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「結婚を前提に付き合ってください」とはどんな意味?
交際を申し込むときにただ「付き合ってください」ではなく「結婚を前提に付き合ってください」と口にするときには、これから始まる恋愛関係に「将来的な結婚を視野に入れて考えたい」といった真剣な気持ちがあることを伝えたい意思が含まれています。
単なるデートや軽い付き合いではなく、結婚を意識した関係を築きたい、結婚を目指してお互いをもっとよく知っていきたいという心理もあるでしょう。
この言葉の背景には、結婚に向けてお互いの価値観やライフプランをしっかり共有していきたいという思いがあり、婚活中など「結婚を真剣に考えているパートナー」を求める場合に使われることが多い傾向です。
「結婚を前提に付き合ってください」と言われたときに考えたいこと
結婚前提の交際を申し込まれたときには、軽い気持ちで流されるようにOKするのは控えたいもの。これからの将来を一緒に過ごしていける相手なのかをある程度は見極めてから返事をするといいでしょう。
「結婚を前提に付き合ってください」と言われたら、返事をする前に考えておきたいことを解説します。
♦︎自分の気持ちも固まっているかを確認する
結婚は人生の一大イベント。ですので、相手だけでなく自分の気持ちがしっかりと固まっているかどうかを考えることも大切です。
結婚への焦りや周囲のプレッシャーで判断して、好きになれそうにもない相手や信頼できないかもしれない人にOKの返事をしてしまうと、あとでトラブルを招くリスクも…。
確信まではいかなくても「この人となら結婚してもいいかもしれない」と少しでも思える相手でなければ、相手が結婚を前提としている以上は安易にOKすべきではありません。
♦︎相手が本当に結婚を考えているのかを見極める
口では「結婚を前提に」と言っていても、内心では結婚について真剣に考えていない場合もあります。
気持ちを伝えてきた相手に本当に結婚願望があるのか、真剣に結婚を意識しているかを見極めることも重要です。
結婚よりも仕事に集中したい雰囲気があったり結婚の時期について考えていない様子があれば、「結婚前提」と言いながらも実際に付き合ってみたら結婚へと進まない交際になるリスクが潜みます。
♦︎価値観や将来設計を確認する
結婚生活ではお互いの人生観や価値観、ライフプランが大きく影響します。
住みたい地域や仕事のキャリアプラン、家族との関わり方など、いざ結婚となると擦り合わせなくてはいけないポイントも少なくありません。
交際前にすべてのビジョンを共有するのは難しくても、重要なポイントは事前に確認しておくと安心。ここで価値観があまりにも異なることがわかれば、結婚を前提に付き合ったとしてもうまくいかないリスクが高いでしょう。
「結婚を前提としたお付き合い」を始める際に気をつけるべきこと
結婚を前提としたお付き合いを始める際に、あとからトラブルや不満が生じないよう気をつけるべきこともあります。代表的なものを3つ見ていきましょう。
♦︎結婚のタイミングについて
結婚を前提としてお付き合いを始めるときに、ある程度は「結婚の時期」について話し合っておく必要があります。
片方は「結婚は1年後くらい」と思っていて、もう一方が「5年後くらいでいいかな」と考えていれば、お付き合いを始めてから結婚へと進む時期について口論や衝突が生まれてしまうことも。
最初の段階で「交際がうまくいくようなら、だいたいこのくらいのタイミングで結婚したいね」と意思を確認しあっておくほうが無用な衝突を避けやすくなるでしょう。
♦︎相手の家族や友人との関係を知っておく
交際の先に結婚があることを視野に入れるからこそ、早い段階で相手の家族や友人との関係を知っておくことも大切です。
結婚となればふたりだけの世界ではなく、両家や周囲の友人との交流も必要になるため、どんな家族がいてどんな友人とどんな付き合いをしているのかをあらかじめ知っておくことで不安材料を減らせます。
♦︎「婚約」にならないように注意する
「結婚前提の交際」と「婚約」は似ているけれど異なるもの。
もしも客観的に見て婚約状態だと判断されれば、別れるにあたって婚約破棄の慰謝料が生じる場合もあるため、まだ気持ちが定まらないうちには「婚約」はしないほうが無難です。
交際の申込と同時に相手が婚約指輪を渡してくるケースでは、指輪は安易に受け取らず、いったん保留にしてもらったほうがいいでしょう。
交際スタートと同時に客観的事実を伴った婚約状態になってしまうと、もしも別れるとなったときにはドロ沼を迎えるリスクが低くありません。
結婚前提の交際でも別れてしまうケース
結婚を前提とした交際をスタートさせても、残念ながら別れてしまうケースもあります。典型的なパターンを5つ解説します。
♦︎相手の欠点が許せない
最初は気にならなかったクセや行動でも交際をしていくにつれて気に障るようになり、やがて許せなくなるケースもあります。
生活習慣や考え方、趣味など日常生活に関わる部分でのズレが顕著になると、結婚後の生活を不安に思い、結婚へと進まずに破局を選ぶケースも少なくありません。
♦︎家族や親族からの反対
結婚を前提とした交際では、家族や親族に紹介する機会も増えるもの。しかし相手の家族と折り合いが悪かったり親族に結婚を反対されたりといった事情が出てくると、双方の心が揺らぎやすくなるでしょう。
相手の家族との交流に大きな負担を感じることになればそのまま結婚へと進んでも困難が待っていると考えられることから、別れを決意する理由にもなりがちです。
♦︎共同生活や結婚後のイメージがわかない
ふたりで過ごしていても具体的な将来像を描くことができない場合には「本当にこの人と結婚できるのか?」と不安になるもの。
結婚後の生活がイメージできないまま交際が続いていくと「将来が見えない」を理由として別れを選ぶケースもあります。
♦︎結婚への情熱が冷める
結婚前提での交際は安定的になりやすい反面、お付き合いが長くなると結婚前なのに「恋人」から「家族」のような感覚になって情熱が冷めてしまうこともあります。
このまま結婚しても心がときめかないという思いが強くなると、結婚への情熱が薄れてしまって別れを選択するカップルも。
♦︎キャリアや目標の変化
交際をスタートさせてから時間が経つなかで、お互いのキャリアや人生の目標が変わることもあります。
片方が海外で働くチャンスを得た場合には結婚よりもキャリアを優先したい気持ちが強まり、将来のすり合わせが難しくなることも。キャリアの変化によって結婚よりも自分の目標を優先したいと考え始め、交際を解消するケースもあります。
「結婚を前提に付き合ってください」は結婚の約束とは言い切れない
結婚を前提とした交際でも、お付き合いをしていくうちに「なんか違う」「一緒に暮らせないかも」といった判断になり、結婚へと至らないパターンは決して珍しくありません。
実際に結婚をするとなれば、住む場所や収入、仕事のスタイル、家事や生活の分担など、結婚生活における具体的な部分についてもイメージを共有する必要もあるでしょう。
「結婚を前提に付き合ってください」は真剣な交際の申し込みではあるけれど、イコールで結婚の約束とは言い切れない現実もあるのです。
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。