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2025.11.22

「やぶさかではない」って結局どっち?誤解されやすい意味と使いやすい言い換え表現を知っておきたい!

「やぶさかではない」という言葉、耳にしたことはあっても、自分では使ったことがない、意味もあいまいなまま聞き流している──そんな人も多いのではないでしょうか。
普段の会話で頻繁に登場する言葉ではありませんが、ふと相手から使われたとき、意味を正しく理解していなければ、どう返せばいいのか迷ってしまうものです。
今回は、この言葉の本来の意味と、ビジネスシーンで誤解なく使える言い換え表現を紹介します。

コマツマヨ

「やぶさかではない」の意味って?

「やぶさかではない」という言葉、一見するとどのような印象を受けますか? 「〜ない」という言葉から否定的な言葉に聞こえるかもしれませんが、実は前向きな意思を表す表現です。

「しぶしぶ」「仕方なく」だと勘違いしている人が多数

「やぶさかではない」は、“やぶさか=躊躇する”と“ではない”が合わさり、“ためらう気持ちがない”という意味。つまり、「喜んで」「積極的に」という前向きな姿勢を表す言葉です。

ところが、「〜ない」という否定的なことばがはいっているため、「しぶしぶ承諾する」「嫌々ながら引き受ける」と誤解している人が少なくありません。

断る女性
(c) Adobe Stock

なぜ逆の意味で覚えられているのか

日常ではあまり使われない文語的な表現であること、「〜ではない」という否定形の言葉に引っ張られて、ついマイナスの印象で理解されてしまいがち。

そのため、意味を知らずに使うと「やる気がなさそう」と捉えられるリスクがあります。

こんな使い方してたら、相手に誤解されてるかも

「やぶさかではありません」は、意味としては前向きで丁寧な言葉ですが、状況によっては消極的に映ることがあります。

相手が「やぶさかではない」の意味を正しく理解している人ではない場合、「乗り気じゃないのかな」と受け取られてしまうことも。また「〜ではない」という否定的な言葉があることで、話し方やトーンによっては消極的やマイナスの印象を持たれてしまうこともあります。相手が意味を理解しているか、もし理解していなければフォローを入れなければいけないため、メールなど一方通行になりやすい場合には使うのを避けた方が無難です。

ビジネスで安心して使える言い換え表現

それでは、「やぶさかではない」は、どのような言葉に置き換えることができるのでしょうか。

日本語は美しいけれど遠回しだったり、言葉の意味を逆に捉えられやすいものなど、複雑な言葉も多いものです。こちらが使う場合には、気持ちをそのまま伝えるストレートな言葉に言い換えるのがベスト。

・喜んでお引き受けします

・ぜひ協力させていただきます

・前向きに検討いたします

また、フォーマルな場面では「お力になれれば幸いです」なども、ストレートかつ丁寧で、相手に気持ちが伝わりやすい言葉です。

ビジネスメールでの言い換え例文

パソコン
(c) Adobe Stock

「やぶさかではない」を使うと誤解を招くことが多いため、具体的な場面ごとに適切な言い換え例をご紹介します。誤解を避け、円滑なコミュニケーションを図るためにも、明確で前向きな表現を選ぶことが大切です。

ここでは、ビジネスメールで相手に正しく意図が伝わる表現をご紹介します。

依頼を受けるときの例文

「その件、喜んでお手伝いします」

本来は積極的に引き受ける意味なのに、「やぶさかではない」では消極的な印象を与えてしまいます。「喜んで」「ぜひ」といった前向きな言葉を使うことで、あなたの積極的な姿勢が確実に伝わります。

提案に賛同するときの例文

「その方向で進めることに賛成です」

会議や打ち合わせで賛同の意を示すとき、「やぶさかではない」では、意味を理解していない人には「しぶしぶ同意している」と受け取られかねません。「賛成です」「良いと思います」「その案で進めましょう」など、明確に肯定的な表現を選ぶことで、建設的な議論に貢献できます。

「やぶさかではない」のような言葉はある?

「やぶさかではない」のように、「〜ない」がついていることによって、その前の言葉の意味が本来より少し変わってくる言葉を紹介します。

「まんざらでもない」

「まんざらでもない」は“悪くはない”や“悪い気はしていない”というやや控えめな肯定の言葉。積極的というより、「嫌ではない」という程度の柔らかい好意を示す言葉です。

「悪くはない」とそのまま言えばいいのですが、日本語特有のユニークなところです。

「異存はない」「構わない」との温度差

こちらはビジネスでもよく使う言葉ですが、これも手前の言葉を否定することで、結果肯定的な言葉になるという何とも不思議な言葉たち。これらは“反対しない”という意味で、あくまで中立的な立場を示す言葉です。協力的な姿勢までは含まれません。

「やぶさかではない」を使うより伝わる3つの方法

「やぶさかではない」は、二重否定を使って積極性を表すという、外国人には理解しがたい構造でありながら、多くの日本人さえも本来の意味を誤解しているという不思議な言葉。

本来は「喜んで」「進んで」という前向きな意味なのに、なぜか「しぶしぶ」「仕方なく」という消極的な意味で広まってしまった。これは、控えめさを美徳とする日本文化が、言葉の解釈にまで影響を与えた結果かもしれません。

このような誤解されやすい表現を使い続けるより、相手に確実に伝わる素直な言葉を選ぶことが、現代のコミュニケーションでは重要です。「喜んでお引き受けします」「ぜひ協力させてください」など、シンプルで誤解の余地がない表現を使うことで、お互いの意思疎通がスムーズになります。

TOP画像/(c) Adobe Stock

コマツマヨ

WEBサイトライティングをメインに、インタビュー、コラムニスト、WEBディレクション、都内広報誌編集、文章セミナー講師など幅広く活動。

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