ことわざ「雨夜の月」とは? 基礎知識をまとめて解説
「雨夜の月」は、昔から作品のタイトルにたびたび用いられてきた表現・ことわざで、最近でもアニメ・漫画などのタイトルに使われています。そのため、アニメ・漫画などの作品をきっかけに雨夜の月に興味を持ち、「聞いたことがあるだけではなく、もっとしっかりと言葉の意味を知りたい!」と考えている方もいるかもしれません。
それでは、雨夜の月の意味や、この言葉を用いた短歌、使い方・例文まで、基礎知識をまとめて確認していきましょう。
雨夜の月の読み方
雨夜の月の読み方は、「あまよのつき」です。しかし、以前には「うやのつき」と読む音楽作品もありました。
どちらの読み方でも間違いとまではいえないものの、近年は「あまよのつき」と読まれることが多いようです。読み方によって受け取られる意味が異なる可能性があるため、基本的には雨夜の月と書いて「あまよのつき」と読むのだと押さえておくとよいでしょう。
雨夜の月の意味
雨夜の月の意味は複数あります。1つ目の意味は「存在していても目には見えないことのたとえ」です。2つ目の意味として「雨のために見られない中秋の名月」「雨雲に隠れた月」を指す場合もあります。
雨が降っていると、空が雲に覆われた状態になります。そのため、本来ならば月が出ているはずの夜であっても、実際にその姿を見ることはできません。雨夜の月を用いる場合、「雨雲に隠れた月」をそのまま意味するケースと、そこから転じて「想像するだけで目には見えないもののたとえ」として使用するケースがあります。
また雨夜の月を「うやのつき」と読む場合には、山田流奥許(おくゆるし)物の箏曲など、音楽作品を指して用いられます。
あまよ‐の‐つき【雨夜の月】
出典:小学館 デジタル大辞泉
雨雲に隠れた月。想像するだけで目には見えないもののたとえ。

雨夜の月を用いた短歌
雨夜の月という表現が初めて確認されたのは、平安時代(1151年ごろ)に詠まれた短歌とされています。「詞花和歌集 恋上・二〇七」で「影見えぬ 君はあまよの つきなれや 出でても人に 知られざりけり」と詠まれているようです。
この短歌では、雨夜の月という表現を「恋しく思っているのに会えない恋人の姿」をたとえるものとして使っています。
雨夜の月の使い方・例文
ここでは、雨夜の月の使い方を例文で簡単に確認しましょう。
【「想像するだけで目には見えないもののたとえ」として使用した場合の例文】
・今は雨夜の月だけれど、あなたに会える日を心待ちにしています
・雨夜の月のような計画で、実現可能なのかどうかが不安だ
【「雨雲に隠れた月」をそのまま指した場合の例文】
・満月を楽しみにしていたのに、今日は雨夜の月になってしまった。
似た表現である「雨夜の星」とは?
雨夜の月と似た言葉に、「雨夜の星」という表現があります。読み方は「あまよのほし」で「雨雲に隠れた星」「あっても見えないものや、めったにないもののたとえ」を意味する言葉です。
つまり、言葉の形だけでなく、意味や使い方も雨夜の月とよく似た表現だといえるでしょう。

雨夜の月をタイトルに用いた作品
続いて、雨夜の月をタイトルに用いた作品もあわせて紹介します。雨夜の月をタイトルに用いた作品には、以下のようなものがあります。
・漫画、TVアニメ「雨夜の月」 著 くずしろ氏、出版 講談社
・CDシングル「雨夜の月に」
・山田流箏曲「雨夜の月(うやのつき)」
雨夜の月を理解しよう!
空が雲に覆われている雨の日は、月が出ているはずの夜であっても実際にはその姿を見られません。雨夜の月という言葉は「雨雲に月が隠れてしまった状態」を意味する場合と、そこから転じて「目には見えないもののたとえ」を意味する場合があります。また「あまよのつき」ではなく「うやのつき」と読む場合は、基本的に音楽作品の曲名を指します。
雨夜の月をタイトルに用いた作品には、アニメ・漫画「雨夜の月」、CDシングル「雨夜の月に」、山田流箏曲「雨夜の月(うやのつき)」などが挙げられます。
この記事を参考に、雨夜の月という表現への理解を深め、適切に使えるようになりましょう。
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