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2024.03.28

「RTA」とはどんな意味? 言葉の由来・魅力や広まった背景も紹介

「RTA」はゲーム用語ですが、どのような意味がある言葉なのでしょうか。由来や類義語と併せて紹介します。本記事では、「RTA」が広まった背景・魅力・イベントについても解説。他の業界で使われている「RTA」の意味も把握し、知識を深めましょう。

「RTA」とは何のこと?

「RTA」と聞いても何のことなのか、全く予測できないという人もいるかもしれません。「RTA」の由来や派生した言葉、そして混同しがちな「TAS」との違いも紹介します。

ゲームしながらバンザイしている人の写真

(c) Adobe Stock

リアルタイムアタックのこと

「RTA」とは「リアルタイムアタック(Real Time Attack)」の略で、ゲーム用語です。ゲームにはさまざまなスタイルがあり、「RTA」は、主に「やりこみプレイ」の一種です。

やりこみプレイとは、単にゲームをクリアすることを目的とするのではなく、高得点を目指すなどプレイヤー自身が独自に目標を設定し、特定の分野を極めることを指します。その中でも「RTA」は、スタートからクリアまでの実時間を競い、最速でのクリアを目指す遊び方です。

単にゲーム内でクリアするまでに要した時間を競う「タイムアタック」と異なるのは、「RTA」はローディング・ポーズ・休憩時間など、プレイしている時間以外も含んだ、リアルな所要時間で競う点です。

RTAの由来

「RTA」は、昔からある「タイムアタック」の派生といわれています。レースゲームなどをはじめとしたタイム競技は、もともと英語圏の呼び名である「スピードラン(Speed Run)」と呼ばれていました。その後、レースゲーム以外でも採用されるようになり、日本ではタイムアタックと呼ばれるようになったようです。

「RTA」は、2000年に東京大学のゲーム攻略サークル「極限攻略研究会」がタイムアタックと区別するために作った造語といわれています。同サークルでは、独自の研究に基づいた攻略法などの成果を一般公開しています。情報の正確さや解説の分かりやすさなどに定評があり、ネタバレしてしまわないように考慮されている点も人気の理由です。

RTAから派生した言葉

「RTA」から派生した言葉は複数あり、主にネットスラングとして使われています。その一つが「人生RTA」です。

ゲーム用語の意味をそのまま人生に当てはめ、早く人生をクリアする、つまり「早死に」という意味です。早世につながるような暴飲暴食・不眠不休など、不摂生な生活を表すスラングとして使われています。

たとえば「毎日のように飲み会に参加しており、人生RTA状態だ」「独身時代は人生RTAだったが、結婚を機に規則正しい生活をするようになった」のように使われます。

退職RTA」「退学RTA」という言葉は、数日で退職・退学するという意味です。「新入社員5人のうち2人も退社RTAという結果に驚いた」という使い方をします。

TASとの違い

「TAS」は「ツールアシステッドスピードラン(Tool Assisted Speedrun)」の略です。実機の仕様内でゲームをクリアするスピードを競う「RTA」に対し、TASはゲームのエミュレーターに搭載されている機能を駆使したスーパープレイなどによって、理論上の最速値を狙います。

エミュレーターとは、家庭用ゲーム機のソフトをパソコン上で動作させるソフトウェアのことで、動作のスロー化や早送りなどの機能を使用できます。

人間には不可能な、高速かつ正確なプレイの様子を見られるTAS動画を楽しむ人も少なくありません。2つは異なる特徴を持つゲームスタイルですが、TASの攻略法が「RTA」の参考になる場合もあるようです。

「RTA」の類義語

「RTA」に似た意味を持つ用語を3つ挙げ、それぞれの意味や違いを紹介します。特にゲームにあまり詳しくない人は、違いを知ると理解が深まるかもしれません。

ヘッドホンをしてオンラインゲームをしている人の後ろ姿の写真(c) Adobe Stock

タイムアタック

タイムアタックはやりこみプレイの一つで、「TA」と略されて呼ばれるケースもあります。ゲーム内の一定の区切りを、最短でクリアすることを目指すプレイスタイルです。「RTA」とは異なり、ローディング時間等は含みません。

さまざまなテクニックを駆使したり、バグを突いたりして、ひたすら所要時間の短縮を目指すのが特徴です。プレイするほどスキルが磨かれ、所要時間が短縮されていくことに喜びを感じるプレーヤーも多く存在します。

また、タイムアタックはスタートからゴールまでにかかった時間の短さを競うなど、ゲーム以外でも使われている言葉でもあります。たとえば、周回にかかる時間の速さを競うモータースポーツなどです。

スピードラン

「スピードラン」は、タイムアタックを意味する英語「Speed Run」のことで、英語圏では通常、タイムアタックではなくスピードランが用いられています。日本語では「スピラン」と略して呼ばれることも珍しくありません。

スピードランは、タイムアタック同様ゲームを最短時間でクリアすることを目指すプレイスタイルのことです。また、最短時間でのクリアや、やりこみプレイ全般を指す言葉として使われる場合もあります。

