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LIFESTYLE

2025.10.11

【北村匠海・林裕太・綾野剛トーク|後編】30代に響く名言続出! 僕たちの「30代」と「仕事論」

映画『愚か者の身分』で共演した北村匠海、林裕太、綾野剛。年齢は異なっても、「30代」が重要な時期であるという考えは共通しています。いま30代を生きるすべての人に響く、メッセージ&トーク!

泥臭くはいつくばって生きている姿が、誰かにとって逃げ込む場所になる

北村匠海さん27歳、林裕太さん24歳、そして綾野剛さん43 歳。年齢は異なれど、映画『愚か者の身分』での共演をとおして、ひとつの「共犯関係」が生まれたといいます。信頼関係が伝わってくる3人の素顔にフォーカスしたトークの後編は、オフの過ごし方からスタート。

前編はこちら>

ふわトロのオムレツを練習中なので、待っててください(林)

映画『愚か者の身分』は、3人それぞれの3日間の出来事を描いた物語。濃厚で予想外の展開は、いっときも目を離すことができません。

――では、ちょっと映画から離れて、みなさん「3日間」あったらどう使いますか?

林:ディズニーランドで3日間! 飽きるまで遊んでみたいです。

綾野:素敵だね!

北村:すごいなぁ。僕は、森にでも住みます。川の横にテントを張って、コーヒー飲んで、知り合いの畑から野菜をもらって…。って、これだから「よくない」んですよ。

綾野・林:(「よくない」?)

北村:本当はいろいろ行きたいんですよ、僕だって。でも言えない。素直に「行きたい」って言えるような人間はいいなって思います。

綾野・林:(笑)

綾野:僕も森に行って、ロッジでみんなとゆっくり過ごしたいな。一緒に風呂入って、寝て、仕事の話もそうじゃない話もたくさんして。そこで生まれる言葉や人生観、企画やアイディアは、すぐに形にならなくても、自分たちの大事な蓄積になる。だから、話す時間をつくりたいんです。

――映画では、北村さん演じるタクヤが料理をふるまうシーンも見られます。ではみなさんが、友達に作るとしたらどんな料理を選びますか?

綾野:手羽先のコーラ煮です。

北村:料理は好きでいろいろ作るけど、やっぱり豚肉のビール煮がおいしくて好きかな。

林:うまそう! 僕は…明太子パスタなら作れます。

綾野・北村:ははは! いいね! みんな、そこを通るよね、明太子パスタ。

林:はい、今そこ通ってます。いつか、ふわトロのオムレツを振る舞いたいですけど、今練習中なので、待っててください。

30代は、「本能的なフルスイング」までの準備期間(綾野)

――Oggi読者は働く30代のみなさんです。3人が考える「30代と仕事」についてお聞かせください。

北村・林:そうだな~(考える)。

北村:僕と裕太が20代で、剛さんが今…

北綾野:43歳。30代のときは、とにかくフルスイングして「本能的なフルスイング」までの準備期間だったかな。

北村・林:ほぅー。

北村:そうなんですね。僕は2年後に30になりますけど、もうフルスイングしてます。

綾野:それこそが、「やりきる」匠海らしい。40代に入ると、肉体的にも精神的にも変化してくるけど、そうなるとわかっていれば、30代のうちにたくさん準備できる。それは絶対40代以降に効いてきます。

北村:ちょうど先日、この先のスケジュールを打ち合わせていたんですけどね。いつどんな仕事をして、どんなことを仕掛けて…と。でも僕自身は、準備期間として21歳ぐらいから自分が役者として何を成すか、何と出会うかを考え続けてきて。今はその集大成というか、回収時期みたいなイメージです。だから、剛さんが僕のことを「やりきってる」って言うのを聞いて、見透かされたようで恥ずかしかったです。とはいえ、計画したことがその通りになるものでもなくて。全部計画通りにいったら、つまらない。だからこそ、起こることを楽しめているんだと思うし。その先の30代は…、心地よくいられたらいいなと思います。まわりには、案外「老いたくない」という人がたくさんいて、それもわかるし悪いことではないけれど。僕は本当に30代が楽しみで楽しみで仕方ないんです。

林:僕はもうすぐ25ですけど、30代は何かを背負い始める時期なのかなと。20代はいろんなことに挑戦するし、何をしても自己責任だと思うけど、徐々にそうもいかなくなる。いろんな人の期待を受け止め、責任を背負い、自分の行動が “自分のため”だけじゃなくなるのが、30代なのかなって思ってます。

北村:25歳がいちばん芯食ったこと言ってる!

