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2024.09.15

学びの場での危険信号!「アカハラ」の具体例と対策方法を解説

アカハラとは、学術の場での嫌がらせを意味します。この記事では、アカハラの現実と対策について紹介します。


こんなにも努力しているのに、どうして心が折れそうになるんだろう… それは、学びの場であるはずの大学や研究機関が、時として学生や研究者を傷つける場所に変わってしまうことがあるからかもしれません。

この記事では、学問の自由を妨げる「アカハラ」の現実と、その対策について紹介します。

「アカハラ」とは? その意味と背景を理解する

「アカハラ」とはどのような意味を持つのでしょうか? 確認していきましょう。

「アカハラ」の基本的な意味

「アカハラ」について、正しい意味を辞書で確認しましょう。

アカデミック‐ハラスメント
《和 academic+harassment》大学内で、権力や地位を利用して教員や学生にいやがらせをすること。アカハラ。

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「アカハラ」は、「アカデミックハラスメント」の略で、学術の場での嫌がらせのこと。具体的には、教授や指導者が学生や後輩に対して、権威を利用して不適切な言動を行うことを意味します。

たとえば、研究内容や進捗に対する過度なプレッシャーや、人格を否定するような発言が例として挙げられるでしょう。

頭を抱える女性
(c) Adobe Stock

「アカハラ」の背景と発生しやすい場面

アカハラは、教育機関における独自の権威構造によって生じる問題です。特に、教授や上級研究者が持つ学術的な権力を背景に、学生や若手研究者の意見が軽視される場面で発生しやすくなるでしょう。

さらに、評価や成果主義が強調される環境では、指導者が過剰な要求をすることがあり、その過程で精神的な負担を強いるケースが見受けられます。こうした状況では、自由な議論が阻害され、独創的な研究の妨げにもつながりかねませんね…。

「アカハラ」と「パワハラ」との違い

アカハラとパワハラは、どちらも権力関係を背景とするハラスメントですが、その発生場所や形態に違いがあります。

パワハラは職場での上下関係や権力を利用した暴言や過度な業務命令が典型的です。一方、アカハラは大学内で、教授や指導者が学問的権威を背景に、研究内容や進捗を不当にコントロールしたり、個人の学問的自由を脅かす行為が中心です。

なお、パワハラに関する詳細は、以下のように記されていますのでご確認ください。

パワー‐ハラスメント
《和 power+harassment》職場などで、職務上の地位や人間関係などの優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、相手に精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させたりする行為。上司から部下に対してだけでなく、先輩・後輩、同僚間、部下から上司に対する行為や、顧客や取引先によるものも含まれる。パワハラ。
[補説]近年、英語にも取り入れられている語。身体的な攻撃(暴行・傷害)、精神的な攻撃(脅迫・名誉棄損・侮辱・暴言)のほかに、人間関係からの疎外(隔離・無視・仲間外れにすること)、業務上の過大または過小な要求、私的な事柄への過度な干渉なども該当する。

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「アカハラ」の事例を知っておこう

アカハラは実際、どのように起こるのでしょうか? 具体的な事例を知っておくことで、問題の深刻さや対策の重要性が明確になります。ここでは、さまざまな場面で発生したアカハラの具体例を紹介します。

(c) Adobe Stock

「アカハラ」の代表的な事例

大学でのアカハラは、学生の学業やキャリアに大きな影響を与える深刻な問題です。アカハラの中から3つの具体例を以下に紹介します。

教育や指導の放棄

学生が指導を求めても、教授が無視する、あるいは最低限の指導しか行わないケースがあるようです。学生は必要なサポートが得られず、研究が停滞したり、学業の進捗が遅れることがあります。

研究やアイデアの盗用

教授が学生の研究成果やアイデアを無断で利用し、自分の業績として発表するケースもあるようです。このような行為は、学生の学術的な権利を侵害し、将来のキャリアにも大きなダメージを与えるでしょう。

単位取得や進級の妨害

教授が不当に学生の単位取得を遅らせたり、進級や卒業を妨げることもあります。そうなると、学生は単位の取得や進級ができず、その後の進学や就職にも悪影響を及ぼします…。

「アカハラ」はなぜ起こる?

アカハラが起こる背景の一つには、大学や研究機関特有の組織構造が挙げられるでしょう。大学では教授が大きな権限を持ち、学生の研究活動や進学・就職にまで影響を及ぼすことが多いため、上下関係が生まれやすい環境だといえます。

また、学生は教授の評価に大きく依存しているともいえます。教授の指示に従わなければ不利な状況になることも考えられるため、問題が表に出にくい面もあるでしょう。

外部のチェック機能が十分に整備されていない面もあるため、学生が孤立するケースも少なくありません。アカハラの抑止には、組織全体の透明性と適切な監督が必要でしょう。

「アカハラ」への対策と予防策

アカハラを防ぐためには、個人と組織の両方で対策を取る必要があります。ここでは、アカハラの予防策と被害に遭った場合の対策について、紹介します。

(c) Adobe Stock

「アカハラ」を防ぐための対策

アカハラを防ぐためには、まず大学や研究機関で透明性のある体制を整えることが求められます。権力の濫用を防ぐ仕組みを作ることが大切です。

また、学生の研究や進級、就職に対する不当な妨害を避けるため、外部の第三者が監督する仕組みを導入することも有効な手立てでしょう。さらに、学生が匿名で相談できる窓口を設けるなど、被害を訴えやすい環境作りも必要です。

「アカハラ」を相談できる窓口

アカハラを受けた場合、まずは大学や研究機関内に設置されたハラスメント相談窓口を利用することが考えられますね。多くの大学では、文部科学省のガイドラインに基づき、専門の窓口や第三者機関が設けられています。多くの場合、学生は匿名で相談することも可能です。

大学の窓口には相談しにくいという場合には、外部機関に相談することも考えられます。弁護士やカウンセラーに相談し、法的な支援を受けるのも一つの方法でしょう。

「アカハラ」を受けたらどうする?

アカハラを受けた場合、まず行うべきは証拠をしっかりと残すことです。具体的な日時、場所、発言内容をメモや録音などで記録し、自分の主張を裏付けるための証拠を集めましょう。信頼できる友人に協力を頼むのもいいですね。

十分な証拠を集めた上で、学内のハラスメント相談窓口や外部機関などに相談してみましょう。

最後に

アカハラは、学生や研究者の未来を奪いかねない深刻な問題です。しかし、適切な対策とサポートを得ることで、その被害を乗り越えることができるかもしれません。大切なのは、一人で悩まず、早めに相談窓口や周囲に助けを求めること。学びの場が本来の意味での「成長の場」であり続けるために、私たち一人ひとりが意識を持ち続けることが求められていますね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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