クリアするには、必要な要素を全て満たす必要がある「100%」と呼ばれる方式や、最速クリアのみを目指す「any%」と呼ばれる方式などがあります。

早解き

「早解き」は、タイムアタックと同様に、できるだけ早くクリアすることを目指すプレイスタイルです。

数字を用いたパズルゲームの一種である、ナンプレ(いわゆる数独)・将棋・囲碁のようなゲームを早く解くことを競うゲームをプレイする際にも早解きが使われます。

また、テーマやレベルの異なる推理ゲームや、クロスワードなどの早解きプレイも。通勤・通学時間などに手軽に挑戦できるゲームも多く、判断力が鍛えられたり、手軽に学習できたりするのが魅力です。

「RTA」には他の意味もある

「RTA」は、ゲーム用語以外にも使われています。他の業界では、どのような意味で使われているのか、例を2つ挙げて紹介します。

病院内のイメージ イラスト(c) Adobe Stock

経済用語としてのRTA

「RTA」は、経済用語として「WTO(世界貿易機構)」が用いている言葉でもあります。「地域貿易協定(Regional Trade Agreements)」の略で、国家間や地域間で結ばれる、自由に物やサービスの移動を可能にするための協定「FTA(自由貿易協定)」や関税同盟などの総称です。

アール‐ティー‐エー【RTA】[reciprocal trade agreement]
《reciprocal trade agreement》互恵通商条約。→互恵条約

ごけい‐じょうやく〔‐デウヤク〕【互恵条約】
特定の二国間で、第三国に対するよりも通商上有利な条件を相互に与え合うことを取り決めた条約。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

医療用語としてのRTA

医療用語としての「RTA」は、「Renal Tubular Acidosis(尿細管性アシドーシス)」の略として用いられ、腎尿細管機能(じんにょうさいかんきのう)の異常によって酸血症(さんけつしょう)を引き起こす症候群と定義されています。

尿は、腎臓で作られた原尿が尿細管を通過して作られるといわれていますが、遺伝などの先天性、もしくは後天性の原因で腎尿細管の機能が妨げられると「RTA」を引き起こすと考えられているようです。

参照:尿細管性アシドーシス|小児慢性特定疾病情報センター

「RTA」が広まった背景と魅力

近年ゲーマーの間で、なぜ「RTA」が広まったのでしょうか。また、多くの人を魅了するのはなぜなのか、「RTA」が広まった背景と魅力を考えていきます。

テレビゲームしている人の手元(c) Adobe Stock

エンタメ性が高まり認知度もアップ

「RTA」が広まった背景には、競技性のみならずエンタメ性が向上し、親しみやすくなったことが挙げられるでしょう。また、誰でも動画を自由に配信できるようになったことが一つのきっかけと考えられます。

もともとは、記録が更新されたときに配信されていた動画が、少しずつエンタメ色の強い動画配信へと進化していき、「RTA」の魅力が拡散されました。動画サイトの視聴者が増えたことで、さらに興味を持つ人も増え、ニッチであったものがポジティブな形で世間への認知が広がったようです。

自由さやエキセントリックな点が魅力

「RTA」は、ゲームをクリアするまでの実時間を競うゲームですが、クリア条件により、さまざまなカテゴリーに分けられます。

また、本来であれば問題となるバグの使用可否なども、ルールに組み込める自由さがあります。通常のプレイスタイルとは異なり、最短でクリアするためにエキセントリックな動きなどが見られることも魅力です。

多種多様なゲームに対応できるため、年齢・ジェンダーを問わず楽しめるのも人気の理由でしょう。かつてプレイしたゲームで「RTA」を行うと、今まで気付かなかった一面を発見できるなど、楽しさを見いだす人もいるようです。

「RTA」のイベントはある?

「RTA」に興味を持ち、イベントに参加してみたいと思う人もいるのではないでしょうか。国内で開催されているイベントについて、また参加するために必要な条件なども紹介します。

国内でのイベント

国内で開催されている「RTA」のイベントの中で有名なのが、「RTA in Japan」です。夏と冬の年2回開催されており、多くの人が参加しています。

アメリカの「GDQ(Games Done Quick)」というイベントを参考にし、「RTA」の発展を図ること、「RTA」が好きな人の結束を強めることを目的に開催されています。イベントでは最新作をはじめ、知名度に関係なくプレイが可能です。

イベントの様子は録画されており、TwitchやYouTubeでいつでも視聴できます。イベントには参加せず、動画でプレーヤーたちの並外れた攻略法などを見て楽しむ人も少なくありません。

参照:RTA in Japan

条件を満たせば参加は自由

「RTA」は、ゲームとタイマーがあれば、誰でも自由にプレイできます。よい記録を残すためにはプレイスキルの向上が欠かせませんが、プレイすること自体には特別なスキルは必要ありません。

イベントに参加する場合は、応募に当たって環境を整えるなどの準備をします。例えば「RTA Japan」は、「Oengus」で参加者を募集するため、参加するためには「Discord」もしくは「Twitch」のアカウントが必要です。

ただし、応募すれば誰でも採用されるというわけではありません。要件に満たない場合は選考の対象にならないケースもあるので、応募に関する詳細をしっかり確認しましょう。

参照:ゲーム応募ガイドライン|RTA in Japan

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