目次Contents
「飄々」の意味や読み⽅とは?
「漢字だけ見ると、読み方がわからない」という人もいるかもしれません。まずは、「飄々」の読み方と意味を一緒に見てみましょう。
読み⽅と意味
「飄々」の読み方は「ひょうひょう」です。ビジネスシーンでも、聞いたことがある人も多いことでしょう。その意味は辞書によると、次のとおり。
1 風の吹くさまや、その音を表す語。2 風に吹かれてひるがえるさま。3 足元がふらついているさま。また、目的もなくふらふらと行くさま。4 考えや行動が世間ばなれしていて、つかまえどころのないさま。(<小学館 デジタル大辞泉>より)
人だけではなく、風が吹く様子やその音、風に吹かれて舞う葉や花びらなどの状態を表すときにも「飄々」を使います。日常生活では、人の個性や態度を表現するのに使うケースが多いかもしれませんが、覚えておくとよいでしょう。
「飄々」の語源は諸説ありますが、一説では「風に吹かれるひょうたんのように、捉えどころの無いさま」を表しているといわれます。「飄」という字は「ひょうたん」を表して、風に吹かれたひょうたんが、あちこちに揺れ動く様子を「飄々」と文字を重ねて表現した説です。「飄々とした人」「飄々とした態度」「飄々と漂う」などは、この様子を人や物に当てはめた表現です。

使うときの注意点
「飄々とした人」と誰かのことをいうときは、ポジティブな意味合いで「周りの目を気にせずに堂々と振る舞う」といった褒め言葉であることが多いようです。一方、「飄々」にネガティブな印象を感じる人も少なくありません。というのも、「飄々とした人」は、時に「何を考えているのかわからない人」と受け止められて、敬遠されるためです。
いつも他人の目を意識して、我慢して生きている人は、いつも勝手に振る舞っているように見える「飄々とした人」のことは苦手と感じることも。「飄々とした人」は、受け止める側の人によって、ポジティブにもネガティブにもなるので注意が必要です。特に自分自身が「飄々としている」と感じている人は、気をつけましょう。
使い⽅を例⽂でチェック
実際に「飄々」を使った例文を見てみましょう。どれも、日常的に使える用法ですよ。
寒空の下で、彼を待っている間、耳元で風が飄々と鳴り続けた。
「風が飄々と」といわれると、いかにも寒そうなイメージがありますね。「風の音」を表現した「飄々」です。ふだん見ている風景が少し、変わりそうな気がしませんか?
彼女はいつも前ぶれもなく飄々と現れる。
「いつも前ぶれもなく」という点で、ネガティブな印象を持たれている可能性がある「飄々」です。ふらふらとしたニュアンスを感じられる表現で、少し非難めいていますね。
彼は誰になんと言われても、飄々と生きている。
考えや行動が世間ばなれしていて、つかまえどころのない様子がありながら、彼は周囲の目を気にせずに生きていることが伝わる表現です。
「飄々とした人」とはどんなキャラ? その特徴・性格は?
「飄々とした人」に、好感や憧れの気持ちがある人も少なくないのでは? 一体、なぜなのでしょう。 不思議なことに受け手によって印象が違います。「どうとも受け取れる」こと、そのものが、「飄々とした人」のキャラを表しているようです。ここでは、その特徴と性格を見てみましょう。

周囲の評価を気にしない
「飄々とした人」は、周囲の評価を気にせず、どんな状況であっても、本心と異なる感情を表現することはありません。「あなたはそういう考え方なのですね。私はまた別の考え方」といえる人です。周囲と異なる考え方や感情を持っていることを恐れず、自分らしく生きています。
感情が安定している
「飄々とした人」は、強いこだわりがなく、他人と比較した劣等感や優越感は少ないかもしれません。「人は人、自分は自分」を地でいくので、メンタルが安定してポジティブな考え方でいられるのです。また、感情を表に出すことがないので、周りからの好感度も高いかもしれません。
受け流す力が強い
「飄々とした人」はふわふわと揺れるような、捉えどころのなさが特徴ですが、「これだけは」という譲れないものや信念を自分の軸として持っています。しっかりとした軸があることで、気持ちの幅が大きくなり、さまざまな状況に対応できるように。上手に受けながすことができるのですね。
類語や⾔い換え表現にはどのようなものがある?
「飄々とした」という言葉には「捉えどころがない、目的がなくふらふらしている」という意味があります。その類語にはどのようなものがあるのでしょう?

淡白
「淡白」は「たんぱく」と読みます。 例えば、味・色・感じなどが、あっさりしていることをいいます。人の場合は、「性格や態度がさっぱりしている」ことや「こだわりやしつこさがない」ことを指します。
軽妙
「軽妙」は「けいみょう」と読み、文章・話・技などが、軽快でうまみがあることを意味します。また、気が利いていておもしろいことという意味も。
飄逸
「飄逸」は「ひょういつ」と読みます。漢字の読み方は少し難しいですが、「世俗のわずらわしさを気にしないでのびのびしていること」という意味になります。
「飄々とする」の対義語は?
では、「飄々とする」の対義語を見てみましょう。
汲々とする
「汲々」は「きゅうきゅう」と読んで、「一つのことに一心に努めて、他を顧みない」ことや、「あくせくしてゆとりのない状態を表します。例えば「汲々として一生を終わりたくはない」などということも。
齷齪する
「齷齪」は「あくせく」と読み、細かいことを気にして、落ち着かない様子や目先のことにとらわれて、気持ちがせかせかする状況を表しています。使い方は「新入社員の頃は、いつも何かに追われるように、齷齪と働いていた」など。
「飄々とする」英語表現は?
英語で「飄々とする」は、どのように表現するのでしょう。受け止める側の人たちのポジティブな意味とネガティブな意味。両方のイメージで考えてみます。
Her brother is a very easygoing guy.(彼女の兄はとても飄々とした男だ)
ポジティブな意味で「飄々とする」を表現するときは、「普通の人なら怒ったり心配したりする事に対して冷静であること」を表す「easygoing」が合いそうです。
She is a hard person to figure out.(彼女は捉えどころのない人だ)
「飄々とする」には、ポジティブな意味だけでなく、「捉えどころがなく、何を考えているのかよく分からない」といったニュアンスがあります。そういう時の「飄々とした人」を表現するなら「a hard person to figure out」を使うとよいでしょう。「a mysterious person」とも言い換えることができますよ。

最後に
「飄々とした人」は自分と他人の違いをわかっていて、見方を変えれば、自分をよく知っている人ともいえそうです。「飄々とした人」に不思議と人が好感を持ってしまうのは、ある意味、自立した人の潔さを感じるせいかもしれません。
同時に、自分自身を「飄々としている」と感じている人は、周りに対して「我関せず」という態度ではなく、心をくばることで、新しい自己発見のきっかけになるのでは? 自分と他人のコミュニケーションのあり方を今一度、見直してみましょう!



