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新しい挑戦を前向きに捉える人にぴったりの言葉、「進取果敢」。職場や習い事、恋愛でも使われるこの四字熟語は、目標に向かって一歩踏み出す姿勢を表していますよ。この記事では「進取果敢」の意味や語感、活用シーンを解説していきます。
「進取果敢」とは? 意味と読み方を確認しよう
前向きで行動的な印象のある、「進取果敢」という言葉。その意味や成り立ちを知ると、より使いやすくなるかもしれません。

「進取果敢」の意味と読み方
「進取果敢」は「しんしゅかかん」と読みます。自ら進んで新しいことに挑戦し、迷わず行動に移す姿勢を表す言葉です。
周囲の目や失敗を恐れず、一歩踏み出そうとする人の前向きな心持ちをあらわしています。新たな環境や課題に向かっていくときに、この四字熟語が用いられることが多いでしょう。
「進取果敢」の成り立ちは?
「進取果敢」は、「進取」と「果敢」という二つの言葉から成り立っています。
しん‐しゅ【進取】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
みずから進んで物事に取り組むこと。「―の気性に富んだ人」
か‐かん〔クワ‐〕【果敢】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
[形動][文][ナリ]決断力に富み、物事を思いきってするさま。「―な行為」「勇猛―」
[派生]かかんさ[名]
この二語を合わせることで、「積極的に取り組み、ためらうことなく実行する」という意味合いが生まれています。
「進取果敢」を使った例文を見てみよう
「進取果敢」は、ビジネスや人間関係、学校生活などさまざまな場面で活用できます。以下では、具体的な例文といもに使い方を解説をしていきましょう。
進取果敢な姿勢が、彼女の評価を高めた
この文では、周囲に先んじて行動したことで評価されたケースを指しています。自分の役割以上のことに挑戦する姿勢が、前向きにとらえられていますよ。

彼は、進取果敢に新規プロジェクトに対して取り組んでいる
この例では、新しい業務に対して積極的に関わる様子が描かれています。前向きに取り組んでいる点が強調されていますね。
進取果敢な人材こそ、今の時代に求められている
この一文は、現代社会で重視されている行動力や自発性を「進取果敢」という言葉で表しています。変化の多い環境で、即応的に動ける人材の価値が強調されていますよ。
「進取果敢」の類語や言い換え表現は?
状況やニュアンスによっては、「進取果敢」以外の言葉のほうがしっくりくることもあります。ここでは、似た意味を持つ表現を見ていきましょう。
勇猛果敢(ゆうもうかかん)
勇気があり、物おじせずに行動できるさまを表します。困難な場面でも積極的に前に出ようとする姿勢が、この言葉には込められているようですね。
剛毅果断(ごうきかだん)
意志が強く、迷いなく行動できる性格を表す言葉です。しっかりとした芯を持ち、簡単には動じない人に対して使われます。
「進取果敢」を英語で表すと?
「進取果敢」を英語表現するなら、“enterprising”が適しているでしょう。

enterprising
“enterprising”は、「進取的な」「積極的な」という意味を持っています。例えば、“He’s an enterprising young entrepreneur.”(彼は進取果敢な若い起業家だ)という表現が可能です。
参考:『プログレッシブ英和中辞典』(小学館)
ビジネスシーンや恋愛にも使える?「進取果敢」の使い方
仕事の場面では、状況を見て自分から動ける人は信頼されやすいものです。「進取果敢」は、そんな積極性を表す言葉として使われます。
恋愛においても、思い切った行動がいい印象につながることがあります。恋みくじに「進取果敢」とあれば、「迷わず動いてみては?」というメッセージかもしれません。勇気ある一歩が、新しい関係の始まりになることもあるでしょう。
最後に
「進取果敢」という言葉には、内にある勇気や、未来を切り開こうとする意志が込められているように感じられます。控えめな表現が好まれる日本語の中でも、この四字熟語は前向きな力を表現するのにぴったりの言葉です。新しい挑戦に向き合いたいとき、そっと背中を押してくれる一言になるかもしれません。
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