Oggi.jp

おしゃれもキャリアも。働く女性のWebメディア

line instagram TikTok X facebook search

フリーワードで検索

人気のキーワード

  1. トップ
  2. 働く
  3. 先輩インタビュー
  4. アクサ・ホールディングス・ジャパン 常務執行役員のバッグの中身「五感を満たすアイテムで自分自身のバランスを整える」

WORK

2024.12.22

アクサ・ホールディングス・ジャパン 常務執行役員のバッグの中身「五感を満たすアイテムで自分自身のバランスを整える」

キャリアアップを目指すOggi世代に向けた連載「Road to 役員 ~働く私たちが先輩に聞きたいこと~」。活躍する先輩たちの成功や失敗、そこから得た知識やスキルが、今よりもっと素敵な自分に出会うヒントになるはずです。第4回は、アクサ・ホールディングス・ジャパンで常務執行役員を務める川野多恵子さんが登場。後編は持ち物やファッションのこだわりなど、プライベートな部分が垣間見えるお話を中心にお届けします。

連載「Road to 役員 ~働く私たちが先輩に聞きたいこと~」vol.4: アクサ・ホールディングス・ジャパン 常務執行役員兼チーフヒューマンリソースオフィサー 川野多恵子さん【後編】

大企業の中で役員、取締役など責任ある立場で働く女性の方にインタビューする連載「Road to 役員 ~働く私たちが先輩に聞きたいこと~」。今後さらにキャリアアップしたい、上を目指したいと考えるOggi世代のロールモデルとなるような女性たちにお話を伺います。

第4回は、アクサ・ホールディングス・ジャパンにて、常務執行役員兼チーフヒューマンリソースオフィサーとしてご活躍中の川野多恵子さんにお話を伺います。

インタビュー前編:「従業員が全力で力を発揮できるよう環境を整えることが私の使命」アクサ・ホールディングス・ジャパン 常務執行役員 川野多恵子さんの哲学

インタビュー後編では、いつも持ち歩くアイテムからファッションへのこだわり、さらには公私ともに進化し続けられる秘訣についてお伺いしました。

バランスを保つための「五感」を意識した持ち物

川野多恵子さんの愛用バッグ
▲チャームはバッグに合わせて付け替えるこだわり

Oggi編集部(以下同)――バッグに付いている可愛いチャーム、とても素敵ですね! どちらのものですか?

川野多恵子さん(以下敬称略): ありがとうございます。これは東北復興支援のために立ち上げたプロジェクトから生まれたもので、宮城県南三陸町の縫製技術者の方々がデザイナーさんとコラボレーションして作られたものと聞いています。見た目が可愛いだけでなく、背景にあるストーリーも素敵だなと思って使っています。

――バッグとの組み合わせもおしゃれですね

川野:ありがとうございます! バッグはラルフローレンのものなんですが、たっぷり入る容量と色合いのビンテージ感が気に入って愛用しています。このチャームを付けることで、自分らしさをプラスできるところも気に入っていますね。

――大きなバッグをお持ちですが、中にはどんなものを入れていらっしゃいますか?

川野多恵子さんの私物
▲懐紙、香水、ボールペン、イヤホン。川野さんこだわりの「五感グッズ」

川野:仕事ではデスクワークや頭を使うことが多いので、それだけだとバランスを取るのが難しいなと感じることもあります。だから、五感を刺激するものを持ち歩いているんです。たとえば香水は、リモートワークでも使うくらい香りが好きなので、気分を整えるために持ち歩いています。

あとは季節ごとの懐紙も必ず入れています。見るだけで美しいですし、実用的でもあります。それから音楽を聴くときのイヤホン。音質が好みに合うので、ボーズのイヤホンを愛用中です。あとは書き心地の良いボールペンも欠かせません。

香りや音、美しいものを目で見ること、触れるものの心地よさ――こういった五感への刺激が、自分自身のバランスを整えてくれる気がします。何を持ち歩くかって、単なる実用性以上に、精神の安定にもつながっているのかもしれませんね。

川野多恵子さん

職人技が光る、美しい時計と着物

――休日はどのように過ごされていますか?

