34歳10ヶ月、ずっと気になっていた卵子凍結を実施【34歳の卵子凍結 #6】
働くアラサー、アラフォーの女性たちで集まった時、よく話題に上がるひとつのテーマが「卵子凍結」。
キャリアを築く中で、結婚や子供のことなど理想や計画は悶々と考えるもの。でも実際には子供がほしいと思ったタイミングでなかなか恵まれなかったり、不妊治療に苦労をして仕事との両立が難しかったり。
そんな中、私が気になったのは卵子凍結。卵子凍結は20代後半頃から長らく興味があったものの、なかなか行動を起こせず…。ですが今年、34歳10ヶ月でついに卵子凍結に進みました!
前回の記事では、採卵日確定〜その後の準備の様子をお届けしました。今回は、いよいよやってきた採卵当日についてレポートしていきます。
〈2月2日〉ついに卵子凍結! 当日の持ち物や注意事項は?
自宅で打つ自己注射や、いろんなルールを持つ投薬方法で混乱するなか、なんとか採卵当日を迎えました。採卵当日は、指定された以下のものを持参します。
【採卵当日の持ち物】
・バスタオル
・ワンピース
・ショーツ(ナプキンをつけた状態/給水パンツ)
・水500ml+加糖の飲み物500ml
・片手で食べられるおやつ、もしくはおにぎりなど
・ヘアゴム(髪が長く必要な方のみ)
個人的に、普段から加糖の飲み物はあまり飲まないようにしているので「どうしても必要ですか?」と聞いてみると、「採卵当日は静脈麻酔をするのですが、体を回復させるために、糖分など栄養を摂った方がいいんです。もしどうしても加糖のお飲み物を避けたいのであれば、糖分のある食べやすいおやつで代用してもいいかもしれません。ただ、食べ物が食べられない程気持ち悪くなることもあり、そうなると飲み物の方が楽なんです。栄養補給のパック型ゼリーなども代替え品として良いかもしれないです」とのこと。
相談事に対して、丁寧に答えてくださって本当にありがたいです。なぜその治療が必要なのか、代替の有無の提案は助かりますよね。持ち物にあわせて、下記事項を注意点として提示されました。
【注意事項】
・当日0時からは禁食。0〜8時は水かお茶のみ摂取可能で8時からは禁飲食
・普段飲んでいるサプリ類も8時までに服用
・化粧は禁止
・手術の際のコンタクトレンズは禁止
・当日は麻酔を使用するので手術後の車や自転車の運転は禁止
8時以降、誤って飲食しないように注意しないといけません。普段はコンタクトなので、メガネで向かいました。
手術室へ! 麻酔後は10秒で意識がなくなり…
当日はワンピースをそのまま着て行こうかとも思ったのですが「血液がついたりするのでは…?」と想定し、ワンピースは持参して着替えることにしました。この日に予定されている手術は7名。
待機室には、保健室のようなカーテン付きのベッドがたくさん並んでいます。元々低血糖というのに加え、飲食をしていないので、少しフラフラしてしまい… カーテンを閉め、横になって待機することにしました。
しばらくすると看護師の方が到着し、当日の流れを説明してくれます。私の手術は3番目。11:00過ぎ頃の手術になるとのことで、直前にお化粧室だけ済ませておくように指示を受けます。
2日前から左下腹部の違和感と不快感がずっとあり、早く順番が来ないかな… と待ち遠しく思いながら待ちました。
予定通り11:15頃、看護師さんに声をかけられ歩いて手術室へ向かいます。視力が悪く、メガネを取ると何も見えないので直前までかけて移動しました。
フルネームを確認された後、手術台に乗り、手足を固定します。指にパルスオキシメーターをつけ、腕に点滴が入り、準備が整い次第麻酔へ。
テキパキとした看護師さんの動きは圧巻で、されるがまま、あっという間に準備完了です。医療従事者の方って本当にすごいなあと感動します。
「ちょっとピリッとしますよ〜」というお声がけの後に麻酔が入っていきます。
首から頭蓋骨にかけてビリっとするような違和感と少しの痛みを感じました。おそらく10秒程経った後、意識がなくなります。
採卵完了! 静脈麻酔後の体調は…?
