まだまだ広がる! スマホアプリの世界
今やスマホアプリって、こんなことまでできるようになってるの!? SNSや動画視聴だけなんてもったいない! 知れば知るほど便利で楽しい、スマホアプリの世界。私たちの生活に彩りを添えてくれるスマホアプリのあれこれについて、アプリソムリエに伺いました!
今回の先生は…
▲アプリソムリエ・今井安紀さん
いまい・あき/1984年生まれ。さまざまな生活シーンに合うアプリを自ら試し、生活者目線でテレビやweb、雑誌などで紹介。レビューサイト「アプリソムリエ」で、アプリ情報を発信している。タレント、モデル、ボーカリストとしても活躍中。
Oggi世代の青春時代はスマホアプリの進化とともに
Oggi編集部(以下Oggi):仕事に疲れて帰宅すると、ついSNSやスマホゲームに没頭してしまいます。特に、今年初めに出た「スイカゲーム」にハマってしまって、やめられないんです(笑)。
周囲では、外国語学習アプリ「Duolingo」で友達同士つながって、ゲーム感覚で英語や韓国語を勉強しているという話もよく聞きますね。
動画視聴にも、支払いにも、健康管理にも…もはやスマホアプリは生活に欠かせません。いつからこんなことになったんでしょう!?
今井さん(以下敬称略):まずは、スマホがないと話が始まりませんね。スマホが日本で初めて発売されたのは、iPhoneが2008年、Androidは’09年でした。
Oggi:15年以上前でしたか。
実用性の高いスマホアプリへの変化
今井:はい。当初のスマホアプリは、ガラケーで使われていたゲームやwebサービスをアプリ化したものが多かったんです。すでにwebサービスとして展開していた「Facebook」のアプリは’08年に登場しました。
でもそのころのアプリは実用性が高いものというより、スマホならではの機能を活用したお遊び系が話題だったんですよ。端末の傾きを感知するセンサーを生かしたアプリとか…。
Oggi:覚えてます! 画面いっぱいにビールが映っていて、スマホと一緒にビールも傾いて、飲んでいるように見える、みたいな。
今井:そうそう! スマホの機能自体が新鮮だったので、そうやってアプリで遊びながら慣れていったんです。
その後、「Twitter」(現「X」)のアプリが登場したのが’10年、「LINE」が’11年、「YouTube」は’12年と続きます。ゲームなら「つみネコ」や「おさわり探偵 なめこ栽培キット」などが初期のアプリですね。
iPhoneで使えるアプリは約178万ある!
Oggi:懐かしい~。ちなみに「Instagram」のアプリは…(検索して)’14年からですか。今年で10年なんですね。
今井:今ではSNSとして知られていますが、当初は画像加工アプリとして人気が出たんですよ。TikTokは’17年、PayPayは’18年のリリースです。
Oggi:アプリの種類や機能も、どんどん増えていったんですね。
今井:アップル社の’22年の発表によると、iPhoneで使えるアプリは約178万あるそうです。ただ、ずっと増え続けているというわけではなく、アップル社の審査に落ちるものもありますし、多少の増減はあります。
最近は短期間で多くのアプリをつくるより、じっくり時間をかけてアプリの質を高めたほうが、バズッて成功する、という傾向もありますね。
アプリの変化とともに心地のよい使い方を探して
Oggi:そんな数あるアプリの中から…今は、どんなものが話題を集めているんですか?
今井:特に注目なのは、テキスト系のSNSの勢力変化。これまで招待制だった「Bluesky」が今年2月からだれでも使えるようになって、これから伸びていきそう。
昨年リリースされた「Threads」も利用者が着々と増えていますね。どちらも、「X」の雰囲気に疲れてしまった人の乗り換え先としても注目されています。
使い方や雰囲気でSNSを選ぶ
Oggi:SNSって種類がいろいろありますが、今井さんは、使い分けはどうされてますか?
