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2025.07.18

「研鑽」とは?意味や使い方とビジネスシーンで使える例文を紹介

成功者のスピーチや手記に登場する「研鑽」は、ビジネスシーンにもしばしば登場する言葉です。なんとなく意味はわかっていても、スマートに使いこなせる自信はないという人も多いことでしょう。本記事では、「研鑽」の意味や類語、具体的な例文を解説します。

研鑽の意味とは?

上司や成功者のスピーチで「研鑽」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。しかし、意味まではよくわかっていない人が多いかもしれません。まずは言葉の意味を解説します。

積まれた本の写真
(c)Shutterstock.com

知識や技術を極めるために自分を磨くこと

「研鑽(けんさん)」とは、自分の知識や技術を極めるために、自分を磨くことです。

けん‐さん【研×鑽】
[名](スル)学問などを深く究めること。「日夜研鑽を積む」「自ら研鑽して習得する」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

もともと「研」という字には、とぐ・磨く以外に、物の道理を調べる・物の道理を極める・務めて励むという意味があります。「研究」や「研修」などの言葉でおなじみですよね。

一方「鑽」にも、きり・たがね・のみなど、穴を開ける工具を表すと同時に、物事を深く極める、という意味があります。

この2つの文字が合わさることで、「技術や能力を磨く」「物事を極めようと必死に取り組む」といった意味で使われるようになりました。

研鑽の使い方と注意点

「研鑽」の意味はわかったものの、どんなときに使えばふさわしいのかまではイメージしにくかったかもしれません。間違った使い方をして恥をかかないよう、確認していきましょう。

ペンを片手にノートPCを見ながら仮名が得ている女性の写真
(c)Shutterstock.com

上を目指して努力を継続しているときに使う

「研鑽」は、技能の上達を目指して努力を継続しているときに使う言葉です。学問や技術のトレーニング、仕事など、自分自身が必死で取り組んでいることであれば対象は問いません。ただし、常に自分自身を見つめ、たとえ他人から見てハイレベルな状態にあっても油断せず、情熱を持って取り組んでいるときにこそふさわしい表現です。

「研鑽」は短期間の努力に対してではなく、「自分の人生を捧げてもいい」と思えるくらい大きな情熱を持っている状態とともに、自分の未熟さを自覚しているという謙虚な心を表す言葉でもあります。

「研鑽」の間違った使い方

「研鑽」は物事への熱心さや情熱を表すと同時に、より高いレベルを見据えていることも表しています。そのため、努力を始めたばかりの時期に使うと不自然になってしまうのです。もちろん始めたばかりであっても、情熱を持って取り組む姿勢は大切です。しかし、最初に学ぶ基礎知識に取り組んでいる段階では「おこがましい」と受け取られてしまうでしょう。

また、「研鑽」には自主的なニュアンスが含まれています。職場など、第三者からの指示で研修に励んでいる場合も使わないほうが無難です。

「研鑽」は大きな情熱を持ち、自分自身が継続して必死で取り組んでいることに対して使いましょう。

ビジネスシーンで使える例文

「研鑽」は、ビジネスシーンでどのように使われているのでしょうか? 正しく使えるように、いくつかの例文を紹介します。

スクリーンの前で司会進行中の女性の写真
(c)Shutterstock.com

研鑽を深める

「研鑽を深める」は、物事を深く極めるための学習や研究へ熱心に取り組んでいる様です。第三者からもう十分ではないかと見えるような地点に到達しているのに、さらに追求している場合に使用するとよいでしょう。どちらかというと、技能というより考え方など、思考面からのアプローチがイメージされる場合に使います。

例文

・研究者として、研鑽を深めることをやめてはいけない
・仕事に没頭し研鑽を深めることができる環境に、感謝している
・研鑽を深めるために、海外挑戦を決めた

研鑽に励む

「研鑽に励む」は、物事の習得や理解のために一心不乱に努力している様を表します。「励む」は、心を込めて打ち込んでいることを指す言葉。自分で決めた目標など、強い目的意識のもとコツコツ努力を重ねている場合に使用するとよいでしょう。誰もがあきらめてしまうような困難に打ち勝ち、自分自身を高める姿勢を表現することができます。

