今こそ、インテリアのセンスを磨きたい
いつもせわしなく働く私たちを癒やしてくれるのは、「心が落ち着く」「好き! が詰まった」「テンションが上がる」帰りたくなるおうち。生活様式の変化とともに、より大切なものになった、おうち時間。部屋ひとつだけでも、いや、ひとつの部屋の片隅だけでも、いやいや、その片隅にあるテーブルの上だけでもいい。
ふとした瞬間に気分が上がる、自分にとって心地よい空間がひとつあるだけで、私たちの毎日はもっともっと楽しくなるはず! 自分らしさと好きなもの=パワーの源がすべて詰まっている自分のスペース。「まるっと同じ」はできなくても、センスの取り入れ方は真似できる!
真似したくなる素敵なおうちの「リビング・ダイニングルーム」
「センスがいい!」と編集部で評判のOggiスタッフやブランドプレス、オッジェンヌたち。皆さんが暮らすおうちの一部分——いろいろな〝半径2メートル内〟を拝見します!
エディター・今村紗代子さん宅
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「椅子やテーブル、照明など家具のほとんどがヴィンテージ。夫の趣味で買い集めてきたものたちなのですが、長く使い込まれてきたアイテムならではの味わいがあり、とても居心地がいいんです。
ファッションも家もスタイリッシュすぎるのは気恥ずかしくて落ち着かない。そんな夫婦なので、きれいにまとまりすぎていないところも我が家らしいかなと感じます。ただ、自然体でありながらもほっこりしないよう、空間のベースになっているウッドに黒を効かせるよう心がけています。…といっても、気がついたらこうなっていたというポイントなのですが(笑)」
味わい深いヴィンテージ家具が、心地よさを生み出す
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「〝レ・クリント〟の折り紙のような照明、ボーエ・モーエンセンのレザーソファ、そして壁際に置いている〝トーネット〟のチェアが特に好き。目に入るたびアガります」
スタイリスト・渡辺智佳さん宅
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「我が家の方針は『モノは出さない・増やさない』。見せる収納は苦手なので、とにかくモノは少なく、あるものは隠してすっきりとした空間をつくるようにしています。
キッチンは背面を造り付けの収納に。家電類を隠すことで、ダイニングの見え方もすっきりと。そんな今、気に入っているのはリビングの超短焦点プロジェクター。空間で少し浮いていた黒いテレビを思いきって処分しました!」
「モノは出さない、増やさない!」がすっきり空間の合言葉
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「ダイニングのチェアは日々使う2脚のみ。来客時はテーブル下にすっきり収まるベンチを活用しています。その分、テーブルは脚が印象的な〝Knoll〟を選び、適度な存在感を」
オッジェンヌ・大下莉奈さん宅
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「落ち着いたシックな雰囲気だけど、クールになりすぎない…そんな空間を目指しています。そこで購入したのが〝カリガリス〟のダイニングテーブル。天板は最近のトレンドでもあるセラミックなのですが、裏面はガラスの二重構造で丈夫かつ見た目も重くなりすぎません。そして脚はクロスデザインが特徴的なウッド。焼き物であるセラミック、そしてウッドの質感が、空間に自然な温かみをもたらしてくれるんです」
お気に入りのこだわり家具が理想の空間づくりのポイント
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「ダイニングテーブルの天板は床色に合わせて、空間に統一感を。また、雑然としがちなキッチンは冷蔵庫や食器棚も隠せる扉をつけ、リビングに生活感が出ないようにしました」
アパレルPR・藤野かりんさん宅
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「空間全体のカラーはモノトーンとブラウン系に、そしてソファテーブルとダイニングテーブル・ダイニングチェアはチーク材でそろえたヴィンテージ家具に…。リビングとダイニングは落ち着いて過ごせる空間にしたくて、統一感となじみのよさを意識しています。
家具の中でもボリュームがあるソファは、あえてファブリックや脚が目立たないデザインに。とにかく部屋によくなじむものを〝無印良品〟で選びました」
色と素材で統一感を出して心落ち着くスペースに
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「心地よい光がたっぷりと入る、二面採光の窓。その下に造作棚をつくりました。お気に入りのインテリアやオブジェを飾ったり、建築の本を並べたり…大好きな趣味のスペースです」
スタイリスト・川上さやかさん宅
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「子供が生まれて生活が大きく変わったことをきっかけに、リビングも変化。ガラスのテーブルをお休みさせるなど、危険なく掃除しやすいように…と現実的に考えていった結果、とてもミニマルな空間になりました。
今までは床置きなどしてディスプレイしていた大判の写真集たちも、いろいろとカスタマイズできて便利な〝USM〟のボードに収納。スペースに合うよう、採寸をしてつくってもらったお気に入りです」
生活の変化に合わせて、よりシンプルな空間に
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「部屋の雰囲気を左右するソファ。生地感、フォルム、脚の形…すべて納得できるものをインテリア家具専門店『RAM』のオリジナルで発見。動線を邪魔しないストレートタイプに」
2025年Oggi3月号「今こそ、インテリアのセンスを磨きたい」より
構成/旧井菜月、須藤由美
再構成/Oggi.jp編集部