今井:基本的には友達がいるかどうかで選べばいいですが「Threads」は、もともと陽キャの人が多いと言われる「Instagram」と連動しているので、私の場合はややかっこつけた表の顔を出す場所として使っています(笑)。
企業やアーティストの公式アカウントも増えていて、オフィシャル感が強めのSNSになってきましたね。「Bluesky」はもう少しプライベートな話題をゆるく発信できる感覚です。
仕事で使いたいアプリ、便利なアプリは?
Oggi:では、仕事に役立つアプリで特に人気なのは?
今井:書類をデータ管理できるアプリは重宝しますね。画像のゆがみや色調を補正してPDF化してくれるスキャンアプリはおなじみですが、走り書きのメモもスキャンしておけば、後からサクッと見返せて本当に便利! また、働く人にとってはゲームアプリも意外と重要だと感じていて。
Oggi:え? 時間が溶けて、自己嫌悪に陥ってしまうんですが。
今井:バリキャリ系やクリエイティブ職の方からは「頭が疲れすぎてバグッたときは、パズルゲーム」という話も聞きます。考えが堂々巡りになってしまったりしたときは、無心になって逃げ込めるシンプルなゲームがいいのかも。
また、最近充実してきたと感じるのが、推し活関連のアプリ。スマホの中を推しだらけの空間にできるアプリや、遠征時の大荷物を預けるスペースを探せるアプリもありますよ。
ほかにも画像加工、マネー、語学習得など、好みのアプリを探してみてくださいね。
今井さんオススメ!
楽しい&使える「スマホアプリ」
マネー関連
『groupay』
グループでの旅に役立つ割り勘アプリ。「どこでだれがいくら払ったかを入力すると、ひとり分の金額を自動計算。お酒を飲まない人などの減額設定も」(無料・アプリ内課金あり)
『PLUG』
「Safariで商品ページを見るだけで、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなど通販サイトを比較して最安値を教えてくれる。ECサイトで使えるクーポンもあり」(iOSのみ/無料)
仕事に便利
『Adobe Scan』
AIによる鮮明なスキャン機能や、PDF内の文字認識ができるOCR機能が魅力。「PDFにしたものを、アドビのクラウドストレージに保存できるのも◎」(無料・アプリ内課金あり)
『Memotter』
メモをSNSでつぶやくように記録できる。「書いた順に見られ、#仕事、#〇〇株式会社など、項目別にハッシュタグ検索もできます」(iOSのみ/無料・アプリ内課金あり)
こんなものも!
『スピーク』
スピーキング特化型の英語学習アプリ。「ビデオ通話でレッスンしているような感覚。米西海岸のカジュアルな表現も学べます」(7日間無料トライアル後、¥12,800/年に移行)
『エクボクローク』
荷物を預けたい人と、預かるスペースをもつ店などをつなぐ。「ロッカーに入らない大きな荷物も預けられる。預け先はカフェやホテル、美容室やカラオケ店など」(無料)
覚えておきたいキーワード
「スマホアプリ」に関連するワードや知っておきたいワードをピックアップ!
アプリ
アプリケーション・ソフトウエアの略。特定の目的のためにつくられた専用のソフトウエアのことで、おもにスマホやタブレットなどの端末にダウンロードして使用する。
ガラケー
ガラパゴス・ケータイの略。スマホの登場以前、通話機能を中心におさいふケータイ、ワンセグなどを備え、日本独自の進化を遂げた携帯電話のこと。フィーチャーフォンとも。
App Store
読み方はアップストア。Apple社がiPhoneやiPad向けにアプリを提供するサービス。’08年にサービス開始。Androidでの同様のサービスは「Google Play」。
●この特集で紹介したアプリ内の課金はすべて、税込価格です。
●掲載している情報は2024年3月11日現在のものです。
2024年Oggi5月号「Oggi大学」より
構成/酒井亜希子・赤木さと子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部
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