例文

・自己研鑽に励むことだけが、成功への近道だ
・スキルアップのため、これからも研鑽に励みたいと思います
・私に必要なのは、研鑽に励むことだと考えている

研鑽に努める

「研鑽に努める」は、自分のスキルや技術をより一層向上させるために努力するという意味の言葉です。ビジネスシーンや学術的場面において、自己成長に向けて努力する様子を示す際に使います。たとえば、自己紹介をするシーンや抱負・目標を語るシーンに適しているでしょう。

例文

・これからもお役に立てるよう、日々研鑽に努める所存です
・新プロジェクトのメンバー一同、研鑽に努めてまいります

研鑽を積む

「研鑽を積む」も「研鑽に努める」と同様、知識を身につけたり技術向上のための努力をするという意味合い。「積む」という言葉により〝これまでに積み重ねてきた〟というニュアンスが強調されています。

例文

・日々研鑽を積んできたスキルを活かし、御社に貢献します
・大学では経済学を専攻し、この分野で研鑽を積んできました

研鑽を重ねる

「研鑽を重ねる」も「研鑽に努める」や「研鑽を積む」と同様、自らのスキルや技術を向上させるために努力する意味合いが含まれます。「重ねる」という言葉により〝時間をかけて繰り返し努力してきた〟とのニュアンスが強調されるでしょう。

例文

・期待を超える結果を出せるよう、今後も研鑽を重ねていく所存です
・この10年間、専門分野で研鑽を重ねてまいりました
・日々研鑽を重ねてきた結果、目標を達成できました

研鑽の類義語をチェック

「研鑽」は、ある程度高いレベルになってから使うほうが好ましい言葉です。そこで、「研鑽」と同じような意味を持つ言葉を覚えておき、上手に使い分けましょう。

本を読む女性の写真
(c)Shutterstock.com

心身を磨く「修練」

「修練」とは学問や技能の向上のために、自分の心身・技術を磨き、厳しく鍛え上げることです。学問や技能のレベルが上がるだけでなく、精神を鍛え、人間的な成長をすることも目的にしています。伝統的な技術や武道など、「精神性を大切にしているもの」に対して用いるとよいでしょう。

例文

・剣術を極めるため、山に登って修練の日々を過ごした
・その集中力は、日頃の修練の賜物だ
・納得がいく作品ができないのは、まだまだ修練が足りないからだろう

本質を探し究める「探究」

「探究」とは文字どおり、物事の本質を探し究めることです。技能を高めるというよりも、本質について深く考え極めようとしていることを表すため、粘り強くひとつのことに向かい合い続ける強い精神力が想像できます。「研鑽」も〝物事の本質を知るために努力や研究する〟という意味で使われることがあるので、「探究」と置き換えても差し支えない場合がほとんどです。

例文

・宇宙の真理を探究し続けている
・彼は飽くなき探究心で、理想の製品を探し求めている
・成功してからも、探究心が衰えることはない

集中して努力する「精進」

「精進」は、ひとつのことに一生懸命取り組むことです。もともとは仏教用語で、仏道修行にひたすら励む様子を指していました。それが現代になって、目的を達成するため、ひとつの物事に必死に打ち込んでいることを指すようになったのです。さまざまな誘惑に打ち勝ち、真っ直ぐに取り組む姿勢は「研鑽」と共通するところがあるでしょう。

例文

・皆様のご期待に添えるよう、精進して参ります
・今後、ますます精進します
・目標達成できるよう、精進を重ねる

研鑽の対義語にはどのようなものがある?