林:(照れる)

林裕太(マモル役)、北村匠海(タクヤ役)、綾野剛(梶谷役)

エンタメは、誰にとっても逃げ場になる(北村)

3人がフルスイングしまくって、命を削って、今の自分を出しきった映画『愚か者の身分』。それぞれのキャラクターも生き様も、そして伝わってくるメッセージもさまざまだけれど、それだけに重層的で見応えたっぷり。そうやって仕上がった本作が発するメッセージを、3人それぞれの言葉で締めくくってもらいました。

林:この映画からは、「こんなふうに生ききれたら」という、ひとつの理想が感じ取れます。しょせん理想じゃないかと思うかもしれないけど、理想を見るからこそ人生をよくすることができる。そんなメッセージを素直に感じ取ってほしいし、考えてほしいなと思います。

北村:エンタメは、誰にとっても逃げ場になる。そして僕らの仕事は、その逃げ場をつくること。それがなかったら、この時代生きにくくて仕方ないですから。『愚か者の身分』は、決してお手本になる3人ではないけれど、泥臭くはいつくばって生きている姿が、誰かにとって逃げ込む場所になるんじゃないかと思います。そして、映画から何かを感じて、何かをもって帰れる。そんな作品です。

綾野:かつてはフィクションだと思っていたこの手の話が、今はすぐ近くで現実に起こっている。その深刻さを感じながら、自分も世界と、他者と、「つながる」という映画ならではの体温も感じられます。ぜひ、誰かと一緒にそのひとときを共存してください。

映画『愚か者の身分』

映画『愚か者の身分』
タクヤ(北村匠海)とマモル(林裕太)はSNSで女性を装い、身寄りのない男たちから言葉巧みに個人情報を引き出して戸籍売買を行っている。劣悪な環境で育ち、気づけば闇バイトを行う組織の手先となっていた彼らだったが、時には馬鹿騒ぎもする普通の若者だった。タクヤは自分が闇ビジネスの世界に入るきっかけとなった兄貴的存在の梶谷(綾野剛)の手を借り、マモルとともに裏社会から抜け出そうとするが……。
愛を知らずに育った3人の若者たちが闇ビジネスから抜け出そうとする3日間の出来事を、3人それぞれの視点を交差させながら描き出す。

2025年10月24日全国公開
オフィシャルサイト https://orokamono-movie.jp/

北村匠海
きたむら・たくみ/1997年生まれ、東京都出身。2008年『DIVE!!』で映画デビュー。2011年に4人組バンド「DISH//」を結成し、メインボーカルとギターを担当。『君の膵臓をたべたい』(2017年)で第41回日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ数々の新人賞を受賞。主な映画出演作に『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年)、『勝手にふるえてろ』(2017年)、『春待つ僕ら』(2018年)、『十二人の死にたい子どもたち』『君は月夜に光り輝く』(2019年)、『思い、思われ、ふり、ふられ』『さくら』『アンダードッグ』(2020年)、『東京リベンジャーズ』シリーズ、『明け方の若者たち』(2021年)、『とんび』(2022年)、『スクロール』『法廷遊戯』(2023年)、『悪い夏』(2025年)などがある。短編映画『世界征服やめた』では、監督・企画・脚本を手がけたことでも話題に。2025年9月までNHK連続テレビ小説『あんぱん』でアンパンマンの作者・やなせたかしさんをモデルとした柳内嵩(やないたかし)を演じた。

林 裕太
はやし・ゆうた/2000年生まれ、東京都出身。2020年に俳優デビューし、映画『草の響き』(2021年)や配信ドラマ『17.3 about a sex』(2020年/ABEMA)、WOWOW『ソロモンの偽証』(2021年)などに出演。2022年には映画『間借り屋の恋』で映画初主演。以降、映画『少女は卒業しない』『逃げきれた夢』『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』『緑のざわめき』『ロストサマー』(2023年)、『ブルーイマジン』『HAPPYEND』『オアシス』(2024年)、NHK連続テレビ小説『虎に翼』(2024年)、ドラマ『御上先生』『なんで私が神説教』(2025年)など、数多くの作品に出演。

綾野 剛
あやの・ごう/1982年生まれ、岐阜県出身。2003年にドラマ『仮面ライダー555ファイズ』で俳優デビュー。以降、映画『クローズZERO II』(2009年)、『GANTZ』(2011年)、『るろうに剣心』(2012年)、『新宿スワン』(2015・2017年)、ドラマ『Mother』(2010年)、NHK連続テレビ小説『カーネーション』(2012年)、『最高の離婚』(2013年)、『コウノドリ』シリーズ(2015・2017年)など話題作に次々と出演。映画『横道世之介』『夏の終わり』(2013年)で第37回アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年の主な出演作に映画『ヤクザと家族 The Family』『花腐し』(2023年)、『カラオケ行こ!』『ラストマイル』(2024年)、『でっちあげ~殺人教師と呼ばれた男』(2025年)など。

衣装協力(林さん分)/ジャケット¥132,000・パンツ¥41,800(DRESSEDUNDRESSED tel:03-6379-1214)

撮影/田形千紘 スタイリスト/TOKITA(北村さん)・ホカリキュウ(林さん)・佐々木悠介(綾野さん) ヘア&メイク/佐鳥麻子(北村さん)・佐々木麻里子(林さん)・石邑麻由(綾野さん) 取材・文/南 ゆかり

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