川野:普段はマルチタスクでいろいろなことを同時進行で進めることが多いんですけれど、休日は一つのことに集中する時間を大切にしています。お茶の稽古は静謐な空間で掛け軸や季節の設えを感じながら、その場に集中できるのがとても心地よくて。普段とは違う頭の使い方ができるところが、私にとって癒やしの時間になっています。

稽古は月に3回くらいで、時間があるときは着物を着て通っています。着物も好きで、身につけると自然と背筋が伸びる感じがしていいですね。

着物を着ている川野多恵子さん

――着物はご自身で着られるんですか?

川野:はい、自分で着ます。着物を着て美術館に行ったり、少し特別な時間を楽しむこともありますね。

着物を着始めたのはアラフォーぐらいのときです。母から譲り受けた着物がずっと眠っていたのですが、30代後半で改めて広げてみると、その手仕事の美しさに感動して。「こんなに綺麗なものがあったんだ」と思って、着てみたい気持ちが湧きました。それから着付けを習って、自分で着られるようになりました。

着物とも通じるところがあるのですが、手仕事の美しさに感動するといえば、この時計もそうなんです。

――どちらの腕時計ですか?

川野多恵子さんの手
▲「A.ランゲ&ゾーネ」の時計

川野:これは「A.ランゲ&ゾーネ」というドイツの歴史あるブランドの時計です。機械式時計の世界を知る中で、グループブランドのスイスの工房などへ訪れる機会もあり、職人さんたちがミリ単位のパーツを手作業で組み上げる様子を見て、感動しました。

特にこの時計は、一度組み立てた後、動作確認のためにもう一度分解して再組み立てするという「二度組み」の工程を経ているんです。その細やかさと、自社製ムーブメントへのこだわりが本当に素晴らしくて。

裏側の美しさも魅力的で、時計の中の世界がアートのように感じられます。これは本当に思い切って購入したもので、いずれ息子に譲るつもりです。時計は私にとって、一番のこだわりアイテムです。

「場所・メッセージ・心地よさ」3つのファッション軸

川野多恵子さん

――ファッションへのこだわりについて教えてください

川野:こだわりは3つあります。一つ目は、その場にふさわしい服装かどうかです。これは相手へのリスペクトにもつながりますし、TPOを意識することが大切だと思っています。

二つ目は、自分が発するメッセージと服装がぶれないことですね。例えば、若手社員とのメンタリングの会では、柔らかさや親しみやすさを感じてもらえるよう、明るい色やベージュなどの服を選ぶことが多いです。視覚的な印象と自分が伝えたいメッセージを一致させることで、その場の空気感を作ることができると思っています。

三つ目は、心地よさです。体に合った服を着ることで、自分自身がリラックスできますし、自然体でいられる気がします。例えば、洋服を購入する際は、自分の体にフィットするようにピンを正確に打ってくれるお店を選んでいます。右腕と左腕の長さが微妙に違うことまで覚えてくれているところで直してもらうことで、着心地が格段に良くなるんです。

この3つが私にとってファッションの大切なポイントですね。

――3つのこだわりは昔から変わらないものですか?

川野:昔はどちらかというと、その場にふさわしいかどうかというTPOに注力していたと思います。ただ、メッセージを発信する立場になるにつれて、「見た目で相手の受け取り方が大きく変わる」と実感する場面が増えてきました。

ジャケットは必ずといっていいほど着ますが、その色やスタイルで自分のメッセージが伝わりやすいよう工夫するようになったのは、やはり後から加わった感覚ですね。

さらに、心地よさを重視するようになったのも後からです。昔はそこまで細かく考えていませんでしたが、今では自分が着て心地よいと感じられる服を選ぶことで、自然体でいられるということに気づきました。ファッションへの意識が少しずつ進化してきた感じです。

川野多恵子さん

――洋服コーディネートは朝決めますか? それとも前日の夜のうちに決めておきますか?

川野:夜に決めます。朝は本当にバタバタで、お弁当を作るのに追われてしまうので、服を選んでいる時間なんて全然ないんです。着替えに使う時間はせいぜい5分程度(笑)。だから夜のうちにしっかり決めておきますね。

――川野さんがバタバタされている姿がまったく想像できないのですが……(笑)。

川野:もう朝は戦いですよ(笑)。とにかく息子のお弁当を仕上げることが最優先。そこに全力を注いでいるので、身支度は効率よくパッと終わらせられるよう、準備を整えておく感じですね。

自ら動き、学び、経験を重ねる大切さ

――仕事だけでなく、ファッションや考え方に至るまで、常に進化し続けていらっしゃる印象ですが、その秘訣は何でしょうか?