「研鑽」には、物事への前向きな気持ちや姿勢が表れています。反対に、対義語にはどのような言葉があるのでしょうか。いっしょに確認しておきましょう。

沢山の本が積まれたテーブルで本を読む男性の写真
(c)Shutterstock.com

仕事や勤めをおこたる「怠慢」

自分がやるべきことに対して真剣に取り組まず、何もせずに過ごしていることを「怠慢」といいます。巷でよく聞かれる言葉なので、聞いたことがある人も多いでしょう。「怠慢」という言葉からは、向上心を持つことなく怠けて、だらしなくサボっている様子がイメージできるはずです。また、やるべきことすらやっていない様子もうかがえます。

研鑽している人が、時間を無駄にせず努力し続けていることを考えれば、怠慢からイメージされる姿はまさに正反対といえますね。

めんどくさがって怠ける「無精」

「無精」とは、めんどくさがって怠けている様子を表す言葉です。「研鑽」からは、どんな大変なことに対しても手間を惜しまず励む姿勢が見えるのに対し、「無精」は手間をかけること自体めんどくさがっている様子が浮かびます。

ひとつのことを成し遂げるためには、小さなことを地道に積み重ねる根気強さが必要です。膨大な時間や努力が必要になり、「面倒」という気持ちが付け入る隙はありません。このことから考えると、「無精」は「研鑽」の対義語といえるでしょう。

「研鑽」の英語表現

「研鑽」を一言で表す英単語はありません。一般的な翻訳では「study」とされることがありますが、これでは「研鑽」が持つニュアンスが伝わりにくくなります。より正確に伝えたい場合は、「diligent study」「devote oneself to one’s studies」と表現するとよさそうです。

「diligent」には勤勉な・真面目なという意味があり、「devote」には専念する・費やす・捧げるという意味があります。これらの単語をうまく使えば、単に「学ぶ」だけではなく「心も時間もかけて真剣に取り組む」というニュアンスが伝わるでしょう。

例文

・The team’s success was largely attributed to their diligent study.
(チームの成功は、主に彼らの熱心な研究によるものだった。)
・He embarked on a period of diligent study to prepare for the challenging exam.
(彼は難しい試験に備えるため、精力的な学習の期間に入った。)

よくある質問

「研鑽」という言葉について、よくある質問とその回答をご紹介します。

Q. ご研鑽の例文は?

「ご研鑽」は「研鑽」に丁寧語の「ご」をつけた形で、自己成長に向けた相手の努力に敬意を表す言葉です。相手の努力を称賛する場面や、今後の研鑽を期待する場面で使用されます。

例文

・この度の成功は、ひとえに皆様のご研鑽のおかげでございます
・ぜひ今後もご研鑽を積まれ、ご活躍されることを願っております

Q. 研鑽されるの例文は?

「研鑽される」は「ご研鑽」と同様、相手が努力して知識や技術を高めている状態に尊敬の念を表す言葉です。「ご研鑽」は相手の努力を示す名詞であるのに対し、「研鑽される」は「研鑽する」という行為を示す動詞である点が異なります。

例文

・皆様が積極的に研修に参加し、研鑽されている姿は大変刺激になります
・この成果は、皆様が日々研鑽された賜物でございます

Q. 研鑽会とは?

研鑽会(けんさんかい)は、ビジネス・趣味・学術といった特定の分野において参加者が知識や技術を深めるための学習会のこと。参加者は一方的に情報を享受するだけでなく、お互いの意見交換や議論を通じて自己成長につなげることが目的です。

まとめ

「研鑽」は、ビジネスや学術的なシーンにおいて自主的に成長へ向けて努力していることを示す言葉です。短期間の努力ではなく、長きにわたって知識や技術、能力を向上させようとしている状態にふさわしいといえます。

また、他人の努力に敬意を示す際は「ご研鑽」「研鑽される」といった敬語表現を使用しましょう。本記事を参考に、自己紹介をするシーンや抱負・目標を語るシーンで「研鑽する」という言葉を使用してみてはいかがでしょうか?

メイン・アイキャッチ画像/(c)Adobe Stock

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