大切なのは、身体が求める塩分を適量、提供してあげること
減塩減塩って言うけれど、実際のところどうなの? ……そんな疑問を持っている人もいるはず。
たしかに塩の摂りすぎは、体によい影響は与えません。でも、塩を摂らなさすぎるのも、体にとってよい影響を与えない可能性が。
大切なのは、「適塩」という考え方。
そこで今回は、書籍『免疫力を高める 塩レシピ』(あさ出版)より、「塩」の働きや、適切な塩の摂取の仕方などについてご紹介。書籍より一部引用・再編集してお届けします。
※腎臓に障害がある方、遺伝的に塩に反応しやすい体質の方には、一部当てはまらないところがあります。お気をつけください。
前回の記事>>塩の味つけは、調理の後、食べる直前がいい理由
塩には「賞味期限」がない
無機質なので賞味期限がない
塩を構成するミネラルは無機質のため腐敗せず、そのため、純粋な塩には賞味期限がありません。
はるか数億年前に結晶した岩塩を、今でも食べることができるのはそのためです。これは、海水塩でも湖塩でも同じです。
ただし、塩以外にハーブやスパイスなどがブレンドされた調味塩(シーズニングソルト)の場合は、ハーブやスパイスに賞味期限があるので、商品に賞味期限が設定されています。
あまり長い時間置いておくと、ハーブの香りが飛んでしまったり、塩が吸収した湿気でハーブが湿気てしまったりするので、調味塩の場合はできるだけ早く使い切るように心がけましょう。
上手に保管していつでもおいしい塩を使おう
塩はいずれも湿気に弱く、湿気に触れると溶けてベタベタになってしまったり、溶けた後に再度乾燥してガチガチに固まってしまったり、使いづらくなってしまいます。
また、吸着力も高いため、塩の袋の隣に香りのキツいものを置いておくと、その香りが塩に移ってしまう場合があります。
塩を上手に保管するコツをいくつかご紹介しましょう。
塩を上手に保管するコツ
・袋から密封容器に移し替えて保存する
・シリカゲル(乾燥剤)か乾麺のショートパスタを一緒に入れる(1カ月に1度取り替える)
・水分の多い場所に置かない
・温度差の激しい場所に置かない(温度差で容器の中に水滴がついて湿気るため)
湿気てしまった場合は、手で触れるぐらいの温度に熱したフライパンの上に薄く広げ、時々かき混ぜながら温めてあげることで、水分が飛んでさらさらの状態に戻ります。
大きな塊になってしまった場合は、トンカチで叩くなどして砕く必要がありますが、砕くのが難しいようであればバスソルトとして活用するという手も!
どんな塩でも、生産者のみなさんが想いを込めて、一生懸命作ってくれたもの。最後の1粒までしっかり活用していただけるとうれしいです。
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『免疫力を高める 塩レシピ』(青山 志穂 著・医師 白澤卓司 監修/あさ出版)
「塩」を上手に使って、健康な体をつくろう!
塩が足りないと、身体のさまざまなところにダメージが出てしまい、免疫力が低下する。だからこそ、適正な質の、適正な量の塩を摂る「適塩生活」が大事。
いま、注目の「塩」の働きをきちんと理解し、生活に取り入れることで免疫力を高めるレシピ&健康・美容に役立つ知識を紹介した1冊!