目次Contents
「その節は」の意味とは?

「その節は」は、過去の出来事を振り返るときに使われる表現。
「節」が何を意味しているのかを知ると、使い方への理解が深まります。
♦︎「その節は」は、シンプルに「そのときは」という意味です
「その節は」の「節(せつ)」には、“ある時期・機会・場合”といった意味があります。
つまり「その節は」は、「そのときは」「その機会には」「その際には」というニュアンス。
実務上は、過去に相手から受けたサポートや対応について、改めて感謝を伝える場面でよく用いられています。
例文もチェックしておきましょう。
<例文>
「その節は、大変お世話になりました」
「その節は、貴重なアドバイスをいただき、ありがとうございました」
「その節は、ご対応いただきありがとうございました」
「その節は」はどんなときに使うの?
「その節は、大変お世話になりました」など過去の出来事を振り返りながら、相手への感謝やお礼を伝える場面で非常によく使われています。
Oggi世代がビジネスシーンで使いやすい場面をまとめました。
♦︎過去にお世話になった人へ連絡するとき
以前仕事でお世話になった取引先の担当者に久しぶりに連絡するときには「その節は、大変お世話になりました」などと用います。
このフレーズを添えることで、「以前お世話になったときのことを覚えています」という気持ちも伝えられます。
♦︎過去の依頼や対応へのお礼を改めて伝えるとき
「その節は、急なお願いにもかかわらずご対応いただき、ありがとうございました」といった言い方で、過去の出来事を具体的に思い出しながら、改めて感謝を伝える表現になります。
「あのときは、本当にありがとうございました」という深い感謝を伝えやすいでしょう。
♦︎久しぶりに連絡をするとき
「先日はお会いできてうれしく思いました。その節はありがとうございました」など、過去のやり取りをきっかけに再び連絡するときにも使いやすい言葉です。
ただし、「その節は」は「先日」と完全に同じニュアンスではありませんので、「先日」という趣旨では用いないように気をつけて。この点は、あとで詳しく解説します!
【疑問】「その節は」と「その際は」の違い|過去の出来事ならなんでも使える?

ここで「その節は」のニュアンスについて、疑問を整理しておきましょう。
似た言葉には「その際は」が挙げられますが、これらの言葉は似ていますが完全に同じ意味ではありません。
♦︎「その節は」は、過去を振り返るニュアンスが強い
まず、今回のテーマである「その節は」は、過去のある出来事を振り返りながら、感謝やお礼を伝えるときに向いている言葉。つまり、過去を振り返るニュアンスが強いのです。
たとえば「その節は、大変お世話になりました」では、“以前のあの出来事のときには〜”というニュアンスが含まれています。
♦︎「その際は」は、「そのとき・その場合」に近いニュアンス
一方の「その際は」は、過去だけでなく未来の出来事にも使える言葉です。
たとえば「ご来社の際は、お気をつけてお越しください。その際は、こちらの資料をご持参ください」という文には、“そのときになったら(つまり来社の際には)”という意味が含まれています。
♦︎「その節は」は時間を示す言葉ではなく記憶を呼び起こす言葉として捉えると◎
ここで、注意をしておきたいポイントをひとつ。
「その節は」は、単に過去の日時を指す言葉として使うよりも、相手と関わりがあった出来事を振り返るときに使うほうが自然な表現です。
NG例を挙げましょう。
「会議があった昨日のその節は、ありがとうございました」と、過去の日時を示しながら“その節は”を無理に入れてしまうと、どこか不自然な印象を与える言い回しになってしまいますよね。
この場合には、シンプルに「昨日はありがとうございました」のほうが自然です。
他方で、会議からしばらく時間が経っている場合には「その節の会議では、大変お世話になりました」のように使えます。この場合には過去の出来事を改めて振り返るニュアンスが強まり、不自然には聞こえにくくなります。
「その節は」は時間を示す言葉というよりも、過去の出来事を共有している相手とそのときの記憶を呼び起こす言葉として捉えておくと、扱いやすいかもしれません。
「その節は」を使うときの注意点2つ
「その節は」はタイミングや文脈を考えて使わないと、不自然な言い回しに聞こえがち。
気をつけたいポイントを整理します。
♦︎注意:具体的な出来事が分からないと不自然に聞こえやすい
会話やメールで使う際に「その節は」だけを使っても厳密には間違いではないのですが、相手によっては「どのときのことだろう?」と感じる可能性がある点には注意を。
たとえば、複数の案件で継続的に関わっている相手に「その節は、ありがとうございました」とだけ伝えてしまうと、いつのどの件を指しているのかよくわからないですよね。
この場合は「昨年の○○プロジェクトでは、大変お世話になりました」などと、具体的に何に対する感謝なのかを伝えたほうがスマートです。
♦︎注意:「先日は」との使い分けに気を付ける
数日前の出来事ならば「その節は、ありがとうございました」とするよりも、「先日はありがとうございました」としたほうが自然です。
「その節は」は、少し時間が経ったあとに過去の出来事を振り返って感謝を伝えるときに使いやすい表現ですので、あまりにも近い過去の出来事に用いると仰々しい印象も醸しがちです。
「その節は」って実は難しい言葉? 疑問や不安を解消したい♡

「その節は」にまつわるOggi世代の疑問や不安に、専門家がワンポイントでアンサー。
よくあるクエスチョンをまとめました!
♦︎Q1:「その節は」は目上の人にも使える?
A1.使えます◎。
丁寧な表現なので、上司や取引先など目上の人にも使えます。
ただし不自然にならないよう、文脈には気をつけて使って◎。
♦︎Q2:「その節はありがとうございました」は正しい?
A2.正しい表現です◎。
過去に相手から受けた対応や支援について、改めて感謝を伝える際に使える正しい表現です。
♦︎Q3:「その節は」と「その際は」を使い分けるポイントは?
A3.“過去の出来事 or 未来の出来事にも使える”の違いに注目を。
「その節は」は過去の出来事を振り返るニュアンスが強いのに対して、「その際は」は「そのとき」「その場合」という意味を含むことから、未来の出来事にも使える点が異なります。
♦︎Q4:「その節は」と「先日は」の違いがよくわかりません。
A4.“最近の出来事 or 時間が経った出来事”を目安に判断を。
「先日は」は比較的最近の出来事を指すのに対して、「その節は」は少し時間が経ったあとに、過去の出来事を振り返って使うニュアンス。
時間の経過を目安に判断してみて◎。
♦︎Q5:「その節は」はメールでも使える?
A5.使えます◎。
実務上、ビジネスメールでもよく使われています。
「その節は大変お世話になりました」のように、過去の出来事への感謝を伝えるときに適していて、定型文のようになっている実態も…!
「その節は」は上手に使い分けをしたい言葉
「その節は」は、「そのときは」「その機会には」という意味で、過去の出来事を振り返る際に使う表現。
以前お世話になった相手へ、改めて感謝を伝えるときに活躍するフレーズです。
ただし「その際は」や「先日」などの似たニュアンスの言葉もいくつかあるので、上手に使い分けてコミュニケーション上手を目指したいもの。
「その節は」が使えるのか迷ったら、「以前のあの特定の出来事を振り返って、お礼や感謝を伝えたい場面なのか」を基準にしてみるのもいいかもしれません。
ぜひ「その節は」を、自然に使いこなしてみてくださいね。
TOP画像/(c)Adobe Stock



