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【恋愛・仕事・人間関係・メンタル】「フッ軽女子」は本当に得? “行動力の裏”にある意外なデメリット

フッ軽の特徴である「すぐ動く」「すぐ応じる」が当たり前になると、恋愛・仕事・人間関係・メンタル面において、小さな歪みが生じる現実も。
4つの側面から「フッ軽のデメリット」を解説します。
♦︎【恋愛面でのデメリット】「都合のいい女」に見られやすい
誘われたら即OK、予定を合わせてでも会いに行くといったアグレッシブな姿勢は一見すると誠実ですが、男性からすると「この子なら、いつでも会える」と思われることも。
結果として、追うよりも“安心できる存在”に留まってしまう危険は低くありません。
恋愛関係で大切なのは、“追われる隙”と“余白”。
フッ軽を貫くよりも「自分から会いたいと思えるときだけ会うスタンス」のほうが、関係を長続きさせやすい面も否めません。
♦︎【仕事でのデメリット】「軽率」に見られるリスクがある
何事にもすぐ飛びつくフッ軽女子は、一見すると“行動派”に見えます。
しかし「深く考えない人」「優先順位が曖昧な人」などと軽い印象から誤解されることもしばしば。
アラサー世代は、キャリアの軸を明確にしたい時期ですので、行動の数よりも「なぜそれをやるのか」と“意図”が求められる場面も少なくありません。
軽やかな行動力はメリットも大きいものの、結果次第ではフッ軽のせいで周囲に与える印象が軽く見られがちです。
♦︎【人間関係でのデメリット】利用されやすくなる
フットワークが軽い人ほど、他人に頼られやすいもの。でもそれが、“都合の良い存在”として扱われる現実もあります。
「急だけど今日空いてる?」「ちょっとだけ手伝って」などの頼みごとに応じているうちに、優しさやノリの良さを“便利な人”として消費されているかもしれません。
ときには、やんわりと断ることも大切です。断ることは距離を取ることではなく、“自分を守るための選択”です。
♦︎【メンタル面でのデメリット】心の余白が失われやすい
予定を詰めすぎると、常に誰かと関わり続ける状態が続きます。
そんな毎日は充実しているようで、実は“自分と向き合う時間”を奪っている場合も多々。
ふと一人になったときに「なんだか虚しいな」「何をしたいかわからないな」と感じるのは、動きすぎのサインである可能性もあります。
何もしない時間は無駄ではなく、心の回復の時間です。
予定を詰めすぎる前に、本当に必要な予定だけを吟味して“余白”を持つほうがメンタルには好影響を与えやすいでしょう。
【実例】私はこれでフッ軽をやめました! アラサーのリアルな悩み

“フットワークの軽さ”が裏目に出てしまう場面もあります。
筆者が見聞きした事例から、フッ軽が原因でちょっと痛い思いをした3人の女性たちの体験談を紹介しましょう。
♦︎悩み:「誘われたらとりあえず行く」で軽い女に見られていた
Aさんは20代までは「予定が空いてたら誘いに乗る」ように努めていたそう。職場の飲み会や友人の集まりも基本的には断らず、気軽に顔を出していました。
ところがある日、社内の気になっていた男性から「Aちゃんって、誰とでもすぐ飲みに行くよね」と言われ、恋愛対象ではなく気楽な飲み仲間として扱われていることに気づき、大きなショックを受けたそう。
フットワークの軽さが、誰にでもOKを出す女性に映ることもあると知り、それからは飲み会に出るのは月に数回に減らしたそうです。
♦︎悩み:仕事を押し付けられてキャパオーバーに
30代前半のBさんは、仕事を頼まれたら断らないのをポリシーに、誘われたらどこへでも参加していたそう。
仕事終わりの飲み会や週末のイベントにも積極的に出て、毎日が仕事一色。プライベートは、ほぼない生活を送っていたといいます。
けれど、だんだんと周囲からは「欠員が出たら代打になってくれる人」「仕事を頼めば代わってくれる人」といった都合のいい扱いをされている気がして、人間不信に…。
それまでは誘いに乗ることが“愛想がいい人”“好感度が上がる行動”だと思い込んでいたものの、周囲から都合よく仕事を押し付けられていると感じてからは、断る勇気を持つよう努めるように気持ちを切り替えたそうです。
今では、自分が疲弊しない範囲でしか誘いには応じないよう努めているとのこと。
♦︎悩み:フッ軽のせいで信頼を失った
フリーランスのCさんは30代前半まで、仕事の幅を広げたい思いからSNSの繋がりで生まれた誘いにもすぐ乗るようにしていました。
しかしある日、ちょっと体調に不安があったものの「とりあえず行ってみよう」と軽い気持ちで出席表明をしたビジネス交流会を、体調の悪化でドタキャンをする事態に。すると「Cさんってノリはいいけど、責任感はないよね」と言われてしまったそう。
軽さと身軽さが紙一重であることに気づき、それ以降は行けない可能性が少しでもあるときには、とりあえず「OK」ではなく、とりあえず「NO」をモットーに変えたそうです。
フッ軽のデメリットを武器に! 大人の見直し方

デメリットだけを掘り下げると、フッ軽は悪いことのように思えるかもしれません。
でも、行動力があること自体は大きな強み。
フッ軽のデメリットを武器に変えられる心がけを解説します。
♦︎「とりあえず行く」ではなく「選んで行く」
誘いを受けたときに「楽しそうだから」「その日はヒマだから」だけで決めるのではなく、今の自分に必要かどうかと一瞬立ち止まって考えることも大切。
フッ軽のデメリットは、選択をせずにどこへでも行ってしまうことが大きく関係しているので、同じフッ軽でも目的を持って動けば、出会いや時間の質もぐっと上がります。
♦︎自分を満たす時間を優先してスケジュールに入れる
空いている時間を他人との予定で埋めるのではなく、自分のために先に押さえるのも良い方法です。
フッ軽な生活に慣れると、予定が入っていない日があるだけで落ち着かなくなってしまいがち。
しかし心の余裕と平穏を手に入れるなら、“自分を満たす時間”を設ける必要があります。
出かける予定だけが、スケジュールではありません。美容や読書、部屋の片付けなども予定に組み込んで、自分を満たしてあげましょう。
♦︎「軽い」ではなく「柔軟」を意識する
すぐ動ける軽さは魅力ですが、本当に大切なのは「柔軟な動き」です。
誘いを断る、予定を変えるなど時には立ち止まる勇気を持つことは、生活の柔軟性にもつながります。
ただのフッ軽を貫くのではなく成熟したフットワークを作っていくならば、予定の重要性や必要性を考慮する意識も大切です。
軽いだけはNO! アラサーからは「自分でフットワークを選ぶ」
フッ軽は、悪いことではありません。
むしろ、環境の変化やチャンスにすぐ反応できる強みでもあります。
ただしアラサー以降は、動いた量よりも質が問われてくる年代。軽さだけをウリにするフッ軽よりも、しなやかなフッ軽を目指したほうがメリットが多くなります。
アラサー世代は誰かに応じるフッ軽から自分で選ぶフッ軽へと、意識をアップデートする時期とも言えるのではないでしょうか。
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。