意識が戻ったのは、ストレッチャー(ローラーがついた移動ができるベッド)に乗って、最初のベッドがある位置に戻る時でした。
麻酔の時にあった頭のビリっとした痛みはもうなく、その代わりに尾てい骨から深部にかけて激痛がありました。
「痛い〜…」
きっと周りに待合の方がいらっしゃったかと思いますが、あまりの痛さについ小さく声が出てしまいました。恥ずかしい…。次に手術を待っていた方には怖い思いをさせてしまったかもしれないです… 申し訳ない…。
痛みがある中、少し目を閉じて待ちます…。
次に看護師さんがいらっしゃり、持参した飲食をしてOKとのこと。体調が整い次第、着替えてくださいとのことでした。
「ゆっくり休んでいってくださいね」
と優しいお声がけをもらった後、水と自宅で作った小さめのおにぎりを食べました。「気持ち悪くて動けない時もある」と聞きましたが、私はそんなことはなくすぐに動けそうでした。
気分は大丈夫だったのですが、尾てい骨からくる痛みがどうも治らず…。痛みを我慢しながら、着替えをして内診の順番を待ちます。
採卵結果の報告と、その後の流れについて
採卵の結果は、16個でした。
尾てい骨あたりからの痛みも報告しましたが、尾てい骨の痛みをうったえる患者さんはあまりいないようで「おそらくすぐに痛み止めが効いて治ると思います。もし我慢できないようであれば飲み薬をお渡しするので服用してください」とのことでした。
実は、この時に色々と話を聞いたのですが、静脈麻酔後だったからかあまり覚えておらず…。やはり、麻酔後の運転は本当に危険ですね。
3〜5日以内にまた来院をしてください、とのことでしたので5日後に受診予約をしました。この日は最後に飲み薬を受け取り終了。
まずは帰宅後、すぐに摂取するのは以下の2種類です。
・カベルゴリン:1錠(OHSS予防のため)
・バファリン配合錠A81:1錠(OHSS予防のため)
*OHSSとは… 卵巣過剰刺激症候群。卵巣が過剰に刺激されることで卵巣がふくれ上がり、お腹や胸に水がたまる症状
小さめの薬で、忘れてはいけないのでクリニックを出てすぐに飲みました。
採卵翌日から14日分(2月3日〜2月16日)に下記の3種類を摂取します。
・プレマリン:2錠/日(生理を起こすため)
・ノアルテン:2錠/日(生理を起こすため)
・バファリン配合錠A81:1錠(OHSS予防のため)
なかにはいわゆる“ピル”と言われる薬もあります。以前より卵巣誘発後にはピルを服用することは聞いていたのですが、ピルには少々抵抗があったので服用は必須かを看護師の方に質問したことがあります。
「どうしても服用したくない場合は先生に相談が必要ですが、今ホルモン剤で卵巣を刺激していて、体が異常な状態なんですね。なのでピルで周期を整え、通常の状態に戻していくんです。ずっと飲むわけではなく一時的な投薬ですし、安心してください」
一時的なものというのと、異常状態から正常に戻すためということで、ピルもパッケージ通りに飲みました。痛みや違和感は翌日まで続きましたが、その後徐々によくなっていきました!
〈この日のお会計金額=0円〉
これまでの記事はこちら
TOP画像/(c)Adobe Stock
オッジェンヌ 下田 悠
東京都出身。ワインエキスパートの資格保持。営業職を経たのち、ワインに携わる事業を手がけたいと起業。現在は、ワインバー展開のほか、ミスワイン運営本部代表を務める。
インスタグラム:@haruka.01.01