調査、体重、体脂肪量、筋肉量、腹囲、排便日数・排便量・排便回数・おならの回数を測定。前後比較として、5月18日~6月8日の3週間を試験前の観察期間として、同様のアンケート調査を実施した。
※おからパウダーは「さとの雪食品 おからパウダー」、プレーンヨーグルトは「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン」を使用
[SOUKEN社に依頼し、倫理委員会・UMIN登録後、試験を実施しました]
「おからヨーグルト」の作り方
■基本の「おからヨーグルト」
ヨーグルト100gに対しておからパウダー15g(大さじ3杯強)を用意。おからパウダーがヨーグルトの水分(ホエイ)を吸い、ディップ状になるまで混ぜる。
→上記の配合で、日本人女性の1日に必要な食物繊維量の不足分※にあたる4.1g(男性の場合5.5g)を上回る約6.5gが摂取できます。
※「日本人の食事摂取基準(2015年版)」「国民健康・栄養調査(平成28年)/厚生労働省」「日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省」より算出
■おからヨーグルトアレンジレシピ
おからパウダーをヨーグルトと合わせると、ヨーグルトの酸味が和らぎ、おからパウダーのパサつきも抑えられるため食べやすく、さまざまな料理に応用することが可能。
✔︎あと1品がほしいときに【ほうれん草のおからヨーグルト白和え】
カロリー:42 kcal(1人分)
調理時間:10分
材料(4人分):
ほうれん草 140g
人参 30g
めんつゆ(3倍濃縮) 小さじ2
A おからヨーグルト 基本の分量(ヨーグルト10og:おから15g)
A 白すりごま 小さじ1
A しょうゆ 小さじ1
A 砂糖 小さじ1
塩 少々
作り方:
1.ほうれん草は3センチの長さに切り、人参は3センチの細切りにする。たっぷりの熱湯にほうれん草と人参を入れて1分茹で、氷水で冷やす。水気をしっかりと絞り、めんつゆで和えておく。
2.ボウルにAを入れてよく混ぜ合わせる。1.を加えて和え、塩で味を調えて器に盛る。
Point:
難しそうな白和えも、水分の調節ができるおからヨーグルトを使えば簡単にできちゃいます! ヨーグルト、醤油、めんつゆは意外な組み合わせですが、いずれも発酵食品なので意外と相性がいいんです。たくさんつくって作りおきおかずにも。
✔︎たっぷりつけてもヘルシー!【おからヨーグルトディップ3種】
調理時間:10分 ※野菜の準備含む。ディップのみは5分です。
材料(作りやすい分量):
A おからヨーグルト 基本の分量(ヨーグルト10og:おから15g)
A マヨネーズ 大さじ2~3
野菜(きゅうり、人参、パプリカなど) 適量
<味噌>
味噌 大さじ1/2
すりおろしにんにく 少々
<明太子>
明太子 ほぐしたもの 1/2腹分
レモン汁 小さじ1/2
ブラックペッパー 適量
<カレー>
カレー粉 小さじ1/2
中濃ソース 小さじ1/2
塩
作り方:
1. ボウルにAを入れてよく混ぜ、3等分に分ける。
2. それぞれ<味噌><明太子><カレー粉>の材料をよく混ぜ、食べやすく切った野菜に添える。
Point:
おからヨーグルト+マヨネーズのベースから、3つの味に簡単アレンジが可能です。
混ぜるだけでペースト状になるため、野菜スティックやクラッカーなどにもよくなじみます。
✔︎混ぜて焼くだけでふわふわ食感!【おからヨーグルトパン カレー味】
カロリー:70kcal(1個分)
調理時間:10分
材料(4個分):
A おからヨーグルト 基本の分量(ヨーグルト10og:おから15g)
A カレー粉 大さじ 1/2
A 片栗粉 大さじ1
A 塩 小さじ1/4
クリームチーズ 約20g
サラダ油 小さじ1
作り方:
1. ボウルにAを入れてよく混ぜ、4等分にする。クリームチーズを4等分に分け1つずつ中に包み、丸めてから少し押さえて平らにし、形を整える。
2. フライパンにサラダ油を熱し、1.を並べて両面焼き色がつくまで弱火でじっくりと焼く。
Point:
発酵いらず、混ぜて焼くだけの簡単パン。少量の片栗粉を入れることでパサつきを抑え、ふわふわ食感に。腹持ちが良いので、おやつや主食の代わりにもおすすめ。片栗粉の分量を増やせば、もちもちおやきになります。
健康面でもダイエット面でも効果が期待でき、さらに手軽に作ることができる「おからヨーグルト」。ぜひあなたの食生活の中に取り入れてみてはいかがですか。
情報提供元/日本乾燥おから協会
レシピの提供元:料理家 吉田愛
初出:しごとなでしこ