川野:進化し続けるためには、やっぱり自分自身が常にインプットし続けることが大切だと思います。どんなキャリアのステージにあっても、学びを止めずに続けることを意識していますね。

ステージごとに必要な情報や知識は変わるかもしれませんが、自分が取り組んでいることの周辺に興味の範囲を広げたり、さらに深く掘り下げたりすることで、新しい発見や成長につながるんです。それが最終的には自分自身の財産になると感じています。

フランスの景色
▲フランスで行われたリーダーシップトレーニング

これはフランスの森で行われた、アクサグループのグローバルリーダーが集まるリーダーシップトレーニングのときの写真です。4日間ほど滞在して、自然と向き合いながら自己内省を深めるプログラムだったのですが、外でのアクティビティも多く、チームで森の中を歩きながらさまざまな体験を通じて学びました。

フランスだけでなくスペインや他の国々からも参加者が集まり、多様なバックグラウンドのリーダーたちと一緒に学ぶ機会は本当に貴重で、いつもと違うトレーニングによって、少しまた成長できたのではないかと思います。

川野多恵子さんのフランス研修時の写真
▲左から2番目が川野さん

――そうすると、Oggi世代が意識してやっておくべきことは、「学び続ける」ことになるのでしょうか?

川野:そうですね。「学び続ける」ことがひとつ。そして、それと同じくらい重要なのが、早いうちから必要な経験を積んでいくことだと思います。結局、仕事の中核となるスキルや知識があってこそ、そのポジションで力を発揮できるようになりますから。

そのためには、自分がどのような経験を積むべきなのかを具体的にイメージし、それを周囲に示していくことが重要です。最近では、企業側も若い人材のポテンシャルを見出し、早い段階で経験を積ませる取り組みや研修に力を入れていますが、やはり自分自身が「こうなりたい」「このスキルを身につけたい」という主体的な意思を持ち、それを上司や人事に伝えることが必要だと思います。

もちろん、会社側から「これをやってみない?」と声がかかることもありますが、自分から積極的に発信することで、チャンスをつかみやすくなるのではないでしょうか。自分の主体性を示し、それを周囲と共有することが、キャリア形成においてとても大切だと思いますね。

――やりたいことや目標が見つからないときは、どうしたら良いと思いますか

川野:私自身も、仕事を始めたばかりの頃は、目標がイメージできなかったんです。それは、単純に自分が周りを知らなかったからだと思います。だから、やりたいことが見つからないときは、まずいろいろな話を聞いてみることが大切

知らないままでは選択肢を見つけにくいものですが、少しずつ知識を広げていくことで自然と自分らしい道が見えてくるはずです。焦らず、自分のペースで世界に触れながら歩んでいけば、その一歩一歩がきっと未来の自分をつくる力になると思います。自分を信じて、まずは小さな一歩を踏み出してみてくださいね。

川野多恵子さん

川野 多恵子さん
アクサ・ホールディングス・ジャパン 常務執行役員 チーフヒューマンリソースオフィサー

幼少期から学生時代までの約15年間をアメリカで過ごす。慶應義塾大学を卒業後、マギル大学大学院にて経営学を学び、スウェーデンへの留学を経て修士課程修了。コーンフェリーやメリルリンチ、ステートストリート、リシュモンなど欧米系の企業において、人事部門の要職を歴任。2021年10月より現職。

撮影/黒石あみ ヘア&メイク/広瀬あつこ  取材・文/篠原亜由美

▶あわせて読みたい

Today’s Access Ranking

ランキング

2025.01.09

編集部のおすすめ Recommended

Follow Us!

Oggiの公式SNSで最新情報をゲット!

メールマガジン登録はこちら

最新記事のお知らせ、イベント、読者企画、豪華プレゼントなどへの応募情報をお届けします。

【消費税の価格表記について】 記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年4月以前の記事に関しては税抜表記の場合もあります。

Feature

スマートフォンプレビュー

LINE公式アカウント 友だち募集中

働くすべての女性に向けて、
今すぐ役立つ「ファッション」「ビューティ」「ライフスタイル」
情報をお届けします。