【目次】
・生理中に出てくるレバーのような塊は何?
・【生理】塊が大きい=病気のサインではない?
・【生理】塊に加えて出血量が多いときは要注意
生理中に出てくるレバーのような塊は何?
血液は、もともと空気に触れると固まる性質を持っています。ですが、生理の血の場合、固まると子宮内に残ってしまい排出できなくなります。そのため、生理の血には他の血液とは違い「プラスミン」という固まらない成分が含まれています。生理中に出る血はこのプラスミンの働きでサラサラしているのです。
ですが出血が多いと、そのプラスミンが足りなくなり、レバー状の塊になってしまうことがあります。もともと出血が多い人や、生理二日目くらいの量が多くなる日には、この血の塊が出てくることがあるのです。
【生理】塊が大きい=病気のサインではない?
生理中に血の塊がでてくると、何か悪い病気のせいで塊になっているのではないか、と心配になりますよね。実際に患者さんの中に「今回はいつもより大きな塊が出たのですが大丈夫でしょうか」と聞かれることも多いです。
塊は、その形状もゼリー状のものからレバー状のもの、大きさもかけらのようなものから親指の先くらいのものまでと様々です。
大きさも気になりますが、この塊が出たときに気にして欲しいのはその時の生理の量です。生理の量はいつも通りで、健康診断で貧血と言われていない、いつもと同じ期間で生理が終わるという場合は、あまり心配しなくて大丈夫です。
また生理の血の塊の中に白いものを見つけたという人も、たまにいるようです。これはおそらく子宮の内膜の一部分が血と一緒に出て来たもので、これも病気のサインではありません。
【生理】塊に加えて出血量が多いときは要注意
血の塊がいつもよりも多い、生理もなかなか終わらない、毎回出血量が増えている気がする、というときは注意が必要です。出血量が多いと言える目安は、昼間に夜用のナプキンが1〜2時間でいっぱいになってしまうくらい。
あまりに出血が多い場合は、貧血、子宮筋腫、子宮腺筋症などの病気があるサインである可能性もありますので検査を受けに行くことをおすすめします。
原因がわかれば、毎月の生理で不安にならなくて済む
婦人科を受診し、血液検査で貧血かどうかはすぐにわかりますし、超音波検査(エコー検査)で子宮筋腫や子宮内膜症があるかどうかもわかります。もし筋腫があっても、場所や大きさによっては経過観察で大丈夫となる場合もあります。「これは病気かもしれない」と生理になるたびに不安になるのは、ストレスの原因にもなります。
そして本当に病気のサインである場合もあるので、不安に思う場合は婦人科に相談することも考えましょう。いつも会社の健康診断で婦人科検診をパスしている人は、次回の健診できちんと受けてみましょう。
自分の子宮の状態もわかるし、不安に思っていることも相談できます。原因がわかれば、毎月生理のたびにナプキンを見ても、どきっとしなくて済むようになりますよ。
初出:しごとなでしこ
教えて下さったのは…三浦彩子先生
聖マリアンナ医科大学大学院卒業後、産婦人科専門医、婦人科腫瘍専門医取得。現在は聖マリアンナ医科大学病院と、「優ウィメンズクリニック」に勤務。わかりやすい説明と丁寧な診察で、不安になりがちな婦人科も安心して受診できるドクターです。優ウィメンズクリニックは、スタッフは全員女性、おしゃれなインテリアと最新設備が整った女性専用クリニック。しごとなでしこ世代の患者さんも数多く来院しています。