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2024.08.25

「フラッグシップ」とはどんな意味? 実例やハイエンドとの違いを解説

「フラッグシップ」とは、「そのグループの中で、最も重要なものや優秀なもの」のこと。ビジネスでは、その企業を代表する製品やサービスのことで、企業ブランドを決定づける役割を果たします。本記事では混同しやすい「ハイエンド」との違いを含めて、「フラッグシップ」について詳しく解説します。

「フラッグシップモデル」とか「フラッグシップショップ」という言葉を聞いたことがありますか? それは、その企業が一番力を入れている製品や店舗のこと。それだけに、具体的な商品名やブランド名を聞けば、きっと誰もが知っているものばかり。

本記事ではそんな、「フラッグシップ」について理解を深めていきましょう。

「フラッグシップ」とは?

「フラッグシップ」を、辞書で調べると以下のように書かれています。

フラッグシップ【flagship】
1 旗艦。
2 そのグループの中で、最も重要なものや優秀なもの。主力商品など。「―ショップ」

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

日本語では「旗艦(きかん)」と訳されます。旗艦とは、艦隊の司令長官・司令官が乗って指揮をとる軍艦のこと。ここから派生して、自社製品中の最高級品や代表的なもの、主力店や本店、重要なもの、という意味で使われるようになりました。

つまり、企業にとっての顔であり、イメージを決定づける役割を持つものです。

フラッグシップ
(c) Adobe Stock

「フラッグシップ」の実例

「フラッグシップ」とは、企業やブランドにとって、最も重要で象徴的な製品やサービスを指すということがわかりました。たとえば、自動車業界では、ある企業が長年にわたり高級車として展開しているモデルがフラッグシップとされています。こうしたモデルは、デザインや技術の粋を集め、業界内でも高い評価を得ているものばかりでしょう。

また、カメラ業界では、プロフェッショナル向けのハイエンドカメラがフラッグシップとして位置づけられています。こうしたカメラは、最新の技術を搭載し、高い耐久性や信頼性を誇り、プロの写真家からも支持を集めているものです。

さらに、スポーツ用品業界を見てみると、特定の技術を駆使したランニングシューズがそのブランドの象徴的存在として認知されているでしょう。こうしたシューズは、多くのトップアスリートから愛用され、性能の高さからブランドの価値を大いに高めます。

このように、フラッグシップは単なる高性能製品ではなく、その企業の理念やブランド価値を具現化する重要な存在であるということがわかります。そして、「フラッグシップ」は、長年にわたり消費者の信頼を勝ち得てきたものです。

ハイエンドとの違いは?

「フラッグシップ」と混同されがちな言葉に「ハイエンド」があります。「ハイエンド」の意味を辞書で調べました。

ハイ‐エンド【high-end】
[形動]高性能、あるいは最高級であるさま。パソコンや家電製品などの一連のシリーズの中で最も性能の高い、高価格な製品。「―機種」→ミドルレンジ →ローエンド

引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「ハイエンド」と「フラッグシップ」は、どちらも特別な製品を指す言葉だということがわかりました。しかし、それぞれ少し意味が違いますので、説明していきましょう。

まず、「ハイエンド」は、あるシリーズの中で一番高性能で高価なものを指します。例えば、コスメの中で最新の技術が使われていて、一番高価な美容液が「ハイエンド」です。また、ファッションブランドでも、最高級の素材を使った一番高価なバッグが「ハイエンド」といえます。

つまり、「ハイエンド」は、そのシリーズの中で一番すごいという意味です。

一方で、「フラッグシップ」は、そのブランドや会社の中で一番大事で特別な製品を指します。たとえば、あるコスメブランドが自分たちの技術やデザインをすべて詰め込んで作った、ブランドを代表するリップスティックが「フラッグシップ」となります。このリップスティックは、そのブランドの顔となるような特別な存在です。

また、ファッションブランドなら、そのブランドを象徴するデザインやコンセプトが詰まった特別なドレスやバッグが「フラッグシップ」になります。

つまり、「ハイエンド」は「シリーズの中で一番高性能で高価なもの」、「フラッグシップ」は「そのブランドの顔となる特別なもの」という違いがあるということです。

(c) Adobe Stock

「フラッグシップショップ」とは?

「フラッグシップショップ」は、そのブランドやお店が持っている中で一番特別で大事なお店のことです。簡単にいうと、そのブランドの「顔」となるようなお店のこと。このお店は、ブランドの魅力をたっぷり感じられる場所で、他のお店とは違って特別な商品やサービスが用意されています。

例えば、あなたが好きな洋服のブランドがあったとします。そのブランドにはたくさんのお店があるけれど、その中で一番大きくて、おしゃれで、いろんな種類の洋服やアクセサリーがそろっているお店があります。これが「フラッグシップショップ」です。ここには、そのブランドの新しいデザインや特別な商品が一番先に並ぶことが多く、ブランドの世界観をしっかり体験できる場所です。

コスメブランドでも同じことがいえます。そのブランドのお店の中で、特に大きくて、たくさんの商品が置いてあるお店が「フラッグシップショップ」です。このお店ではメイクアップのアドバイスが受けられたり、特別なサービスを楽しめることが多く、最新のコスメや限定アイテムをいち早く試すこともできるでしょう。

「フラッグシップショップ」は、ただ商品を売る場所ではなく、そのブランドの魅力やこだわりをたっぷり感じられる特別なお店のこと。ブランドの「顔」となるような存在で、他のお店とはひと味違う特別な体験ができる場所です。

(c) Adobe Stock

フラッグシップショップは、本店?

ただし、フラッグシップショップは、必ずしも「本店」ではないこともあります。本店はそのブランドやお店の最初のお店だったり、中心的なお店のことを指しますが、フラッグシップショップはそのブランドを代表する特別な店舗という役割があります。したがって、本店とは異なることがあるのです。どちらも大切なお店ですが、役割や目的が少し違うことがあります。

最後に

「フラッグシップ」は、企業の顔。常に革新的であることで、そのブランドイメージは高められてきました。企業の大小を問わず「フラッグシップ」を生み出すことは、技術力、ブランド力、競争力を向上させるうえで非常に重要だといえそうですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
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