共働きで料理をしない背景・理由
共働きを理由に料理をしないカップルにありがちな現実的な背景を見ていきましょう。
♦︎時間的余裕のなさ
共働き家庭では夫婦ともに仕事が忙しく、帰宅時間が遅くなりがちな現実も。時間的な事情で、買い物や料理にかける時間や労力を確保するのが難しいケースも少なくありません。
また仕事以外の限られた時間を育児や掃除などの他の家事に使う必要もあるために、どうしても料理が後回しになる事情もあるでしょう。
♦︎料理のスキルがない
どちらも料理が苦手または好きではない夫婦だと、そもそも「料理」というものに対して積極的に取り組む意欲が低いものです。
ただでさえ仕事に追われている毎日を送っているなかで、改めて料理を習ったり学んだりといったスキルを習得するだけの労力を割けない事情もあるでしょう。
♦︎ライフスタイルの多様化
外食やテイクアウト、デリバリーサービスも普及している現代においては「料理は自分で作るものではなく、プロに作ってもらうもの」という価値観をもつ人もいます。
また家事代行サービスを利用して料理を外注することも容易な時代なため、時間を有効活用するために料理をしないと決めている家庭もあるでしょう。
料理をしない夫婦のメリット3選
料理をしないスタイルには、メリットもデメリットも存在します。まずは「料理をしない」と決めている夫婦におけるメリットを解説します。
♦︎時間とエネルギーを節約できる
料理をする行為には、買い出しも含めて大きなエネルギーと時間がかかります。「料理はしない」と決めることで、これらの時間とエネルギーを大幅に節約できるのは忙しい人ほどメリットでしょう。
家庭での料理に費やす時間を仕事や趣味、リラックスなどの時間に充てられ、自分の理想とする時間の使い方がしやすい側面もあります。
♦︎プロの味を楽しめる
外食やテイクアウト、デリバリーや家事代行などを活用すると、プロによって調理された料理を楽しむ機会が増えます。
また食材や調味料を自分で揃える手間も不要なので、そのときに「食べたい」と思った料理をバリエーション豊かに選べるのも魅力でしょう。食べたいときにすぐ食べたいものを食べられる環境にいると、食におけるストレスが減りやすいのも利点です。
♦︎効率的に家事分担しやすい
夫婦ともに「料理をしない」と決めてしまえば、双方が分担する家事がひとつ減ります。
料理にまつわる家事は、買い出しから下ごしらえ、調理や片付け… と幅広いので、料理をしないことで夫婦双方の日常的な負担が減り、料理以外の家事や役割分担に集中しやすくなるでしょう。
料理をしない夫婦のデメリット3選
一方、料理をしないことによるデメリットも存在します。
♦︎コストがかかる
外食やデリバリーを多用すると、家庭料理よりも食費が高くなる傾向にあります。
また、たまに家庭で自炊をしようとすると調味料から始まって全てを買い揃える必要があり、ひとつの料理をつくるのに材料費が多くかかりやすいデメリットもあるでしょう。
♦︎健康面への不安が拭えない
外食や加工食品が中心の食生活になってしまうと、栄養バランスが偏る可能性があります。
家庭料理ではどんな食材を使っているのかがわかりやすい反面、外食では原材料や産地がわからないものを食べるケースも多いでしょう。
♦︎家族内におけるコミュニケーションの減少
外食がメインの夫婦は、夫婦で食事をせずに職場の同僚や取引先などと外で食事を済ませてから帰宅するパターンも少なくありません。
家族で一緒に料理をしたり食卓を囲んだりする「家族団らん」の時間が減ることで、家族や夫婦のつながりが薄れるリスクは決して低くないでしょう。
「平日だけ料理をしない」という選択もある
共働き夫婦が料理をしないライフスタイルを選択することは、必ずしも悪いことではありません。
しかしデメリットもある点を考慮すると「一切料理をしない」と決めるのではなく、夫婦間で柔軟な選択をするのも一案です。
たとえば平日は料理をしないと決めていても、週末だけは料理を楽しむスタイルを取り入れるのも方法のひとつ。
大切なのは夫婦や家族で納得のいく形を見つけていくことです。家族が健康的で快適な暮らしを送れるように工夫をすることが、家庭の円満を保つ秘訣にもなるのではないでしょうか。
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。